08/02/09 00:34:56 aZhmCPoG0
それにしてもNECの状況理解の能力の低さは何だろう。
わたしは「NEC株が下がった理由は何か」とよく質問される。この答は
「NEC株が上がった理由」を考えればいい。それは明快だ。外国人投資家が
NEC株を買ったからではないか。であれば下がった理由も簡単だ。外国人投資家
がNEC株を売ったからである。彼らはNEC株から逃げていっているのだ。
それなのに、サブプライムローン問題(すなわち米国発の金融危機)のあおりを受けて
NEC株まで下がっていると解説している人がいる。それは明らかな間違いだ。
いま世界のお金は、NECから逃げて、ほかのところに流れている。だから、NEC株も昔
の333円に向かって下落しているに過ぎない。昨年も、売り越し状態だ。
特に、NECにとって致命的なのは米ナスダック市場で上場廃止になっていることだ。
このような状況では、外国人投資家が舞い戻ってくるはずもない。08年の最終損益予想は39億円の赤字となっておきながら、
「NGN関連の事業も順調に拡大している」
「通期の業績予想には影響しない」
「(会計基準をアメリカ基準から日本基準に戻しておきながら)グローバル成長拡大を目指す」
などと、説得力のかけらもない発表を続けている。
単純なことだが、株は、外国人が来なくなれば下がって当たり前。「上がった理由も外国人、下がった理由も外国人」なのである。それを忘れてはいけない。
最後に、嘆くべき事実を伝えたい。2008年1月の電機各社時価総額だ。NECがどこにいるかを探してみてほしい。
NECは、ソニー、松下、日立、東芝、三菱電機、富士通といった大手電機からかけ離れた場所にいる。これらの電機で最も低いのは富士通が
1兆4000億円程度なのに、NECはわずか8000億程度しかない。少し前まではNECと富士通はほとんど同じ水準であったのに、
今ではNECの時価総額は1兆円を切っているのである。世界から投資家が来なければそういうことになるのだ。
NECは日本に閉じこもっているだけでは繁栄することはできない。
鎖国主義を打ち破り、世界の有り余ったカネが喜んできてくれる企業にしなくてはいけない。