08/06/18 22:46:05 lemmABxl0
異常には気付いているはずだ。速やかに事を運ばなければならない。
茂みを跳び越し、ダンボールに駆け寄る。ダンボールは箱のまま、入り口をトンネル型にくりぬいてある。
えさやりが作ったのだろう。入り口が空を向くように箱を立て、中をのぞく。
小さい毛玉が3つ丸まって、こっちを見上げている。
入り口に洗濯ネットをかぶせ、下に向け中身を振りだす。ボテボテと落ちた毛玉3匹が、洗濯ネットの中でパニックを起こしている。
すぐにネットのチャックを閉め、バッグまで戻り中に詰め込む。
もぞもぞ動くバッグを背負い、後ろを見ると、遠くでこちらを伺う親猫の姿が見える。
(残念だったな。えさに釣られるお前が悪いんだよ。子供たちとはお別れだ。)
親猫から目を離し、足早に自宅へと急いだ。