08/06/22 13:31:27 ffvDzbde
もう一つ、なぜか日本のマスコミが報道しないことを書きます。
こうした共同開発方式は、経済水域や領海が確定していない紛争海域では
良くおこなわれる手法で、境界確定を棚上げにして開発を推進する方式として
国際社会では標準ともいえるほど定着している方式です。
つまり、中国が主張する沖縄トラフではなく日本が主張する中間線を、
日中両国が、境界が確定していない紛争海域として事実上認めた、
ということです。これでもう沖縄トラフなど今後の交渉の前提にもならない。
これは日本外交の大きな勝利です。外交交渉では滅多にでない満点に近い。
国連海洋法廷に持ち込めば、たとえ中間線を基点としても、両国の
対岸の海岸線の長さなどが勘案され、境界は中間線よりは日本側に
寄るでしょう。中間線付近のガス田は全て中国のものになります。
ですが境界が日本の主張に近い線で確定し、中国は国内外での
面子を失うことになる。特に南シナ海での海洋権益争いで中国は、
国際社会からの大きな後退圧力に曝されることになるでしょう。
日本はその辺りの中国の弱みを、あざとくつ突き回したのでは?
理由はともかく、中国が国連海洋法廷を避け続ける限り、
日本との海洋権益の交渉においては、本来は中国のものである権益を
日本に掠め取られる事態が続くのではないかと愚考いたします。
逆に日本は今回の合意のように、
本来は中国のものである海洋権益を掠め取り続けることにより、
中国を国連海洋法廷に引き出す圧力を掛けることができます。
「文句があるなら、国連海洋法廷へいこうじゃないか」と。