08/06/12 21:17:20 4ps1/2Sz
続き
さて、では能動的であった場合だが、これは残念ながら実績その
ものが無いので推論が難しい。
しかしながら幕藩体制をとる以上幕府>藩という秩序維持の為に
完全自由貿易という形式は絶対に成り立たないと考えられるので
結局幕府が都合の良いように富も技術も知識も独占する、という
管理貿易態勢になる可能性が高く、これは鎖国と殆ど差異が無い。
結局のところ、制限貿易というのは当時の政体から考えて、必ず
行き着く道であり、これを行ったときの国内情勢からすれば最善
ではなくとも優れた一手であったといえる。
鎖国政策の問題点はただ一点で、機を逃した事。
アヘン戦争からペリーの強圧的外交に至るまでの国内政論の統一
とオランダに代わる対外的なアンテナの構築が遅れた事、これが
唯一の失点であり、同時に幕府が鋭敏な政権で無くなった事実を
示す明治維新への源流。
貴方のようにとにかく鎖国は悪でそれさえなければ希望的観測に
基づいた黄金の未来が開けるのだ、と考えるのは歴史の必然性と
いうものを完全に無視した暴論。