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◎ラサ退去数時間後に暴動 金沢工大生・坂田さん
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大規模暴動が起きた中国チベット自治区ラサを訪れた金沢工大二年、坂田元（げん）さん
（２０）＝野々市町高橋町＝が二十九日までに帰国した。
坂田さんがラサを離れたのは、多数の死傷者や不明者が出たとされる暴動のわずか数時間前。
チベット最大の寺院「デプン寺」前の道路は、警官とみられる集団が封鎖していたという。
「巻き込まれず本当に良かった」。坂田さんは安堵（あんど）の表情を浮かべ、当時の様子を語った。
チベット仏教に関心がある坂田さんは今月四日に単身訪中、四川省成都に入った。
ラサに到着したのは十日。市中心部のジョカン寺などを回り、巡礼の様子を目にした。
現地は日本人観光客や住民らでにぎわい、緊迫の気配はまったく感じられなかったという。
安穏とした空気に異変を感じたのは十三日。宿泊先のラサ中心部のホテルから車で十五分ほどの
「デプン寺」へ向かった時だった。現地に着くと緑色の制服を着た警察官とみられる二、三十人が
寺院前の道路を封鎖。
坂田さんがそれでも寺院に向かうと、男の一人が英語で「寺には入れない」と告げた。
理由を尋ねても「何でもない」の一点張りで、やむなく引き返した。