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現陸軍参謀長のキアニもISI出身である。
ムシャラフ氏、陸軍参謀長を辞任 後任に腹心
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パキスタンのムシャラフ大統領は28日、兼務する陸軍参謀長を辞任した。軍籍兼務を解き、「民主化」の進展を国内外
に強くアピールしたうえで29日、文民大統領として就任宣誓する。ただ、軍が政治に深く関与する同国で陸軍参謀長は
大統領や首相と並ぶ枢要ポスト。後任には腹心を据え、軍への影響力を維持するとみられる。
ムシャラフ氏は28日午前、首都近郊のラワルピンディにある陸軍総司令部でキアニ新参謀長に権限を移譲。
ソームロ暫定首相や軍幹部に「私は今日限りで軍服を脱ぐが、今後も軍との関係は保たれる」などと演説した。
陸軍参謀長は55万人を擁する陸軍のトップで、部隊を直接指揮できる。58年、77年、99年のクーデター
で文民政権が倒されたが、すべて陸軍参謀長が主導した。
ムシャラフ氏が最も心配したのも政権転覆だった。「丸腰」となる危険性を十分考慮したうえで後継者に選んだ
のがキアニ氏だ。「経験、能力、忠誠心でムシャラフ氏に高く評価されている」(陸軍筋)とされる。
ムシャラフ氏より9歳若い55歳のキアニ氏は、9月まで諜報(ちょう・ほう)機関の
軍統合情報局(ISI)長官を務め、10月に陸軍副参謀長になった。
03年12月にあった2度のムシャラフ氏暗殺未遂では、ラワルピンディ軍団司令官として捜査の陣頭指揮を執り、
空軍内部の共謀者を割り出して逮捕した。今夏には、総選挙後の政権運営をめぐるブット元首相との秘密交渉に
大統領側近として参画している。
キアニ氏は米国の陸軍軍事教練センターへの留学経験があり、リベラル派とされる。パキスタン陸軍筋によると、
米国防総省もキアニ氏の参謀長就任に同意しているという。このため、パキスタンが「テロとの戦い」の戦列から
ただちに離脱する可能性は、まずないとみられる。
98年に陸軍参謀長に就任後、翌年のクーデターで実権を握ったムシャラフ氏は、大統領と参謀長を兼務すること
で国を統治したが、今年、民主化を求める野党勢力のデモが頻発した。ブット氏も政権協力の条件として参謀長辞任
を強く要求。ムシャラフ氏は9月、初めて参謀長辞任の意向を明らかにした。
ムシャラフ氏は今月3日、陸軍参謀長名で全土に非常事態宣言を発令。米国は宣言の解除とともに、約束通り
参謀長を退くよう求めていた。