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30年前に起きた、「酒鬼薔薇」事件に似た事件の「その後」を取材したルポルタージュだ。
▼犯人はクラスメートの首を切り落として殺した。
たいした理由はなかったらしい。その後、遺族の家庭は「生き地獄」となった。
母は精神を病み、寡黙だった父はさらに寡黙になり、妹は感情を殺した。
その後四半世紀がたち、遺族は何とか、その日暮らしをしている。「少年A」からの謝罪は一度もなかった。
だが、遺族達は、少年Aも普通の人生は送れなかっただろうと考えていたらしい。しかし現実は違った。
国家による少年法の壁に守られて人生をリセットした彼は、大学まで出て、弁護士になっていたのだ。
そして今も慰謝料どころか謝罪する気すらまったくないことが、本書に記されたやりとりで示されている。いっぽう、遺族は今でも苦しんでいる。
▼歳月は遺族を癒したりはしないし、犯人を更正させることもない。
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