07/10/14 23:52:15 ZqXFmqU9O
母に捧げるバラード
『お母さん僕は思ってます僕には部落なんか無くなってしまったんじゃないかとそして残っている部落があるとすれば、お母さん、それはあなた自身です。
お母さんさんは何から何まで部落そのものです。
今、こうして眼を閉じていると、屠殺のあの声が、あの姿が浮かんでくるんです。』
今も聞こえる
あの糾弾の声～
僕に人権を教えてくれた～やり手のおふくろ～
『コラッ！ヨツヤ、あんたなんばしようとかいな、あんた。
はようあんた屠場に行ってこんね。
屠場へ行ってあんた、屠殺ばしてこんねあんた。
毎日あんたトルエン吸ってから。
隣保の人からあんたいつも何を唄わされおっか分かっとっとね。
竹田の子守唄、子守唄ってあんた唄わされおっとよ。どうしてまたこげん指が四つの子ができたことかいなほんなことお前は。
あーも、父ちゃんがあんたあの日、牢ば破って帰ってこんかったらお前のごたぁヨツ息子はできとらんかったとに。』
『待て！待ておまえ。またサックば黙って持って行きよろうが。
ほんなことこの子は。
母ちゃんがこの女郎屋ば経営するためにあんた、どれだけ苦労しよるとか分からんとか、ほんなこと。
精液と病気と堕胎で穢れた女の半生が分からんかヨツ息子！
ほんなことも、腹立つほんなこと。』
『行ってこい、どこへでも行ってきなさい。
母ちゃんお前のごたあ掠めてくるあぶらかす無くなるごとあっても何もひもじうなか。
が、言うとくがなぁ、なまじ腰ば落ち着けて働こうなんて絶対思ったらつまらんど。
死なす気で脅かしてみろヨツヤ。
獲物脅かして、脅かして、脅し抜いて、もう許してくれとか誠意を見せます言うたら、一度でも言うたら、張り付け。
それが部落ぞ、それが穢多ぞ。
お前も部落を捨てて都へ出ていく限りは、帰って来る時は輝く極道の菱になって帰ってこい。
行ってこい、行ってこい。』
今も聞こえる
あの糾弾の声～
僕に人権を教えてくれた～やり手のおふくろ～