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八幡和郎 時事解説
第26回 紀子さまご懐妊と皇位継承
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△キャリアウーマンとしての虚像
採用後については、皇太子妃候補だったという以上に、事務次官の娘として
腫れ物にさわるような扱いをされていたという面もあり、少なくとも「世間の
荒波に揉まれながらばりばり仕事をこなして大活躍した」といったものではな
い。また、英国留学とか国際機関二課、北米二課勤務というのは誰しもがうら
やむ最大限に優遇された居心地のよい人事である。社長の娘が一般職で採用さ
れてぴかぴかに美味しいポストばかりで働いているのと同じで、いささか特殊
な環境である。
雅子妃の田園調布双葉とか、海外の学校での勉学は、外務省に限らず霞ヶ関
のスノッブなエリート官僚の娘としてありふれたものである。また雅子妃の世代
なら多くのエリート官僚の娘がキャリアウーマンとしてばりばり活躍している
のであって、これも珍しくもない。
特殊なのは、父親が現在幹部である職場に就職したことである。外務省では
雅子妃に先立って別の幹部の娘が就職しているから雅子妃は第二号のはずだが
、いずれにしても雅子妃は父親が事務次官である役所で働く女性という霞ヶ関
の歴史で初めての存在だったはずだ。