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政府の知的財産戦略本部(本部長・安倍首相)は、音楽や映像を違法コピーした「海賊版」をイ
ンターネット上からダウンロードすることを全面的に禁止する著作権法改正に着手する。27日に
開く知財本部コンテンツ専門調査会に事務局案を提案。罰則も設け、08年通常国会に提出をめ
ざしている改正案に盛り込む。海外でも人気が高い日本のマンガやアニメなどの権利保護を強
め、コンテンツ産業の育成を促す狙いがある。
現行の著作権法では、著作権者の承諾なしに複製したコンテンツをネット上に流すことは違法
だが、違法コピーをダウンロードしても、個人で利用する限りは著作権の侵害とはならない。この
ため、ネット上で違法コピーを入手する行為が横行しても、規制するのは極めて困難だ。
政府は「世界トップクラスのコンテンツ大国を実現する」との方針を掲げ、アニメや映画、ゲーム、
音楽、出版などのコンテンツ産業の市場規模を、2010年までに15兆円にしたいとの目標を04
年に設定している。
知財本部は、現状を放置すれば正規のコンテンツの買い手が減り、正当な利益を得られない
制作者が創作意欲を失いかねないと判断。海賊版のダウンロードが違法であることを明確にす
ることでその流通を減らし、コンテンツ産業を成長分野に育てたい考えだ。
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