05/01/29 23:01:16 s5KP2JFP
問題はこの考えを渡部先生が支持しているかどうかだけれど、結論はNo。
渡部先生(カトリック教徒)が支持しているのは、ヒットラーとは正反対の考
えを持つ、カトリックのアレキシス・カレル(1912年ノーベル生理学・医学賞
受賞)の思想。カレルは「劣悪遺伝子があると自覚した人は、犠牲克己の
精神によって自発的にその遺伝子を残さないようにすべきである」(前掲書)
と主張する。当時批判者は「自発的に」という部分をおそらく故意に削って、ヒッ
トラーと同質の思想であると印象付けようとしたんだ。この言葉があるとないで
は大違いだよ。またいっぽうで「既に生まれた生命は神の意志であり、その生命
の尊さは常人と変らない、というのが私の生命観である」(「神聖な生命」前掲
書p221)として、今現在既に存在する精神異常者、精神薄弱者、身体障害
者は国家が責任をもって生活ができるように保護すべきだと言っているよ。
だから、国家権力によって、異常者は強制的に生まれないようにし、既に存在
する異常者は抹殺してしまえ、というナチスの思想とはぜんぜん違うということ。
もっとも、左翼退潮の今になって冷静に、カレルと渡部先生の考えを吟味してみ
ると、正直百パーセント支持する自信は自分には正直ない。ただ渡部先生がこの
件で批判された当時(80年)は、左翼全盛で、左翼からの批判というより、明らか
に言論界からの渡部昇一を抹殺しようという意図が見え見えのやり方を見て我
慢ならず、渡部支持だったよ。(歳がばれるけどね。)
この件で渡部批判している人たち、スレリンク(newsplus板)
へ逝ってごらん。渡部昇一、ヒットラーも真っ青の気違いがウヨウヨいるよ。
俺は今も渡部昇一は好きだけれど、信者ではない。何十年も本を読んできて
疑問もいっぱい。信者の方々、答えてくださるのなら質問しますけれど。