03/12/08 20:31 Bj2j4xk7
今大会一次リーグで俄然頭角を現したのは日本であり、軽やかで流れるような
その魅力あふれるプレイスタイルが青いユニフォームを着たお嬢さんたちや浴
衣姿のパンク娘たちからなる群集を熱狂させているのだが、真の驚きは、日本
が金髪の若者たちをそろえている点にあるとぼくには思える。
同じグループのほかのチーム、ロシアやベルギーが二十世紀からそのまま出て
きたという雰囲気で、軍隊式ないし体育会系の時代遅れな様子をし、
短髪にむきだしの耳、せいぜい耳たぶにトラック運転手がするようなイヤリング
をつけているくらい(ただし舌にピアスなどはいっさいなし)なのに対し、
日本のチームはスター揃いのチーム、ロックシンガーや二枚目たちのチームであり、
若者らしいヘアスタイルが動きで乱れるたびごとに、ヴェネツィア絵画を思わせるような
ブロンドや赤茶のあらゆるニュアンスがきらめき、さらには戸田和幸のオレンジ色の
とさかを立てたモヒカン頭、ジャン=ポール・ゴルチエも逃げ出すような宮本恒靖の
鉄仮面があり、そしてこれはもう定番と言っていい、いつだって間違いのない小野伸二
のスキンヘッドがあって、こちらはロベルト・カルロスやヤンカー、ピエル・ルイジ・コリーナ
[今大会決勝で笛を吹いたイタリア人審判]、そしてぼく自身にも共通する髪型で、
この古きよき丸坊主頭こそはフランスの輝かしい伝統、バルテズ
[フランスチームのゴールキーパー]
やミシェル・フーコーを含む伝統に由来するものと言えるのである。
ジャン・フィリップ・トゥーサン