04/10/19 23:26:28 utTDNCMi
四日前にバイトの後輩として入ってきたジジイ。俺が暫く一緒にやることに。
初日。六十半ばなので体力は期待できないので手作業をやって貰っていたが、
「女はええな、レジ打ち何て楽な仕事で銭取れて。」そう口走りパートさんの反感を買い、
昼からレジに入ったが操作を全く覚えられず、サッカー要員に。
しかし立ちっぱなしにも耐えられず「こんな扱いは無いでしょう」と店長に文句を言ったが却下された。
「ここの女はえらそうな」これがジジイの初日の感想。
二日目。一緒に売り場作り。俺が目を離したスキに、お客様にある商品の売り場を聞かれ、
「新米だからまだわからん。あそこの女に聞いたらいい」とレジを顎で指したらしく。
「解らないとは絶対に言うな、担当を呼ぶなどと言い換えろ。」
「お客様に対し敬意を払え、敬語を使え。」「職場の先輩を女呼ばわりとは何だ」
と言うような事を主任がやんわり注意するとジジイはニヤニヤ笑いながら、
「それはきいとらん。先に行っておいて貰わんと。」「先輩と言っても、年下のオバハンやし。」
…主任は怒るより呆れたようで「あんたはもういい」と言って苦笑いしていた。
三日目。今日は朝から。接客はさせない方針で裏方作業。きついしんどいと文句たらたら。
昼休みになったので昼飯を食っていると、ジジイが同じ休憩時間だった女性陣の一人に向かって言った。
「あんた、気がきかんな。お茶くらい入れたらどうだ。」
一同唖然。その言葉が向けられたのは副店長(女性。三十代後半。)だったから。
お茶は当番。今日は俺が入れた。ジジイの分も入れた。それも気に入らなかったらしい。
「飯の前に茶の一つも入れようと言う心遣いが出来んのやから困るね、ここの女どもは。」
同意を求められたが「なに失礼なこと言ってんすか」と返したら怪訝そうな顔をされた。
今日。朝一でジジイのクビが決まった。(試用期間内はいつでも切れるので即切り)
ジジイの最後の言葉は、「君も気をつかないとオバハンに足引っ張られるよ。」
…いや、俺仲良くやれてますから。言おうかと思ったけどやめた。さらばジジイ。