05/02/05 00:03:03 pXxyTIzQ0
彼は幻覚でも見たのだと思い直し、4階の部屋に戻ることにした。
階段から廊下をのぞき見る。いない・・・意を決して彼は絵の前を通る。
背後に気配がする。彼は必死で走り自分の部屋に駆け込んだ。鍵を掛ける。
バリバリッー 黒豹がドアに体当りし、引っかくような音。ベキ ドアが壊れそうだ。
恐怖で引きつる彼。?・・・・しかし何故か物音がしなくなった。
彼はその日 一歩も部屋から出ず、翌日早々にホテルを後にしたそうだ。
私は彼が疲れているのだと思い、彼を家に帰した。・・?何か妙な感じがする。
彼の帰った後、部屋の雰囲気が何か違うことに気づいた。違和感がある。
テーブルだ。いつの間にかテーブルの上に見慣れた花瓶が置いてあった。
チッ チッ チッ ゴォーン 柱時計が午後4時を告げる。
はっ・・・・・・・・・その時 私は気づいた。
彼の話はすべて事実だったのだ・・と。