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【日々是世界 国際情勢分析】「地位未定」発言で日台膠着状態
日本政府の在台湾窓口機関、交流協会台北事務所の斎藤正樹代表(大使に相当)が今年5月、
「台湾の地位は未確定」とした発言が端緒となり、日台関係が膠着(こうちゃく)状態に陥っている。
複雑な日中台の歴史認識も絡むだけに、日台の今後に与える影響が懸念されるが、
台湾紙は「台日関係は氷点まで下がった」(中国時報、電子版)と伝えている。
問題の発端は、斎藤代表が嘉義県で5月1日に行った「日本がサンフランシスコ条約で
台湾の主権を放棄した後、台湾の地位は未確定である」との発言だ。
「『中国』における唯一の正統政権」を建前とする台湾の与党・中国国民党の馬英九総統は
この3日前、演説で「(日本が『中華民国』との間で交わした日華平和条約で)日本は台湾および
澎湖の主権を中華民国に譲渡した」(中国時報)との解釈を示していた。
斎藤発言はこれに真っ向から反論を加える格好になった。日本政府の見解は
「日本はサンフランシスコ条約で台湾の主権を放棄したが、どこの国に対して放棄したか
明記しておらず、台湾がどこに帰属するか発言する立場にない」だ。
つまり、日本政府が帰属問題には触れないとの立場を貫く以上、「未確定」とした発言は
政府見解から一歩踏み込んだ解釈で、馬政権は猛反発した。台湾の主体性を主張する
民主進歩党の陳水扁政権下では、「地位未定論」が独立を目指す上での一つの論拠だった。
このため独立派は斎藤発言を歓迎した。
しかし、国民党には容認できる内容ではなく、中国外務省も5日、斎藤発言は
「中国の核心的利益に対する挑戦であり、絶対に受け入れられない」と不満を表明。
急接近する中台両岸が、足並みをそろえて斎藤発言をたたいた。
自由時報(電子版)によれば、斎藤代表はその後、公式行事への参加を控え、対する台湾側は
総統、副総統に加えて外交部も斎藤代表との「面会を拒否」し続けている。
在台の日台関係筋は「対日経験を持つ人材が枯渇する中、関係停滞の背後には馬政権内の
対日担当者間の主導権争いがある」との内情を明かす。一方、日本の外交筋は「事態の沈静化を
待って代表交代もあり得るが、このまま台湾側の圧力に屈することはできない」といらだち、
十分な意思疎通を図れない日台関係の現状を憂慮している。
産経新聞 2009.7.28 07:43
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
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