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7月17日、ディリ市内保健省において、日本の支援で調達されたタミフルが北原大使からネルソン・
マルティンス保健大臣に直接手交され、当国に引き渡されました(現地時間同日)。
引き渡しの式典には、同保健大臣他、保健省幹部、国際機関関係者等が参加しました。東ティ
モールが位置する南半球は今が冬であり、新型インフルエンザ(H1N1型)の感染が拡大する中、
引渡し式に対するメディアの関心は高く、同式典の模様は当地新聞、テレビ、ラジオ等で、とても大きく
取り上げられました。
今回のタミフル供与は、本年3月シャナナ・グスマン首相が訪日した際、麻生総理大臣との会談に
おいて、グスマン首相から示された新型インフルエンザへの対策強化への協力要請を受け実現したもの
です。今回の引き渡し式では、ノン・プロジェクト無償資金協力(注1)を通じ4万カプセル以上に上る
タミフルが供与されましたが、今後防護服等の供与も予定されています。
ところで、日本政府は、これまで東南アジア諸国連合(ASEAN)諸国用に50万人分のタミフル及び
70万人分の防護用品(防護マスク、手袋、ガウン、消毒液、検査キット等)を供与し、シンガポールに
備蓄してきています。
このたびの上記首脳レベルでの協議を受け、新型インフルエンザ発生の際には、新たに東ティモールに
対してもこれら備蓄医薬品をASEAN諸国同様に供与することで、ASEAN諸国及び同事務局と
合意し、現在供与にかかわる手続きが行われています。
同式典において、マルティンス保健大臣からは、唯一日本が東ティモールにおける新型インフルエンザ
対策への協力をしめしてくれたドナーであると感謝の意が述べられました。また北原大使からも、新型
インフルエンザの感染が南半球で拡がる中、東ティモールではまだ新型インフルエンザ感染例が報告
されていないものの、今回供与されたタミフルにより、当国における感染拡大を阻止に大きく貢献する
ものとなるよう期待することが述べられました。
今回のタミフル供与を通じて、東ティモール国民と日本国民の友好が更に発展することを願うと共に、
当館は今後も様々な形で支援を続けていきます。
注1:ノン・プロジェクト無償資金協力とは、貧困削減など経済社会改革を実施している開発途上国
を支援するため、国外からの資機材などの購入のための資金を供与する無償資金協力です。
URLリンク(www.timor-leste.emb-japan.go.jp)