09/07/24 21:33:40
米国が北朝鮮に対し、盛んにメッセージを送り始めている。
クリントン国務長官は東南アジア諸国連合(ASEAN)の会議で訪れたタイで記者会見し、北朝鮮が
非核化に応じれば米朝正常化を含む「包括的な見返りを与える」と述べた。
さきに日韓を回ったキャンベル国務次官補も「北朝鮮が魅力を感じられる包括的な提案ができる」と
語った。
オバマ政権の発足以来、米国は北朝鮮に先手を取られっ放しだった。米政権の陣容がそろわず、
北朝鮮政策も定まらないうちに、北朝鮮は弾道ミサイルの発射実験や核実験に走り、6者協議からの
離脱も宣言した。
米政権の態勢は整った。北朝鮮も一通り威力を内外に誇示した後、金正日総書記の健康悪化を
受けて後継準備に力を注いでいるようでもある。
今がサインの出し時だ。米国はそう判断したのだろう。
ただ「包括的な提案」の中身はまだ定かでない。非核化と米朝そして日朝の国交正常化は、すでに
4年前の6者協議の共同声明に盛られている。米国が交渉によって解決する意思を改めて示して見せた
だけかもしれない。
そうだとしても6者協議が行き詰まっている現在、米政権のメッセージは事態を動かすきっかけになりうる。
核開発再開などやりたい放題の危機をこれ以上深めないためにも、北朝鮮問題をめぐる協議の仕切り
直しの起点を早く見つけ出したい。
もちろん、国際社会は国連安保理決議に基づく制裁を粛々と実行しなければならない。それを背景に、
米国には「包括的な提案」の具体化を急いでほしい。日韓との綿密なすり合わせ、中国やロシアとの調整
も大事になる。
いずれ米朝の本格的な接触の機会を到来させるためにも、中国が果たす役割に期待したい。スムーズ
な権力移譲を果たしたい北朝鮮にとって、対米関係改善はカギになろう。タイミングを見逃してはならない。
何より北朝鮮が直視すべきなのは、世界の視線の冷たさである。
アジア地域の安全保障問題を話し合う唯一の場である昨日のASEAN地域フォーラム(ARF)では、
北朝鮮非難が相次いだ。
安保理では中ロも賛同して制裁対象を決めた。先日は大量破壊兵器関連物資を積んだと疑われる
北朝鮮の船が、米艦に追跡されて本国に戻った。
船はミャンマーに向かっていたとされ、クリントン長官は北朝鮮とミャンマーとの核を含む軍事協力の危険
を指摘した。北朝鮮に対する国際的な監視はますます強まる。
挑発すればいずれ代価を得られるという北朝鮮の態度はもう許されない。米韓首脳は先月そう強調
した。北朝鮮は状況の変化を認識すべきである。
URLリンク(www.asahi.com)
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