09/07/22 15:14:29
北朝鮮の経済は成長しつつ崩壊中だ。
何が言いたいのかさっぱり分からないと言われるかもしれないが、そのようにしか今日の北朝鮮の経済を
診断できない。
経済の成長とは、簡単に言うと生産の増加を意味する。よって北朝鮮の経済が成長するというのは、
北朝鮮が生産しだす付加価値が増えているという意味だ。言い換えれば経済成長率がプラスだということ
だ。もちろん北朝鮮当局の公式的な発表はない。事実上、北朝鮮は６０年代半ば以来、経済指標を
発表せずにいる。北朝鮮が自ら発表する経済統計は、最高人民会議に報告する予算の規模と時々
国際機関に提出する国民所得ぐらいにすぎない。
それさえも予算は前年と比較した増加率だけ公開しているから、実際の規模を把握するのが不可能で
あり、国際機関に提出した統計ははっきりせず信頼性に疑念が抱かれる。それなら、依然食糧さえ足りず、
しかも外部の支援もほぼ途絶えたのに、何の根拠から「プラス成長」だというのかと思われるだろう。成長の
ポイントはほかでもなく北朝鮮住民の市場活動にある。国家経済が厳しくなり配給制がほぼ崩壊すること
によって、北朝鮮の住民は市場とその周辺での商売を通じ生計を立てている。
最近のある研究によると、北朝鮮労働者の９割は市場と直接かつ間接の関係を持ちつつ生活している
ほどなのだ。北朝鮮の田舎でバースデーケーキを食べた韓国人もいる。北朝鮮を訪問中に誕生日を迎え
たと話すと、北朝鮮側のガイドが市場を歩き回ってケーキを買ってきたのだ。もちろんケーキの店があるので
はなく、注文が来たら家で作り、販売する個人の商売だった。
こうした商取引は当然生産を増大させる結果をもたらすことになる。例えば、かつては国家が１００ウォン分
の小麦粉を生産し配給すれば、それで終わりだった。しかし今は住民が小麦粉をそのまま消費せず、パン
や麺を作り、１２０ウォンで販売しているのだ。結局２０ウォンの付加価値が発生したのであり、それだけ
国民所得と経済成長率は伸びることになる。
そうすると、また「成長しているというのに、なぜ崩壊するというのか」と疑わしく思うだろう。その理由はこうした
商行為が計画経済のシステムを壊しているからだ。計画経済とは、生産から消費まで国家が計画し統制
する経済を意味する。ところが商行為は、国家の計画の外で行われる。計画することもできない。結局、
公式的な計画部門は減り、統制が不可能な私的部門が日増しに増えているのだ。
もちろん商行為がすべて違法なものではない。北朝鮮は「７．１措置」（０２年７月１日に取った経済管理
改善措置）の一環として、０３年に市場の開設を認め、したがって、市場内での商行為は合法化した。
しかし、市場の許可は自然に「より大きな違法な市場」を産んだ。市場では取引が禁止されていた物を
売買する空間が必要とされ、市場に売り場を確保できなかった住民は、周辺に違法な取引の場を設ける
ほかなかったからだ。
市場と距離が離れている地域では、まったくの違法な市場が作られることもあった。もっとも市場内の
合法的な商売だとしても、計画経済という枠組みの外にあるのは変わらない。この数年間合法的でも
違法でも市場の領域が拡大され、北朝鮮住民は市場なしでは生きていけなくなった。出勤しても仕事が
なく、給料もきちんと受けとれない状況で、食べていくためには商売をしなければならなかったのだ。
住民は工場で盗んだ材料で物を作り販売したこともあり、工場は与えられたノルマよりは市場に販売する
物の生産により関心を持った。そうせざるを得なかった。いずれにせよ国家が責任を負えない状況で、自主
的に生きていかなければならなかったからだ。そのようにして北朝鮮の経済システムは崩れつつあるのだ。
（>>2-5あたりに続く）
URLﾘﾝｸ(japanese.joins.com)
【北朝鮮問題】韓国、他国や国際機関の資金を利用した400ドル規模の対北基金創設を計画[07/21]
ｽﾚﾘﾝｸ(news4plus板)
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