09/07/11 20:22:05
全飲食店の約8割が食材の「使い回し」を行っているとされる韓国で、使い回しを禁止する、厳しい措置を盛り込んだ「改正食品
衛生法」が先月28日から施行された。摘発されると、店舗閉鎖や罰金、懲役などを科されるが、一定の条件下で、例外的に使い回し
を公認するケースもあるという。それって、何だか不安-。
同国の使い回しは、おかずを必要以上に食卓に並べる「パンチャン」と呼ばれる食文化に起因する。韓国で料理を注文すると数種類
の小皿料理が付随して提供される。これがパンチャン。飲食店の場合、小皿の量が少ないと「ケチな店」と思われるため、店が多めに
出し、何度も使い回す悪循環が公然と行われてきたという。
韓国に詳しい大手旅行会社の添乗員によると、日本人ツアー客を案内するレストランも例外ではないという。
「ツアーで訪れたレストランでも、キムチやナムルなどの小皿料理がたくさん出てきます。彩りが豊かで、おかわりも自由なので大変
喜ばれるのですが、実際には使い回し食材を使用しているケースが大半です」
気になるのは、大衆店より、ガイドブックなどで紹介される高級店のほうが、頻繁に使い回しをしているという点。
「日本人をはじめ外国人観光客は気前良く注文することが多く、高級店も小皿料理を奮発する。そのため、食べ残しも多い。高級
焼き肉店では、大衆店のように肉をたれに漬けて出さないため、皿に残った肉をそのまま転用できる。値段が高い店ほど使い回しが
多いという皮肉な事態が起きているのです」(同)
【規制強化も安心できず…】
韓国の国民の間でも苦情が増えたことで、政府は2012年までの期限付きで改正食品衛生法を施行した。使い回しが発覚した場合、
1回目の摘発で15日間、3回目で3カ月間の営業停止処分、4回以上は営業許可取り消しや店舗閉鎖のほか、3年以下の懲役または
3000万ウォン(約226万円)以下の罰金が科される。とはいえ、安心するのはまだ早い。
「洗いさえすれば再利用しても問題ない食材は再利用を認める」と韓国保健福祉家族部。(1)タレに漬けたり調理されておらず原型
が維持されている(サンチュ、生ニンニク、ミニトマトなど)(2)皮をむかずに原型が維持され、ほかの食材と接触していない(皮をむいて
いないウズラの卵、バナナ、ブドウなど)(3)ふたがついた容器に入り、客が摂取した分だけ量が減った(テーブルの甕に入ったキムチ
やカクテキなど)-などの食材は使い回しOKとしている。
いちおう道理は通っているが、それでも使い回しは気分が悪い。同部は今後、パンチャンの習慣を改め、必要な分だけ客が皿に盛る
システムに変更するようレストランに指導するというが、果たしてどこまで“改善”されるか-。
ソース(ZAKZAK) URLリンク(www.zakzak.co.jp)
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