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[ソウル 9日 ロイター] 韓国銀行(中央銀行)は9日、政策金利を5カ月連続で過去最低の2.00%
に据え置いた。李成太・総裁は記者会見で「景気は年後半、拡大傾向をたどるが、そのペースは非常に
ゆっくりしたものになる」と述べ、政策金利をしばらくの間、現行水準で維持する可能性を示唆した。
李総裁は、住宅ローンの増加や原油価格上昇によるインフレ圧力の高まりは注視に値するとしたが、
投資家は金融政策への目先的影響はないとみなし、債券先物が上昇した。
事前にロイターが実施したアナリスト調査では、12人全員が据え置きを予想。また、年内に利上げは
ないとの予想が大勢だった。
李総裁は、10日に経済予測を発表する際、現在マイナス2.4%としている2009年成長率予測を
上方修正する予定であることを明らかにした。ただ、今年の見通しには依然、不透明感があるとしている。
アナリストは、世界経済の健全性に懐疑的な見方が再び出ていること、足元のインフレ懸念要因が
ないことから、中銀がかなりの期間、政策金利を据え置くとみている。
「中銀総裁の発言は、経済成長やインフレのトレンドが依然、非常に弱いとの認識に変わりないことを
示したため、投資家は歓迎した」(Taurus Securities)という。
中銀が9日発表した6月の生産者物価指数(PPI)は、前年同月比3.1%低下。1999年6月以来、
10年ぶりの大幅な低下となった。
中銀は、世界的な金融危機を受け2008年10月から今年2月まで累計3.25%ポイントの利下げをした。
しかし、アジアでは、より急ピッチで景気が回復している国もあり、そうした国について、投資家や
アナリストの間では米連邦準備理事会(FRB)に先駆けて引き締めに転じるのではないか、との観測が
でている。
韓国政府や投資銀行はすでに、予想より早い輸出や内需の回復を受け、今年の成長予測を上方修正
している。
李総裁は会見で「住宅担保融資の伸びは速いと思う」、「住宅価格の上昇や住宅ローンの伸びを注意
深く監視する必要がある」と述べた。
アナリストは、不動産市場の回復や住宅ローンの増加は中銀の懸念要因になり得るものの、利上げは
最後の選択肢と予想している。
URLリンク(jp.reuters.com)