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早い話が:核の密約と北朝鮮の核=金子秀敏
村田良平元外務事務次官が実名で、核持ち込みの日米密約はあると証言した。
核ミサイルを積んだ米国の軍艦や爆撃機が、日本の港や飛行場に立ち寄る場合、
日米安保条約の事前協議の対象にしないという秘密合意だ。
「核兵器を持たず、作らず、持ち込ませず」という日本の国是「非核三原則」のうち、
「持ち込ませず」は空証文だったことになる。
6月、韓国の李明博(イミョンバク)大統領が訪米しオバマ大統領と会談した。
北朝鮮の核の脅威に対抗して米国の「核の傘」を再確認し、それを共同文書に初めて明記した。
「核の傘」を、最近は「拡大抑止」と呼ぶ。「拡大抑止(核の傘)」と書く新聞もある。
「拡大抑止」と「核の傘」を同じ概念と見ている。ところがである。
米韓が発表した「同盟未来ビジョン」では「拡大抑止(核の傘・を含む)」になっていた。
「を含む」に注目だ。「拡大抑止」のほうが「核の傘」より大きいのだ。なにが増えたか。
韓国当局によると、バンカーバスターだ。レーザー誘導の地中貫通爆弾である。
通常爆弾だが、岩盤を貫通して地下深く構築されたミサイル基地を破壊するという
強力な兵器である。首脳会談の直前、米国はこの新兵器を韓国軍に供与することを決めた。
「核の傘」とは、陸上発射の大陸間弾道ミサイル(ICBM)、
潜水艦発射の弾道ミサイル(SLBM)、戦略爆撃機の核ミサイルの3本柱である。
米ソ冷戦時代、両国が吹き飛ぶほどの悪魔的な破壊力で「恐怖の均衡」を作りだした。
そんなものを北朝鮮が保有する程度の核には使えない。「鶏を割くにいずくんぞ牛刀を用いん」
というが、牛(旧ソ連の核)に使う牛刀では大きすぎて鶏(北朝鮮の核)はさばけない。
そこでバンカーバスターや日米ミサイル防衛システムが登場した。
それだけだろうか。かつて日本周辺に展開する米軍艦には、小型の核を搭載した巡航ミサイル
「トマホーク」が装備されていた。冷戦後、核は外されたが、北朝鮮の核の脅威が生まれたいま、
鶏を割く小刀としてトマホークによる「拡大抑止」が復活しないか。
米国は、日本や韓国に小型であっても核兵器を渡す気はない。
日韓が拡大抑止ここにありと誇示するには、核付き米軍艦の寄港という手がある。
核密約の時代が終わり、「非核二原則」の時代が来るのだろう。(専門編集委員)
毎日新聞 2009年7月2日 東京夕刊
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