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【外信コラム】ソウルからヨボセヨ 日本料理の復権?
韓国では昔から日本料理のことを「日式(イルシク)」といってきた。だから中華は「中式」で
洋食は「洋式」、韓国料理は「韓式」となる。しかし韓国の「日式」は、刺し身など魚料理が中心
ということ以外はかなり韓国化されていて、初めての日本人には「えっ、これが日本料理?」
とひどくエキゾチックだ。
何が韓国風かといえば「キムチが出る」「突き出しにみそをつけて食べるキュウリやニンジンなど
生野菜が出る」「最後に激辛あら煮鍋のメウンタンが出る」…など。刺し身も以前はコチュジャン
(唐辛子みそ)をつけ、生ニンニクとともにチシャ(サニーレタス)の葉っぱにくるんで食べていたが、
最近はワサビじょうゆになった。
あえて付け加えると、金属製のハシにスプーンというのも韓国化だろう。
刺し身を金(かね)のハシで食べるというのは日本料理には困ります。
ところが近年、日本旅行経験者が増えたこともあって、本場の日本料理の味を求める声が強い。
その結果、すしをはじめ本場の味を売り物に「日式」ではなく「日本料理」と銘打った高級店が
登場している。
そこで「韓国にも本物の日本料理を」と、日本の有名料理学校が韓国に進出しはじめた。
大阪の「辻調理師専門学校」に次いで秋には福岡の「中村調理製菓専門学校」がソウルに
オープンする。今後、韓国の日本料理の味はよくなるのだろうが、となると逆に「日式」も捨てがたい。
「あれは韓国料理なのだ」と思えば結構、楽しいのだ。(黒田勝弘)
産経新聞 2009.6.27 03:57
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