09/06/24 21:57:04
「ゆりかごから墓場まで」責任を持つ韓国の病院
【特集】韓国の建築(4)総合病院の葬儀場
「韓国の病院は“ゆりかごから墓場まで”というスローガンを実践する空間ですね」。韓国の大型病院の
設計プロジェクトに参加していた外国人設計者が笑いながらこう語った。産婦人科から葬儀会場までが
一つの建物の中に存在する韓国の「デパート式」総合病院は、外国人にとっては非常に物珍しい空間
といえる。
最近建設された韓国の総合病院内の施設は、どれも世界的なレベルにあると評判だ。高級ホテルを
思わせるような清潔で近代化された施設を視察するため、海外から見学者が訪れるほどだ。しかし外見
面で韓国の総合病院が突出しているわけではない。米国やシンガポールなど医療先進国の有名病院と
大きな違いはない。「韓国型総合病院」を特徴付ける決定的な要素は、韓国特有の内部空間、中でも
外国人が特に興味を示すのが葬儀場だ。
建物内に葬儀場を設けている病院は世界のどこにもない。これはまさに韓国人独自の葬儀文化を取り
入れた「サービス空間」であると同時に、病院側としては最も多くの収益をもたらす収入源でもある。建築
家のパク・インス氏は「その国独自の文化を示す建造物は冠婚葬祭に利用される建物だが、中でも病院
内に葬儀場があるのは韓国以外の国ではみられない」と語る。
葬儀場が病院内に設置され始めたのは、20年から30年ほど前のこと。韓国でマンション文化が広まり
つつあった当時、一般家庭で葬儀を行う空間が絶対的に不足し始めたのがその理由だ。初期には病院
が外部からの依頼を受けて葬儀場を貸し出していたが、収益が上がるようになると、病院が直接葬儀場
を運営するようになり、インテリアにも積極的に投資するようになった。1980年代に総合病院で院長を務め
たある医師は、「葬儀場をほかの病院に先駆けて貸し出すために大統領府の人脈が動員されたほど、
多くの収益を上げることができた」と当時を振り返る。
建築業界でも、病院内の葬儀場の内装や文化の形成に積極的に取り組んだ。とりわけ高い評価を
受けているのは、1994年に開院したサムスン・ソウル病院(ソウル市江南区逸院洞)の葬儀場だ。当時
設計を担当したサムウ総合建築事務所のパク・ヒョクス副所長は、「高級な石材を多く利用し、喪主の
ためのシャワー室などを備えた最初の葬儀場だ」と説明する。
葬儀場は量的、質的に急速に進化している。まずはその規模が非常に大きくなった。ソウルのある総合
病院内の葬儀場は、1戸(遺体の安置場所や弔問客の待機場所などを含む)が占める平均面積が
1970-80年代には50-60平方メートルだったのが、最近は120-130平方メートルと2倍以上も広くなった。
最近の葬儀場デザインのテーマは採光だ。葬儀場は一般的に不快な施設として見られがちなことから、
病院の地下に設置されるケースが多い。そのため自然の光が取り入れられることはほとんどない。この問題
を解決するため、最近は天上に窓を設置したり中庭を作るなど、明るい雰囲気の葬儀場が登場し始め
ている。
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