09/06/15 09:12:02
■『武神』のスポークスマンが他団体の妨害工作を暴露!
6月7日(日)に旗揚げ戦を行なった韓国の新格闘技イベント『武神』。その第一回大会は、直前で選手が
欠場する選手が続出し、挙句の果てにはバタービーンの拳に合うグローブが見つけられず、メインイベントが
中止となる“珍事件”が発生するなど、波乱の船出となった。大会の2日後、本誌は『武神』のスポークスマン
であり、昨年まではスピリットMCのマーケティングチーム長を務めていたキム・ボムソク大会運営委員長を直撃。
想定外の事態が続出するその舞台裏の出来事を語ってもらった。
旗揚げ戦について、キム・ボムソク氏は「選手の欠場があって2試合がなくなるという事態があったものの、大会
の運営や進行については満足できるものだったので、成功度としては50パーセントの出来。もちろん試合が
2試合もなくなったわけですから、ファンからの評判はよくありません。ただ、それはこれから大会を重ねていって
評価を変えればいいこと。大会を放送したテレビの視聴率はよかったですし、旗揚げ戦を観に来たファンが
チケットの半券を保管していれば、次回の7月26日の大会に無料で入場できるようにしています」と、すでに
旗揚げ戦の反省を次に反映させているという。旗揚げ戦を終えたばかりの『武神』だが、年内に7興行を予定
するなど、スケジュールはギッシリ詰まっている。『武神』はサブブランドとして8月と11月にMMAの大会を行ない、
立ち技の大会も7月、9月、10月、12月に開催を予定しており、すべての大会はケーブルテレビ局「XSPORTS」
内で放送される。
さらに、キム・ボムソク氏は『武神』の旗揚げ戦には韓国内のさまざまな団体から“妨害工作”があったことを
明かした。もともとバタービーンと対戦する予定だったチームタックルのキム・ジェヨンは、前所属団体のスピリット
MCではなく、現在ジェヨンが参戦中の『M-1チャレンジ』の韓国主催者サイドから「出場を強行すれば法的
措置を取る」と警告があった。これを受けて『武神』に出場するかどうかの判断をジェヨンに任せたところ、最終的
に本人が欠場を申し入れてきたという。ちなみにジェヨンは、7月4日にソウルで開催が決定した『M-1チャレンジ
6th EDITION』韓国ソウル大会への出場が決まっている。
また、キム・ボムソク氏は『武神』の旗揚げ戦に出ていた選手の多くはスピリットMCとの契約がまだ残った状態
であることを明かし、選手の出場をめぐっては、M-1サイドのみならず、スピリットMCやFEG KOREAといった
組織から“妨害工作”があったことを明言。キム・ボムソク氏によると、スピリットMCは契約選手を貸し出す
代わりに一大会当たり3000万ウォン(約235万円)を要求。これを払わなければ法的手段に訴えるとの通知文
を送ってきたという。また、FEG KOREAは契約選手ではないものの、クォン・ミンソクやキム・セギといった『K-1
MAX KOREA』に出ていた選手の『武神』出場を阻止しようとしていたことも明かした。
キム・ボムソク氏はこれらの問題について、「キム・ジェヨンとM-1のケースは別として、スピリットMCの契約では、
スピリットMCの大会開催1ヵ月前でなければ選手は他の大会に出られることが可能。いままでにスピリットMCが
国内の別イベントに選手を貸し出すとき、見返りのお金を要求してこなかったし、我々にだけそれを要求する
のは不当。いまのスピリットMCには大会を開催する資金がまるでないし、選手にだって生存権がある。選手の
生活を守れない以上、スピリットMCに選手の他団体出場を禁止する権利はない。我々は弁護士とも相談
しているし、法廷闘争に入ってもスピリットMCと契約している選手を『武神』で使い続ける」と、活動を休止
しているにもかかわらず、選手との契約を盾に法外な要求をするスピリットMCを批判した。またキム・ボムソク氏
は「以前、スピリットMCにいた我々が『武神』でやれば、関係者やファンから批判されることは当然わかっていた。
自分は“裏切り者”と呼ばれてもかまわない。それより大事なのは韓国格闘技界には大会が必要だということ。
選手は大会がなければ生きていけない。だから、我々は『武神』を開催するのです。必要なら韓国のダナ・
ホワイトにでもなりますよ」と冗談を交えながらも、韓国格闘技復活のために不退転の意志を示した。
旗揚げ戦から国内のイベントと衝突が明るみになった『武神』。来年には、海外のテコンドー団体からの協力を
得て、モロッコ、日本、アメリカなどの国でも大会の計画もあるという。はたして『武神』は船出の逆境を今後、
力に変えていくことができるか?
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