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古代に日本に向かう大部分の渡来人はひとまず対馬に立ち寄って、いくらかの休息を取って、水、食
料などを補充した後、再び日本本土に出港したものとみられる。
アメリカ新大陸に移住した清教徒らよりも1千数百年も早く始まった渡来人らの航海は、粗末なイカダ
の帆かけ船に木の実やいくらかの穀類などをのせて海流と風に頼りながら、現れた敵は全部撃破す
るという悲壮な決意と覚悟で出発しただろう。しかし、死ぬ覚悟で渡航した彼らの前に現れたものは意
外であった。彼らは何の武器も持たなかっただけでなく、敵対どころかむしろ両手を挙げて歓迎したの
ではないか?そこで出てきた言葉が「ステキ」(素敵)すなわち、「素手の敵」という意味だ。
この焼き肉の名前と同じ「ステキ」という言葉は、日本人たちが最も好んで使う人気ナンバーワンの単
語で、「すてきだ、すばらしい、ものすごい」等の意味を持っている。いつも敵を意識して生きてきた渡
来人らに武器を持っていなかったからこそ安心できる気の抜ける相手に深い安堵感を与えただろう。
そのため、この言葉が順次変わって「すばらしくてすてきなこと」という意味の「ステキ」という言葉に発
展したが、「素晴らしいこと」を「敵」に比喩したのがサムライの国らしい。
聞けば気持ち良い話の「美しい」は「ウツクシイ(美しい)」、「きれいですばらしい」とは「キレイ(綺麗)」と
いうが、こうした言葉よりも一層さらに上品で幸せになる最上級の言葉がまさに「ステキ」という言葉だ。
古代渡来人らは先住民らの不意の襲撃に徹底的に備えて生きていた。米作などの先進文化を持って
海を渡ってきた渡来人らは当時、強力な武器であった鉄製刃物と機動性ある馬もあったが、夜間には
こういう武器がすべて無用の長物だったからいつも万全の準備をしていた。そのため、家の周りに堀
を深く掘って水を入れ、簡単に接近できないようにし、渡来人の居住地域を「天から降りた神々が住む
所」と命名して、出入りを禁じるようにしたが、このような名残りが今日、日本各都市の中心地に残っ
ている「テンジンドーリ(天神通り)」という地名だ。
「テンジンドーリ(天神通り)」この言葉は文字そのまま「天の神が生きる通り」という言葉で、古代渡来
人らが生きた住居地を示した言葉に由来したのだ。
慶一大総長・イ・ナムギョ
URLリンク(www.imaeil.com)
ソース:韓国毎日新聞(韓国語) [イ・ナムギョの日本語源流散歩23]ステキ(素敵)
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