09/06/03 13:48:55 ljx7Z9Kd
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時速20キロの木炭車 北朝鮮の田舎バス
朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)でバスは大変特別な扱いを受ける。
大都市を除いては、学生たちの通学バスや会社員たちの通勤バスなどはない。
ほとんどの地方で住民たちは10里でも20里でも歩いて移動する。
バスは1970年代から政策的に普及され、北朝鮮当局も相当自慢していた。
しかし、広くは普及されず、比較的規模の大きい里(北朝鮮には面がなく、里が面の規模である)から
邑まで運行されるバスがあるだけだ。そして、邑から列車駅まで運行されるバスがある。
田舎道を走る20席余りの小型バスはいつも超満員だ。1日1回程度しか運行されない。
邑に用事があったり、旅行に出るため邑を経て列車に乗ろうとする人々でいつもごった返す。
バスには運転手と“車掌トンム”と呼ばれる案内員の女性、そして助手がいる。
ディーゼルで運行されていたバスがガソリン難で運行できなくなると、1980年代中盤から木炭車に改造された。
バスの後には木炭を入れる燃料タンクがあり、助手が木炭を投入しながら走る。
木を燃やして作った炭で走るバスにスピードが出るはずもなく、時速20キロ程度で走っている。
舗装されていない田舎道を走っていると、タイヤのパンクも続出する。
道路総延長2万3400キロに、舗装率は10%未満だ。それに、バスはいつも過負荷に悩まされている。
邑まで行く乗客1人に荷物が3~4コもあるので、乗客よりも荷物の方が多い。
バスの運転手はパンクしたタイヤの交代はもちろん、車の修理まで、相当な技術を持ち合わせなければならない。
北朝鮮では他の市・郡を連結する市外バスはもちろん、高速バスもない。
遠くまで行くには列車が唯一の方法だ。ただ、列車駅まで移動するためにはバスを利用するほかない。
このような事情であるため、バスに乗るため、激しい争奪戦が繰り広げられる。
チケットを買うために朝方から停留所に出ても、確保は難しい。
平壌(ピョンヤン)では案内員を廃止し、1989年の平壌祝典ごろから自律バスを導入したが、成功しなかったという。
満員の乗客にまぎれて運賃を払わない人が少なくなかったためだ。
金ミヨン記者