09/04/30 10:41:02 XAWEAg1n
真のグローバル化へ
むしろ、実態と法律が乖離している以上、無意味な防止条文は改めたほうがよいという意見さえある。
国籍選択制度の廃止を求める声も当事者の間に根強くある。津田塾大学の金城清子教授(前出)は言う。
「たとえ帰化の場合でも、国籍放棄を義務づけるのは、国家優先の一時代前の発想です。人道上の観点
からも、国籍法をゆるやかに改正すべき時期に来ていると思います」
今回、日系南米人が集住する群馬県大泉町も取材したが、日系ブラジル人の中には、届け出による日
本国籍取得の場合にも、あるいは帰化の場合にも、実際には母国籍のブラジル国籍を離脱しないままで
いるケースを多く耳にした。帰化の場合、法務局ではブラジル国籍を放棄するとの”宣誓書”を提出さ
せているが、実態の上では二重国籍のままということだ。このように二重国籍を防止することは、事実
上困難である。
もちろん、世界の中にあって、二重国籍を積極的に推奨する国は今のところない。だが、重国籍にな
っても国籍選択を求めない国、帰化しても母国籍の維持を認める国はいくつもある。
日本も、出生による重国籍者の容認をはじめ、歴史的経緯をもつ在日コリアンら特別永住者の重国籍
容認について、もっと柔軟に考えてみてもいいのではないだろうか。
戦争になったらどうなるかと考えるよりも、戦争にならないようにするにはどうすればいいかという
視点のほうが、共生を求められるこれからの時代にはより重要になってくるはずなのだから。
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以上