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「日中戦争、日本より中国に戦意」 櫻井よしこ
『週刊新潮』’09年1月15日号 日本ルネッサンス 第345回
URLリンク(yoshiko-sakurai.jp)
そうではない。中国はかつても戦争を熱望していた。日中戦争は日本よりも、むしろ中国が
望んでいた。中国は日本よりも戦争をしたがっていた。こう強調するのは林思雲氏だ。氏は
北村稔氏との共著『日中戦争』(PHP研究所)で書いている。
「当時の(つまり、1920年代から30年代の)日本は、決して戦争の方向をコントロールして
いなかった。中国側において自発的に日本と戦おうとする意思が高まっている状況では、
たとえ日本が戦争を拡大したくなくても、中国側は日本と全面戦争を開始したであろう」と。
(中略)
中国の主戦派は以下の理由で対日勝利を確信していたと林氏は指摘する。
(中略)
にも拘らず、たとえば06年8月13日放送のNHKスペシャル「日中戦争―なぜ戦争は拡大した
のか」などに見られる日本側の歴史解釈は、日本の主戦派にのみ責任を帰結させ、中国側には
なんの関係もなかったとする。そこには、「傲慢さが含まれている」と林氏は断ずるのだ。
(中略)
『日中戦争』には、もうひとつ、中国とナチス・ドイツの相互扶助という驚くべき事実が描かれている。
(中略)
一方、この事実が日本で殆ど取り上げられてこなかったのは、日本の歴史研究では「『日本の
侵略戦争』を批判することが大前提」となっており、その「大前提に立つ限り、『日本の侵略戦争』と
戦った中国の国民政府がナチス・ドイツの軍需産業の発展に大きく貢献し、この軍需産業の発展が
ナチス・ドイツのヨーロッパ侵略の原動力となった事実は、『説明できない歴史の皮肉』である」から
だと喝破する。
日中戦争はひたすら日本の侵略戦争だったという日本に蔓延する見方が、どれほど偏ったものか
を痛感させられる指摘である。年毎に明らかにされる一連の事実を正視し、全体像を踏まえた
歴史認識を身につけることが、日本にとっての急務なのだ。