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「孝が希望」中国に韓国の「孝」思想を伝えた牧師（１）
「“孝（親孝行）”の精神は、宗教・理念・時間を乗りこえた価値だ。親を敬う孝の精神を生活の中で
積極的に実践することで中国も調和した社会を実現できるだろう」－－。
韓国人の元老牧師が１７日、中国の北京師範大学と人民大学で、哲学を専攻した中国の修士・博士や
著名な教授を対象にこうした内容の講演を行った。
東洋の「親孝行の元祖」と自任してきた中国で、韓国人が、それも性理学者でもない牧師が、
現地の哲学を専攻した専門家を対象に、韓国の「孝」の思想を講義する、珍しい風景だった。
主人公は仁川（インチョン）にある「聖山・孝大学院大学校」の崔聖奎（チェ・ソンギュ、６８）総長。
３１年間にわたり牧師として活動し、今でも純福音・仁川（スンボクウム・インチョン）教会の担任牧師を
務めている。大学院大学校とは、学士課程なく修士・博士の課程だけを設けた大学をいう。
韓国教会による布教活動に神経を尖らせてきた中国が、韓国のプロテスタントの有力者を招待したのも一つの
‘事件’といえる。崔総長は「儒教の社会主義を目指す中国が、韓国で現代的に再解釈された孝の思想に
注目したため」と述べた。
この日、中国の２大学でそれぞれ２時間ずつ行った講演で、崔総長は「孝が希望だ」と力説した。
崔総長は「現在、世界の人々は世界金融危機を論じているが、真の危機は経済危機ではなく精神文明の危機だ」
と診断した。また「良いものがよいのではなく、正しいものがよいという認識の転換が必要とされる」と
強調した。
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「孝が希望」中国に韓国の「孝」思想伝ぱした牧師（２）
崔聖奎（チェ・ソンギュ）総長は「孝」の英語表記（ＨＹＯ）を
「老壮の調和（Ｈａｒｍｏｎｙ ｏｆ Ｙｏｕｎｇ ＆ Ｏｌｄ）」と独自に解釈し、
中国学者から拍手を受けた。
「三通七行」に要約される崔総長の「孝」の理論のポイントは「孝＝ハーモニー（調和）」だ。
したがって「孝」を実践すれば、家庭・社会・国家・世界・自然がすべて調和するということだ。
牧師の崔総長が孝の価値に目覚めたきっかけは９５年６月の三豊（サムプン）百貨店崩壊事件だった。
「当時奇跡的に生き残った３人の若者がいずれも親孝行だったという共通点を確認し、
なぜ３人が死の境目で祝福を受けることができたのかという疑問が解けた」－－。
その頃、崔総長は新約聖書（テモテへの手紙５章４節）に登場する
「親を敬う（Ｆｉｌｉａｌ ｐｉｅｔｙ）」という言葉がすなわち親孝行を意味していることを見つけた。
当時から「孝」の思想を新たな角度から研究し、孝の実践運動を積極的に展開してきた。
９７年には聖山・孝大学院大学を設立し、０７年には「孝行奨励および支援に関する法律」の国会可決を支えた。
崔総長が主導した韓国孝運動団体総連合会議の「孝ビジョンの宣言文」は、１８日に北京で開かれた
「第１回中国孝文化フォーラム」で公式的に紹介された。崔総長は「キムチとテコンドーに続いて孝を
韓国のもうひとつのブランドにしよう」と呼びかけた。
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