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温首相の「中国のアニメ映画を多く見るべき」発言が引き金に
『ウルトラマン』は1966年、日本の円谷プロダクションが初めて世に送り出して以来、40年
以上にわたって特撮番組やアニメ番組が作られ続け、日本を代表するキャラクターの一つと
なっている。宇宙から地球へやって来た主人公が「ウルトラマン」という超人に変身し、怪
獣たちと戦うという内容で、これまでに約60種類のテレビ番組や映画、ビデオソフトなどが
製作されている。
ソテジのミュージックビデオ『ウルトラマンだ』では、テレビで『ウルトラマン』を見て
いた幼き日を回想する場面が出てくる。韓国の多くの大人たちは、1970年代にテレビで
『ウルトラマン』を見ていたかのように錯覚している。だが、『ウルトラマン』は80年代ま
で、韓国の地上波テレビで放送されたことはなかった。
1970年代中ごろ、少年雑誌『少年世界』に海賊版の漫画が連載され、また80年代初めに子ど
もたちの間で人気があった『怪獣恐竜大事典』(能力開発社)には、「ウルトラマン」や多
くの怪獣たちが登場した。このため、多くの人々が「ウルトラマン」を身近な存在だと思っ
ているのだ。84年には『ウルトラマン』シリーズのうち、怪獣が登場する場面だけを無断で
編集した映画『飛天怪獣』が公開されている。
『ウルトラマン』がビデオソフトやテレビを通じ、韓国で本格的に紹介されるようになった
のは、90年代に入ってからのことだ。当初、テレビで放送されたのは、シリーズ初期のアニ
メ作品『ザ・ウルトラマン』だった。ちょうどそのころ、2本のスプーンを目の上に当てて、
「ウルトラマン」のまねをする遊びがはやった。
最近、中国のインターネットユーザーの間で「反ウルトラマン」運動が始まったのは、先月3
1日に温家宝首相が、湖北省武漢市のアニメ製作業者を視察したことがきっかけになった。温
首相はこのとき、「わたしの孫はテレビでいつも『ウルトラマン』ばかり見ている」と嘆き、
「子どもたちが歴史を反映した中国のアニメ映画を多く見るようにならなければならない」
と述べた。
今月2日、このことが報道されるや、わずか1日で20万人ものネットユーザーたちがコメント
を寄せた。「ウルトラマンが暴力を振るうさまは、第2次大戦当時の日本軍とまったく同じ
だ」「日本の“卵スーパーマン”(ウルトラマンの顔が卵型であることに由来する蔑称〈べ
っしょう〉)をぶっ殺せ」「なぜ日本の漫画を禁止しないのか」といった過激なコメントが
相次いだ。だが一方で「中国の漫画があまりにも面白くないためだ」という自省の声もない
わけではなかった。
なぜこのように、『ウルトラマン』が突然反日感情の象徴になってしまったのか。それは
『ウルトラマン』から日本をイメージすることが容易だからだとされている。白と赤からな
る「ウルトラマン」の服装は日章旗に由来するもので、また格闘する場面は力道山など日本
のプロレスラーたちの動作をモデルにしたというのが定説だ。さらに、シリーズで登場する
「地球防衛軍極東基地」は富士山のふもとにあるとされている。
だが、より根本的な理由としては、経済発展から取り残されている「ソフトウエアの脆弱
(ぜいじゃく)さ」に対する中国国民のコンプレックスがある、と指摘されている。崇実大
文芸創作学科のチャン・ウォンジェ元教授は「自由で創意工夫に富んだ思考を持たない限り、
注目に値するような大衆文化が登場することは困難だということを、中国人たちもよく分か
っているが、長い伝統を持つ日本のキャラクターであるウルトラマンが、そんな中国人のも
どかしい気持ちをぶつけるターゲットになってしまったのだろう」との見方を示した。
兪碩在(ユ・ソクジェ)記者
朝鮮日報 2009/04/19 09:41:08
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