09/04/20 08:43:21
>>1の続き
「京都に来なさい」--。
与えられた時間は20分。しかし「科学」を話す彼の情熱は20分で終わらなかった。「おかげで」
インタビューは50分以上続いた。
アメリカに居住する下村脩氏(81)とは電子メールインタビューが劇的に成功した。クラゲが動く
度に緑の光を出す理由を究明するために、19年間、毎年夏になれば米西部海岸を訪れて85万
匹のクラゲを直接取ったという彼の話は、研究者の「執念」そのものだった。
昨年の受賞者のほかに2002年、ノーベル物理学賞を受賞した小柴昌俊東京大学名誉教授
(83)に特別インタビューしたのは「日本科学界の巨匠」と呼ばれる彼の象徴性からだった。彼と
のインタビューでいちばん問いたかったのはアジアの若者200人が毎年アジアの特定国家に集
まってノーベル賞受賞者たちと1週間合宿して討論する「アジアサイエンスキャンプ(ASC)」にど
うして韓国は入っていないのか、だった。今年で3回目になるのに韓国ではそのようなことが開か
れているとも知られていなかった。
小柴教授は私を見るやいなや問う前に答えから言ってきた。「実はASCの取締役会メンバーで
韓国の科学者を招こうと思ったが、韓国の科学者たち同士で誹謗しあうのでやめた」というのだっ
た。ASCの取締役会メンバーは9人だが、インドを除き、日本、台湾、中国のノーベル賞受賞者
だ。一言で名うての構成だ。「21世紀科学のアジア時代」を主導する可能性が高い。しかし内部
分裂でこんな機会を逃しているなんて…、ため息が出るばかりだった。
このインタビューで、受賞者たちが話した共通のキーワードは「植えただけ収穫できる」というこ
とだ。そのとおりだと思う。プロ野球を発足させ、20年で日本に追い付いたように基礎科学もコツ
コツと投資なくしては日本に追い付くことはできないのだ。しかし「時間が解決してくれるだろう」と
いう考えではノーベル賞の入口にも立てない。ノーベル賞の受賞者たちが韓国基礎科学の未来
を楽観しながらも「政府や科学者が惜しまず努力を続けなければならない」という前提を掲げる
のもすべて理由があるのだ。
13対0でリードする日本は、今年を「基礎科学強化の年」として宣布し、ノーベル賞受賞が可能
な科学人材を多数育成する民官合同の別途組職まで作った。それなら韓国は何を、どうすれば
いいかは、もうわかりきっているではないのか。