09/04/15 18:50:24
朴保さん
田中幸夫監督
歌に託す怒りや悲しみ
新作カンパ100人委…活動記録した映画も完成
今年、デビュー30周年を迎えた在日3世のシンガー・ソングライタ‐、朴保さん(54)。
社会的メッセージを込めた歌に、多くの人が共鳴してきた。そんな朴さんを応援したいと、
このほど発足したのが「プロジェクトP」(朴保新アルバム制作100人委員会)。
アルバム作りを資金面で支援するほか、完成後のバックアップも。夏には朴さんに密着
した田中幸夫監督の音楽ドキュメンタリー映画「歌いたい歌がある」が東京、大阪などで
上映予定だ。今、朴さんの周辺で活発な動きが出ている。
朴保さんのデビュー30周年を記念、賛同者100人が資金を出し合って新しいアルバムの
制作を応援する「プロジェクトP」。
趣意書によれば、賛同者は1口3万円を出資してアルバム作りを資金面でバックアップ
するとともに、完成後も自主的に一人平均10人の新規購入者を開拓していくことを約束
している。呼びかけは口コミで大阪、兵庫、奈良、滋賀へと広がり、100口300万円に達した。
委員会を立ち上げた金鐘八さん(京都市)は、「実力がありながら、マイナーな地位に甘ん
じている朴保さんをささやかながら支えてあげたかった」と話している。
新アルバム「橋~未来へ(仮)」は6月に発売される。朴さんは自身のホームページ上で
「未来への橋、音楽(文化)を通しての心の橋を懸けたい」と語っている。3000円。
予約・問い合わせは「プロジェクトP」(kokangho@hera.eonet.ne.jp)。
10年の歩みこの夏公開
朴さんに密着した音楽ドキュメンタリー映画「歌いたい歌がある」(田中幸夫監督、70分)が
完成した。映画は朴さんの韓国と日本、米国でのライブを追いながら、朴さんが歌に託した
多民族・多文化共生、自由や反戦、環境、差別問題などの社会的メッセージを浮き上がら
せている。
田中監督が朴さんと出会ったのは13年前。戦傷元軍属の鄭商根さんを支援する戦後補償
集会の席で、朴さんの歌う「傷痍軍人の歌」に心を揺り動かされたのがきっかけだった。
朴さんの怒りや悲しみの感情をストレートに伝えたいと、10年がかりで映画化した。この夏、
東京の渋谷UPLINKや大阪の第七藝術劇場などで公開される。
田中監督は52年、兵庫県芦屋市生まれ。これまでマイノリティーに取材したドキュメンタリー
映画やテレビ番組を多く手がけている。主な作品に「叫びとささやき」「在日コリアンの肖像」
「在日の戦後補償」「未来世紀ニシナリ」(07年度キネマ旬報文化映画部門第3位)など。
URLリンク(www.mindan.org)
朴保さん
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ソース:民団新聞