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★著作権感覚ますますマヒ?グーグルの中国戦略「110万曲無料検索サービス」波紋
米インターネット検索サービス大手のグーグルが先月、中国で始めた110万曲以上の楽曲が無料で
検索できる斬新なサービスが国内で論議を呼んでいる。利用者は携帯型音楽プレーヤーなどに大半
の楽曲を無料でダウンロードできるため、地元紙などは「(新サービスで)人類が音楽の天性に回帰」
などと誇張ぎみに伝えて歓迎。一方、「著作権に対する中国人の感覚がまひする」との批判もある。
同サービスはグーグルが中国の楽曲配信大手「巨鯨音楽網(Top100.cn)」と提携し、先月30日に
スタート。香港などを除く中国本土のネットユーザーが対象だが、当局が「表現に問題なし」と認定した
内外アーティストの楽曲のみが検索できるという。
米ユニバーサル・ミュージックや英EMIなど、楽曲を提供するレコード会社には検索サイトの広告収入
を分配する。違法コピーが横行する中国で、CD販売など従来型の著作権収入に代わる“苦肉の策 ”。
「中国当局の意向を反映している」(日中関係筋)との見方もある。中国当局も手をこまぬいてきた違法
コピー問題だが、コピーを制度的に合法化すれば違法行為ではなくなるとの理屈だ。
グーグルは今回の新サービスを切り札に、米国を上回る3億人のネットユーザーを抱える中国で圧倒的
シェアを持つ検索サイト、百度(Baidu)に対抗する戦略とみられている。
だが、上海の学識経験者は、「グーグルの新サービスで中国人はますます著作権とは何か、なぜ著作物
に代価を払わねばならないのか、理解しなくなる」と語り、世界的な知的財産権の保護の動きに逆行する
と警鐘を鳴らした。
グーグルは巨大市場への参入と引き換えに、表現の自由を制限する中国当局の要求を受け入れたとの
見方も可能で、さらに論議を呼びそうだ。【上海=河崎真澄】
ソース:産経新聞[2009.4.9 22:32]
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
写真:米グーグルとの提携により楽曲の無料ダウンロードを始めた中国の「巨鯨音楽網(Top100.cn)」
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