09/04/03 22:59:33
正社員になれない韓国の若者の苦しみを描いた「韓国ワーキングプア 88万ウォン世代」の著者で経済学者の禹〓熏(※〓は析の下に日)
さん(41)が来日し、東京都内で開かれた反貧困集会に参加した。非正規労働は韓国でも大きな問題になっていて「日韓で連帯できることは
ないだろうか」と話した。
千代田区の中学校を会場に先月28日、労働や貧困問題に取り組むいくつものグループが集まって開いた「反貧困フェスタ2009」。人員整理
や大量失職への歯止めとなる力を結集しようと開かれた集会は、熱気に包まれていた。体育館でのシンポジウムは参加者でいっぱい。
「派遣切り」で失業した人の体験談は禹さんに、韓国の若者の姿と重なって見えた。
「人間が部品のように扱われる派遣労働は早く見直されるべきです。韓国では、正社員になれるのはほんの一握り。20代は8割が非正社員で、
解雇におびえながら低賃金で働いている」
「88万ウォン」とは韓国での大卒の非正規労働者の平均月給を指す。現在のレートで6万円余。大手企業の大卒初任給が200万ウォン前後
だから半分以下だ。
結婚や出産をあきらめて、ネットカフェを転々としながら暮らす若者が街にあふれ、国家公務員の試験には若者が殺到、倍率は何千倍にも
なっている。
「韓国では1997年のアジア通貨危機の後に解禁された派遣労働制によって、不安定な労働者が大量に生まれた」と禹さん。「競争があれば、
協力もあるのが健全な職場なのに、今の韓国の若者には、上の世代とも、下の世代とも、競争しかない。貧困をなくすのは困難」と思っていた。
だが、派遣村のリーダー、湯浅誠さん、首都圏青年ユニオン書記長の河添誠さんらと出会い、言葉を交わす中で考えを改めた。あきらめずに、
まず声を上げること。それで社会は変えられるかもしれないと思うようになった。
「韓国でも若者が当事者となる運動をつくりたい。声を上げ、団結する。それが貧困克服の第一歩になる」
ソース(東京新聞 4/2 夕刊 9面 「雇用破壊」)
※参考ソース
韓国ワーキングプア 88万ウォン世代(東京新聞 書評)
URLリンク(www.tokyo-np.co.jp)