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京畿道光明の起亜自動車所下里工場の正門前に机が置かれ、トラックの出入りが統制された。
今月17日午前10時40分から30分間、同工場の正門は簡易会見場となった。
起亜自労組死守対策委員会のパク・ホングィ議長は「記者の皆さん、今あなた方は起亜自労組が
生きた権力であることを目の当たりにしている」と叫んだ。同議長は起亜自工場と外部との境界線
の上に立っていた。
この日の記者会見は、全国民主労働組合総連盟（民主労総）に対する依存度を高めようとする
起亜自労組執行部に反対する反執行部側の対策委が設けたものだった。対策委は組合員
約1万2000人の署名を得て、起亜自労組を民主労総金属労組の地域支部へと転換を図る執行部の
方針の賛否を問う「総会召集公告」の記者会見を、当初工場内の労組大会議室で行う予定だった。
しかし、会社側の総務チームが指揮する労使協力チームの社員約30人が取材陣の出入りを
防いだことから、会見の場は正門前に移された。対策委の関係者約10人が侵入しようとしたため、
約10分間小競り合いが繰り広げられた。その際、警備班長は取材陣に対し、「カメラを壊すぞ」と脅した。
総務チームは取材陣の出入りを拒んだ理由について、「団体協約により、部外者の工場の出入りは
労組幹部と対等でなければならない。起亜自労組（執行部）ではなく、起亜自対策委が行う記者会見
であることから、取材陣の出入りを認めることはできない」と述べた。
この日、所下里工場正門で見られた風景は、絡みあった韓国労使関係の構図のようだった。民主
労総金属労組の主な勢力である起亜自労組執行部は、工場内で反対派が会見を行うことを認める
余裕がなく、会社側は生産現場の主導権を握った労組の力を拒否する度胸がなかった。
労々対立が労使対立へとつながり、これがまた労々対立を増幅させる、韓国の労使関係が露骨に
表れた現場だった。
崔賢黙（チェ・ヒョンムク）記者
朝鮮日報／朝鮮日報日本語版
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