09/03/29 23:03:05
2001年に「新しい歴史教科書をつくる会(以下、つくる会)」が執筆した扶桑社の歴史教科書
は11年まで使われ続ける予定だが、自由社が発行する『新編 新しい歴史教科書-日本人の
歴史教科書』に対する文部科学省の検定の合否が今月末に決まる見通しだ。
この教科書が検定に合格した場合、2種類の「歪曲(わいきょく)された歴史教科書」が日本
の教育現場に登場することになる。自由社は教科書と同じ内容とみられる通史形式の本と、
「随想録」の形を取った本の2種類を、来月から書店で販売する予定だ。
「新」という文言が2回も登場する、変わったタイトルの自由社版の教科書を執筆したのは、
ほかでもない「つくる会」だ。8年前、問題の歴史教科書を執筆した団体が、扶桑社と決別
した上で、別の教科書を出版しようというわけだ。この間、「つくる会」と扶桑社の間には
果たして何があったのだろうか。
「つくる会」は1997年1月、「旧日本軍の従軍慰安婦や南京大虐殺など、ありもしなかったこ
とを教科書から削除すべきだ」という主張を掲げて結成された。そして「つくる会」が執筆
した『新しい歴史教科書』は、産経新聞社の子会社である扶桑社から発売され、書店で70万
部以上を売り上げた。
だが、東アジア諸国の激しい反発を招いたこの教科書は、学校現場での採択率が0.039%にと
どまるという屈辱を味わった。05年に再び教科書検定で合格した「つくる会」は、採択率を
10%台にすることを目標に、活発なロビー活動を繰り広げたが、結局採択率は0.39%にとどま
った。
これを機に「つくる会」の内部分裂が始まった。06年2月、八木秀次会長が突然辞任した。こ
の辞任の背景には西尾幹二名誉会長と藤岡信勝副会長(いずれも当時)がいたが、表向きの
「更迭」の理由は、八木会長と宮崎正治事務局長が私的に中国へ旅行し、教科書に関する
論争を繰り広げたことを、理事会の許可なく雑誌に掲載したというものだった。だが、根本的
な理由としては、教科書の採択率が極端に低かったことに対する「責任論」があった。
その後、西尾氏・藤岡氏のグループと、八木氏・宮崎氏のグループの確執が始まった。八木
氏側は「藤岡氏は2001年まで共産党員だった」という説を流し、名誉棄損容疑で告発される
事態となった。だが、状況は八木氏側に有利なものになった。極端に低い採択率で赤字に転
落した扶桑社などのフジサンケイグループと、教科書の監修を務めた伊藤隆・元東京大教授
が八木氏の側に付いたのだ。
>>2以降に続きます
朝鮮日報 2009/03/29 07:26:59
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