09/03/23 21:56:50
韓国の中小企業を中心に、日本の定年退職した団塊世代のエンジニアを呼び寄せる動きが
広まっている。背景には、昨年の対日貿易赤字が327億米ドルを突破するなど、製造業の部
品・素材を中心に、年々赤字幅が拡大していることがある。
グラフ
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毎日経済新聞によると、日本の団塊エンジニアら15人は20日、韓国を訪問し、COEX（ソウル
江南区三成洞）で開かれた「第1回・日本人技術者を招聘（しょうへい）する技術指導マッチ
ング相談会」に臨んだ。韓国側からは中小企業など33社が参加した。
主催したのは、製造業や情報技術（IT）専門技術者の派遣事業などを手掛けるIBBジャパン
（本社・東京都八王子市）。昨年7月には都内で、韓国での再就職を目指す製造業技術者の交
流会を開くなど、専門能力を持つ人材をアジア諸国に積極的に紹介する会社だ。現在、日本
人技術者168人が同社データベースに登録しており、素材や装備、部品などさまざまなバック
グラウンドを持つ技術者が「韓国に自分の技術を伝えたい」と意気込んでいるという。
参加者のひとりは「専門は接着だが、日本市場は頭打ち」とし、今後アジアなどより広い
マーケットで再挑戦したいと語る。また、別の参加者は「グローバルな時代に日本だけにと
どまる理由はない」と述べ、韓国人に生産管理や品質管理、現場管理の大切さを伝授したい
とした。
日本側が口をそろえて強調したのは、“中小企業のパワー”。日本の高度成長を支えたのは
中小を中心とした技術力との自負があり、大企業に偏りがちな韓国の産業構造に注文をつけ
た。
■技術力で輸出拡大
韓国で日本の技術力に対する学習熱が高まる背景には、拡大の一途をたどる対日貿易赤字の
問題がある。韓国・関税庁によると、昨年の対日貿易額は輸出が282億5,200万米ドル、輸入
が609億5,600万米ドルで、327億400万米ドルの赤字を記録。特に素材や装備、化学製品など
の分野で顕著だった。韓国が世界に誇る半導体メモリーの場合、19億400万米ドルを日本に輸
出したが、その部品の多くは日本からの輸入で、推定16億米ドルに上るという。部品の多く
を日本製に頼る液晶ディスプレー（LCD）やプラズマ・ディスプレー・パネル（PDP）なども
同様で、世界に輸出すればするほど、対日赤字が増幅する形だ。
IBBジャパンの孫性祖社長は「日韓の製造業の技術力の差は歴然」と語る。日本人と韓国人に
才能の差はないものの、近代化開始の遅れにより、環境や基礎技術の研究などに遅れが生じ、
技術の差が対日赤字に現れているとの主張だ。韓国でも少子化による人口減が問題となりつ
つあるが、孫社長は「専門技術者の需要は決して低下しない」と強調。今後、日本人エンジ
ニアには再就職の機会を、韓国メーカーには技術力向上の機会を提供しつつ、日韓の貿易不
均衡の是正を目指すとしている。
NNA.ASIA 2009/03/23
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