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■[キム・ギルホの日本話] 小沢党首発言の誤解
「済州島を買ってしまおう。」 済州島民のみならず韓国国民なら誰でも、この発言は許すことのできない
妄言だ。特に、他ならぬ日本の、野党第一党たる民主党の党首であり、次期選挙時には日本の首相の
座に一番近い大物政治家である小沢一郎氏の発言であるから、なおさらだ。
12日にTBSニュースがこの事実を報道し、新聞各紙も短く12日朝刊に載せた。この小沢発言が知られた
のは、11日夜に連合の笹森清・前会長が民主党衆院議員の出版記念パーティーで行なった発言からだ。
笹森氏が「私は対馬が心配だ。ウォン経済が買ってしまっている」と述べたのに対して小沢代表が「今は
絶好のチャンスだ。円高だから済州島を買ってしまおう」と言ったという。
筆者がこの事実を知ったのは、12日朝に筆者の娘が出勤時に、Yahoo!ジャパンのネット記事に掲載され
ていたのを教えてくれたからだ。私は耳を疑った。しかし事実だった。新聞でも報道された。
他の政治家ならともかく、小沢代表がそんな発言をしたなんて信じられなかった。いま小沢代表は最大の
政治生命の危機に直面している。違法献金容疑で公式秘書が逮捕され、連日その報道への対応に追わ
れている。
この時期に出た、最大の民主党支持勢力である連合の前会長のこの発言は、小沢代表を新たな窮地に
追いこむものだった。日本国民の大多数が、国会(衆議院)を解散して総選挙を実施せよと要求しているが、
支持率の低迷している自民党はこれに応じない。誰もが民主党勝利で終わると予測している状況の中で、
に一番望ましい首相は小沢代表だとの世論調査が圧倒的だった。しかし政治献金問題で、この世論調査
にも変化が起き、小沢代表の支持率も急落している。
在日同胞社会で現在の最大の懸案事項は「地方参政権獲得」だ。与党である自民党の反対で「地方参政
権獲得」事業は足踏み状態で進展を見ないが、民主党は積極的にこの要求を支持している。特に小沢代
表の積極性は、民主党内でも突出している。
韓国のマスコミは今回の発言に対して、保守主義者を代表する妄言だと一斉に責めている。だが、「保守
主義」「国粋主義」という報道には、在日同胞の一人として違和感を感じる。もちろん小沢代表の過去の政
治力を見るとそうした面もあるが、今は違う。リベラル政治勢力である野党民主党の党首として、国際的な
諸般の問題には日本独自で行動するよりも国連中心で解決すべきだし、日本の戦略もアメリカ一辺倒から
アジアを中心としたものへと政策を変えるべきだ、と力説している。
そんな小沢代表の済州島発言には筆者は誰よりも衝撃を受けたが、今日(13日)の毎日新聞朝刊に、これ
を否定する記事が掲載された。笹森氏が、対馬を韓国資本が積極的に買っていると発言したのに対して、
日本も韓国の土地を買えるのだからお互い様だという意味の発言をしたのだという。そして、済州島云々と
発言したことを否定した。
お互い様というのは、実際その通りだ。対馬の土地を韓国人が買っていることを憂慮する記事が、日本の
マスコミにも時折出る。だがそれは決して違法な行為ではない。済州島も同じだ。外国人も済州島の土地
を買うことができる。また、済州島発展のために済州島当局が外国資本誘致に努力している。このような
次元の発言が歪曲されて報道されたのだ。筆者はこの否定発言を信じている。
日本に多くの政治家がいる中で、筆者は小沢代表が好きだ。政治家としての信念と理念、確固たる哲学
を持っている。日本を代表する保守主義的・国粋主義的次元の信念・理念ではない。アジアだけでなく世
界的な次元での発想だ。
今回の小沢代表の発言が歪曲されたハプニングだが、韓国、特に済州島での迅速な報道と諸団体の抗
議声明には全面的に同意する。しかし筆者としては、歪曲された報道に対してその経緯を説明したかった。
これは筆者ひとりだけではなく、同胞ほとんどが感じている心情だということを、付け加える。
▽ソース:済州トゥデイ(韓国語)(2009/03/13 13:53)
URLリンク(www.ijejutoday.com)
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