ぼくの小説の感想くれat KAWAIIぼくの小説の感想くれ - 暇つぶし2ch■コピペモード□スレを通常表示□オプションモード□このスレッドのURL■項目テキスト53:記憶喪失した男 14/07/09 15:41:22.33 E6rHTSJsi 逃げてたまるか。怪物を倒すんだ。 ぼくは溶けた壁のような塊に飛び蹴りを加えた。どすんと鈍い感触があった。 「警察にいって火炎放射器を借りてこい」 ぼくは叫んだ。 「宇宙人に、宇宙人に殺される」 中村が口走った。 「宇宙人なんかに負けてたまるか」 ぼくはロッカーの中からモップをとりだして、怪物に叩きつけたけど、怪物が口を開けてがばっとぼくの左手を食べた。すんごく痛い。 「逃げて。逃げて」 加藤が片足をなくした中村を抱えて引きずっていこうとしていた。ぼくも走って逃げようとしていた。 バシャンッと川口君が怪物に水をかけた。 「水なんて意味あるもんか」 とぼくはつぶやいたが、ぼくのモップも意味があるかは激しく疑わしかった。 「いや、驚くかなと思って。この宇宙人、知性あるのか?」 川口君がいった。 怪物は再び壁のふりをして脈動し始めた。 「学校にある武器で宇宙人に勝てると思うか?」 ぼくは川口君に聞いた。 「無理だよ」 54:記憶喪失した男 14/07/09 15:41:58.67 E6rHTSJsi 「警察や軍隊なら宇宙人に勝てると思うか?」 「それは試してもらわないとわからない」 「くそっ、人類は絶滅するのかよ」 ぼくが吐き捨てるように叫ぶと、怪物から答えがあった。 ──我は、宇宙人ではないぞ。 震える女性のような声でそう聞こえた。もう日本語を学習している。かなり知性は高い。 「宇宙人じゃないなら何なんだ、おまえは」 ぼくは叫んだ。 ──我は、外なるものなり。 「外ってどこの外だ。地球の外か。太陽系の外か。銀河系の外か」 ──我は、宇宙の外から来たものなり。 ぞっと背筋が凍るほどの恐怖を覚えた。 勝てない。警察でも軍隊でもこの怪物には勝てない。 ──我は、宇宙を食らうものなり。 怪物は気持ちの悪い女の悲鳴のような声でいった。 そこに猫がやってきた。 宇宙船の墜落現場でも見かけた猫だった。なぜ、あの猫がこんなところに来たのかさっぱりわからない。動物は本能で自分より強いものを避けるのではないのか。猫が学校に入ってくるなんて、めったにあることじゃない。 猫はてくてく歩いている。 ──なんだ、猫か。久しぶりだな。宇宙が始まる前には、わたしと猫しかいなかった。 怪物が声を穏やかにして話している。 次ページ最新レス表示レスジャンプ類似スレ一覧スレッドの検索話題のニュースおまかせリストオプションしおりを挟むスレッドに書込スレッドの一覧暇つぶし2ch