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小泉メールマガジン代145号より
・ アテネオリンピックに向けて
(女子バスケットボール日本代表チームヘッドコーチ 内海知秀)
1月18日、アジア予選。五輪出場をかけた大一番で、世界ランク6位の
韓国を再延長(ダブルオーバータイム)の末破ったことは、長い競技人生の
中でも得がたい経験でした。コートの外で指揮をとっていても、「何として
も勝つぞ」という選手たちの気概が伝わってきて、まさに彼女たちのオリン
ピックにかける執念が引き寄せた勝利でした。
父親が選手だったこともあって、バスケットにはごく小さい頃から親しん
でいました。バスケットの魅力は、何といっても攻守の転換(トランジショ
ン)の速さ、そのスピードだと思います。そして立体的なゴール。シュート
を放って、ボールがバスケットリングに吸い込まれるまでの間は、何ともい
えず気持ちがいいものです。
意外と思われるかもしれませんが、小さい選手がスピードや技術で自分よ
り大きな選手を倒すところに面白さがある競技です。大きい選手が有利なの
は確かですが、小さい選手の見せ場である3ポイントシュートというルール
もあります。
勝つんだ勝つんだと思うと選手は硬くなるものです。試合中、選手たちに
は「相手に負けるな」と言うように心がけています。ひとつのボールをとる、
1本のシュートを打つ、そういった動きのひとつひとつで相手に負けないよ
うにすることが、結果として勝利につながるのです。
アテネでの目標は、まず予選を突破(2勝)すること。できればもう1勝
して決勝リーグに進みたい。前回出場したアトランタオリンピック(96年)
では7位だったので、それ以上を目指します。
日本代表はたぶん出場チームの中で一番背の低いチーム。全ての試合がチ
ャレンジです。小さな日本代表が、ディフェンスをがんばって、そこから攻
撃への速い切り替えで大きな相手を凌駕する。そんな展開をお見せします。
応援よろしくお願いします。