村上春樹的にワールドカップを語るat WC
村上春樹的にワールドカップを語る - 暇つぶし2ch2:名無しが急に来たので
08/03/29 11:38 9bMmBpN.
よく分からんけど2

3:岡田
08/03/29 11:43 qmL8KYGA
「完璧なサッカーなどといったものは存在しない。完璧な選手が存在しないようにね。」
僕が最初に代表の監督だったころ
イタリアで知り合った有名監督は僕に向ってそう言った。
・・・僕がその本当の意味を理解できたのは解説者になってからのことだったが、
少くともそれをある種の慰めとしてとることも可能であった。
完璧なサッカーなんて存在しない、と。

4:名無しが急に来たので
08/03/29 11:47 qmL8KYGA
「あなた『オシム語録』って読んだことある?」と巻が訊いた。
「あるよ。もちろん全部は読んでないけど。他の大抵の人と同じように」
「理解できた?」
「理解できるところもあったし、できないところもあった。『オシム語録』を
正確に読むにはそうするための思考システムの習得が必要なんだよ。
もちろん総体としてのやりたいサッカーはだいたい理解できていると思うけど」
「その手の本をあまり読んだことのない新人選手が『オシム語録』読んで
すっと理解できると思う?」
「まず無理じゃないかな、そりゃ」と僕が言った。

5:名無しが急に来たので
08/03/29 11:51 qmL8KYGA
「隆行、あなた何回くらい移籍したの?」と
柳沢がふと思いついたように小さな声で訊いた。
「八回か九回」と僕は正直に答えた。
小笠原が練習を止めてレガースをはたと芝の上に落とした。
「あなたもう30歳を過ぎたんでしょう?いったいどういう生活してんのよ、それ?」
柳沢は何も言わずにその澄んだ目でじっと僕を見ていた。


6:柳沢
08/03/29 11:55 qmL8KYGA
シュートが無人のゴールを外れて、気がつくともう相手のゴールキックになっていた。
やれやれ。
僕は頭を振った。まずは次のチャンスメイクの事を考えよう。
ゴールを決めるのはそれからでも遅くはない。
そのときメディアからの批判の気配を感じたが、振り返るのはやめておいた。
たぶん、今はその時期じゃない。
そう、物事のタイミングを間違えるとろくなことにならないと、
僕はうすうす気がつきはじめていた。

7:鈴木隆行
08/03/29 12:00 qmL8KYGA
その時僕は三十一歳で、あと何週間かのうちに三十二になろうとしていた。
当分のあいだ代表になれる見込みはなく、かといってサッカーをやめるだけの確たる理由もなかった。
奇妙に絡みあった絶望的な状況の中で、何ヶ月ものあいだ僕は新しい一歩を踏み出せずにいた。


8:名無しが急に来たので
08/03/29 12:03 qmL8KYGA
人間というのは大別するとだいたい二つのタイプにわかれる。
つまり代表サッカーの好きな人間と嫌いな人間である。
べつに前者が保守的で愛国の気持ちに富んでいて、ちょっと右翼的で
後者がその逆で、というわけでもなく、ただ自国の代表が好きか嫌いかという
極めて単純な次元での話である。


9:名無しが急に来たので
08/03/29 12:16 X5mKFatg
なかなか上手いなw

10:名無しが急に来たので
08/03/29 15:37 qmL8KYGA
今、僕はロナウジーニョを外そうと思う。
もちろん問題は何ひとつ解決してはいないし、選手を変えた時点でも
あるいは事態は全く同じということになるかもしれない。
結局のところ、現代サッカーにおいて10番の選手は絶対の存在ではなく、
ゲームメイクのためのささやかな試みにしか過ぎないからだ。
しかし、人気選手を外すのはひどくむずかしい。
僕がメディアに説明をすればするほど、正確な答えは闇の奥深くへと
沈みこんでいく。
弁解するつもりはない。少なくとも前回の結果は現在の僕における
ベストだ。付け加えることは何もない。
それでも僕はこんな風に考えている。
うまくいけばずっと先に、何年か先に、新しいセレソンを発見することが
できるかもしれない、と。
そしてその時、象は平原に還り選手たちはより美しい形で
ボールをまわし始めるだろう。


11:名無しが急に来たので
08/03/29 15:45 qmL8KYGA
「じゃあ私たちわかりあえるわね?」と中国代表サポーターは静かに言った。
彼女が電話の向こうで椅子にゆったりと座りなおし、脚を組んだような雰囲気が感じられた。
「それはどうかな」と僕は言った。「君らはなにしろ反日がアイデンティティーだからね」
「中国というのはあなたが考えているよりも懐が深いかもしれないわよ」
「君は本当に日本のことを知っているの?」僕は訊いてみた。
「もちろんよ、歴史の授業で習ったわ」
「いつ、どこで?」
「いつか、どこかでよ」と彼女は言った。「そんなことここでいちいちあなたに
説明していたらとても時間が足らないわ。大事なのは今よ。そうでしょ?」
「でも何か証拠を見せてくれないかな。君が日本のことを知ってるって証拠を」
「例えば?」
「日中戦争の被害者は?」
「3000万人の中国人よ」と女は即座に答えた。「南京大虐殺で30万人。それでいいかしら?」


12:名無しが急に来たので
08/03/29 17:25 qmL8KYGA
「俺と巻の似ているところはね、ゴールできなくてもいいと
思っているところなんだ」と鈴木隆行が言った。
「そこが他の国の代表FWと違っているところなんだ。
他の国のFWの奴らはみんなストライカーになりたいと思ってあくせくしてる。
でも俺はそうじゃないし、巻もそうじゃない。
ファールがとれればそれでかまわないと思っているのさ。
自分は自分で、他人は他人だって」


13:名無しが急に来たので
08/03/29 17:31 qmL8KYGA
「そうなの?」と高原が僕に訊いた。
「まさか」と僕は言った。
「僕はそれほど強い人間じゃありませんよ。ゴールできなくていいと
思っているわけじゃない。点を取りたいと思うときだってあります。
ただここ数年のチーム状況を見てると、まあこれは仕方ないだろうと
思っているだけです。あきらめてるんです。
だから鈴木さんの言うように相手からファールさえとれればかまわないと思っているわけじゃ
ありません」
「俺の言ってるのもほとんど同じ意味だよ」と鈴木は割り箸を
手にとって言った。
「日本のFWなんて上がり気味のMFと下がり気味のFWの違いくらいしかないんだ。
変わる奴も同じで、もとめられるプレーも同じで、ただ呼び方が違うんだ」


14:名無しが急に来たので
08/03/29 17:41 qmL8KYGA
「何故マスコミが嫌いだと思う?」
その夜、岡田監督はそう続けた。そこまで話が進んだのは初めてだった。
わからない、といった風に僕は首を振った。
「はっきり言ってね、マスコミなんて何も考えないからさ。「日本人は一対一に弱い」と
「ストライカーがいない」の二言が無きゃベタ記事での批判記事も書けやしない。」
はっきり言って、というのが岡ちゃんの口癖だった。
「そう?」
「うん。奴らは大事なことは何も考えない。考えてるフリをしてる
だけさ。‥‥何故だと思う?」
「さあね」



15:名無しが急に来たので
08/03/29 17:46 qmL8KYGA
「必要がないからさ。もちろんライターになるには少しばかり文才が要る
けどね、評論家であり続けるためには何も要らない。人工衛星に
ガソリンが要らないのと同じさ。グルグルと同じところを回ってりゃ
いいんだよ。でもね、俺はそうじゃないし、あんただって違う。
勝つためには考え続けなくちゃならない。3バックのラインメイク
から代表のセレクションまでね。そうだろ?」
「ああ。」と僕は言った。
「そういうことさ。」
「でも結局はみんな日本代表に期待する」僕は試しにそう言ってみた。
「そりゃそうさ。国民はみんな自国の代表に期待はする。でもね、日本が本当に強くなるまでにあと10年は
強化を続けなきゃならんし、いろんなことを考えながら10年現場を勤めるのは、
はっきり言って何も考えずに批判だけして5千年代表を見るよりずっと疲れる。
そうだろ?」
そのとおりだった。


16:名無しが急に来たので
08/03/29 21:41 X5mKFatg
「ゴールを決めるのってやはり楽しいんでしょうね」と彼はリフティングしながら言った。
「どうだろうな」僕は言った。「守備も重要だからなんとも言えないよね。比べようがないから」
「僕も少しは練習してるんです」
「シュート練習を?」
「ええ、そうです」と鈴木啓太は言った。
「変ですか?」
「変じゃないよ」

17:名無しが急に来たので
08/03/29 21:50 X5mKFatg
ジーコが目指したサッカーは失われてしまったものなのだと僕は考えるようにつとめた。
すべては失われたものだし、失われつづけるべき筋合いのものなのだ。
損なわれてしまったものをもとどおりにすることは誰にもできない。
地球はそのために太陽のまわりを回転しつづけているのだ。
僕に必要なのは結局はリアリティーなのだと僕は思った。
世界に通用するFWがいない日本はパスまわしを高い位置から早くしなければならない
といったタイプのリアリティーだ。

18:名無しが急に来たので
08/03/29 22:42 eeJeY/6E
ドイツワールドカップ決勝はイタリアの優勝で終わった。
僕はスタンドからピッチの風景を眺めた。ピッチの上ではガットゥーゾが、
地面の匂いを熱心にくんくんとかぎまわっては芝を食べていた。
ガットゥーゾは何分間か飽きもせずにその作業をつづけていた。
ガットゥーゾがどうしてそんなことをしなくてはならないのか、僕にはわからなかった。

19:名無しが急に来たので
08/03/29 23:03 eeJeY/6E
「あなたは直前に迫ったワールドカップに対して恐怖を感じるということはないんですか?」
と僕は訊いてみた。
「あのね、俺はそれほど馬鹿じゃないよ」とロナウドは言った。
「もちろん、セレソンに課せられた優勝というノルマに対して恐怖を感じることはある。
そんなの当り前じゃないか。ただ俺はそういうのを前提条件としては認めない。
自分の力を百パーセント発揮してやれるところまでやる。
点はとるし、取れないプレーはやらない。そうやって得点王になる。
駄目だったら駄目になったところでまた考える。
理不尽なメディアからのプレッシャーというのは逆に考えれば能力を発揮できる機会でもある」


20:名無しが急に来たので
08/03/30 01:08 R/4LUQsM
僕はそのサッカー中継を眺めながら、オン・ザ・ロックを三杯飲んだ。
1時になると0対0のまま後半ロスタイムでサッカーの中継が終わり、TVのスイッチが切られた。
僕のひとつ置いてとなりの席にはときどきこの店で見かける20歳前後の女の子が座って
同じようにTVを見ていたので、中継が終わると僕は彼女とサッカーの話をした。
彼女は自分はイタリア代表のファンだけど、あなたはどこのチームが好きかと訊ねた。
どこだっていい、と僕は答えた。ただ試合そのものを見ているのが好きなんだ、と。
「そういうのどこが楽しいのかしら?」と彼女は訊ねた。「そんな風にサッカー見ても熱中できないでしょ?」
「熱中しなくてもいいんだ」と僕は言った。「どうせ他人のやってることなんだから」

21:名無しが急に来たので
08/03/30 02:37 DCIcJOaA
きもいスレだなw

22:名無しが急に来たので
08/03/30 09:16 rfGinehs
「ドイツ?」と僕はびっくりして言った。「小野さんがドイツに移籍するんですか?」
「ええ、私けっこう上手いのよ。あなたどう?」
「海外でやってみたいと思うことはありますよ。あまり上手くはないけれど」
「じゃ行きましょう」
我々はドイツで移籍先をみつけて中に入った。中位から下位くらいにある
小さなクラブだった。
ボーフムのユニフォームを着た小野さんとウォルフスブルグのユニフォームの僕の組み合わせは
ブンデスリーガの中ではひどく目立ったが、小野さんはそんなことはあまり気にせず中盤に居座り、得意の
ダイレクトパスをキュッキュッと披露した。
我々は何試合かに出場したが、小野さんは自分でも言ったように
なかなか腕が良かったし、僕は初めての海外だし浦和のサッカーに慣れていたのであまり上手くプレーすることができなかった。
それで2本ほど小野さんがアシストを記録した。
「上手いですね」と僕は感心して言った。


23:名無しが急に来たので
08/03/30 09:39 rfGinehs
キーンがW杯直前にアイルランド代表を去ったのにはもちろん幾つかの理由があった。
その幾つかの理由が複雑に絡み合ったままある温度に達した時、音をたててヒューズが飛んだ。
そしてあるものは残り、あるものははじき飛ばされ、あるものはW杯で活躍した。

アイルランド代表をやめた理由は誰にも説明しなかった。
きちんと説明するには五時間はかかるだろう。
それに、もし誰か一人に説明すれば他のみんなも聞きたがるかもしれない。
そのうちに世界中に向って説明する羽目になるかもしれない、そう考えただけでキーンは心の底からうんざりした。

「ビールの種類が気に入らなかったんだ。」どうしても何かしらの説明を加えないわけにいかぬ折りにはそう言った。
実際に練習場の待合室の自販機を見に行った女の子までいた。
それほど悪くはなかったわ、と彼女は言った。少しばかり期限切れのもあったけど…。
好みの問題さ、とキーンは答えた。
「お互い好きになれなかったんだ。僕の方も自販機の方もね。」幾らか気分の良いときにはそうも言った。
そしてそれだけを言ってしまうと後は黙り込んだ。


24:名無しが急に来たので
08/03/30 15:31 QXdK3Irc
>>21
チラ裏にでも書いときゃいいのになw
(それでもチラシさえもったいないがwww)
まあsageでオナってるぶんには許してやろうぜw
キモイことこの上ないのは確かなんだがなwwwwwwwwwwwwww

25:トレセゲ
08/03/31 21:22 lUAi4IO2
「ではフランス代表にかける意気込みと自己PRを言ってくれ」
僕は心底、心の底から吃驚した。多分マスコミにもわかっただろう。
意気込み?なんでそんな上等ものがフランス代表になるのに求められるんだ?
「ベンゼマが怪我したから」
とても素敵な人間的な理由だ。
でもそんなことをいってしまったら今までも苦労が水の泡だと言うことは
さすがに僕でも分かった。
やれやれ、代表FWになるのも楽じゃない。

26:名無しが急に来たので
08/04/02 23:48 HShSnJao
「だからね、ときどき俺は日本代表を見回して本当にうんざりするんだ。
どうしてこいつらは努力というものをしないんだろう、
努力もせずに不平ばかり言うんだろうってね」
僕はあきれて彼の顔を見た。
「僕の目から見れば代表に来ている人々はずいぶんあくせくと身を粉にして
仕事している印象を受けるのですが、僕の見方は間違っているのでしょうか?」
「あれは仕事じゃなくてただの労働だ」と彼は簡単に言った。
「俺の言う仕事とはそういうのじゃない。
仕事というのはもっと主体的に目的的になされるもののことだ」
「たとえば攻撃がシュートで終わって他のみんながホッとしている時に
マークの相手の確認を始めるとか、そういうことですね?」


27:名無しが急に来たので
08/04/03 21:17 itDUu9Zs
「日本代表に必要だったのは日本のサッカーというものを確立するための時間であり、経験だったんだ
それは何もとくべつな経験である必要はないんだ。それはごく普通の経験でかまわない。
でもそれは日本人のからだにしっかりとしみこんでいく経験でなくてはならないんだ。
代表のユニフォームが赤だったころ、日本のサッカーファンはワールドカップに出たかったけど、
そこでなにをすればいいのかわからなかった。
どんなサッカーをすればいいのかを発見するために、日本には長い歳月とハード・ワークが必要だったんだよ、たぶん」


28:名無しが急に来たので
08/04/05 11:51 o3oa4RBw
>>1で残念だったのはロベカルって書いたところだな。

ロベルト・カルロスって書けば、それっぽくなる。

29:名無しが急に来たので
08/04/05 21:57 XRlGC1u6
黄金世代の存在が失われてしまうと、日本代表の中にいろんなものが見あたらなくなっていることが判明した。
まるで潮が引いたあとの海岸から、いくつかの事物が消えてなくなっているみたいに。
そこに残されているのは、オタ以外の一般人にとってもはや正当な意味をなさないいびつで空虚なパスサッカーだった。
薄暗く冷たい世界だった。中田や小野がいた日本代表に起こったようなことは、その新しい監督の下では
もう起こらないだろう。私にはそれがわかった。
人にはそれぞれ、あるとくべつな年代にしか手にすることのできないとくべつなものごとがある。
それはささやかな炎のようなものだ。注意深く幸運な人はそれを大事に保ち、大きく育て、
松明(たいまつ)としてかざして生きていくことができる。でもひとたび失われてしまえば、
その炎はもう永遠に取り戻せない。日本が失ったのは黄金世代だけではなかった。彼らといっしょに、
日本サッカーはその貴重な炎までもを見失ってしまったのだ

30:名無しが急に来たので
08/04/06 23:08 AY7Qg86U
僕はボールを地面に置いてフリーキックを蹴る。
この繰り返しをすることが面白いなんて思ったことなんてないし、
意味があるとも思わない。
でも誰かが壁を巻いてボールをゴールに
入れなければならないのだ。

雪かきと同じなのだ。

「サッカー的雪かき。」と僕は声に出して言ってみた。


31:名無しが急に来たので
08/04/07 23:47 .OCipn7c
『どうしてマテラッツィに頭突きしたの』と僕はジダンに訊いてみた。
訊こうと思って訊いたわけではない。
それはふっと口をついて出てしまったのだ。

「僕にも確信が持てないんだ。こういう言い方って馬鹿馬鹿しいと思うだろう? 
でもほんとうなんだよ。僕はマテラッツィに頭突きしたような気がするんだ。
あのドイツ大会の決勝で僕はマテラッツィに頭突きした。そういう気がする。どうしてだろう?
どうして僕はあのエリアにマテラッツィと二人きりでいたんだろう?」


32:名無しが急に来たので
08/04/08 21:57 dGpCpXzc
「それはよかった。Jリーグは僕には向いていない。きっと君にも向いていない。
8年間鹿島にいたおかげで僕にはそれがよくわかるんだ。
僕は鹿島アントラーズで8年間、人生をほとんど無駄に費やした。
二十代のいちばんいい歳月だよ。よく8年も我慢できたと思う。
でもその年月がなかったら、たぶんジーコやトルシエからの代表招集も
あんなにうまくはいかなかっただろうね。そう思うんだ。」


33:名無しが急に来たので
08/04/09 01:14 qmEtKUmA
>>32
鈴木もぜひw

34:名無しが急に来たので
08/04/09 15:59 VnhDnafI
【中央日報】「日本人は第2次世界大戦を反省していない」村上春樹氏インタビュー[04/09]
スレリンク(news4plus板)

これどうよ?

35:川口能活2004アジアカップ
08/04/09 21:51 LKAPl./.
僕は二十七歳で、そのと日本代表のゴールを守っていた。
八月の蒸し暑い空気が大地に暗くたちこめ、ブーイングを繰り返す中国人たちや、
閑散としたスタジアムの上に立った国旗や、反日メッセージのプラカードやそんな何もかもを
フランドル派の陰うつな絵の背景のように見せていた。
やれやれ、またPK戦か、と僕は思った。


36:リネカー
08/04/10 22:24 G1yT7aXo
イングランド代表を引退して日本に来たとき、僕のやるべきことはひとつしかなかった。
サッカー後進国でこぼれ球をゴールに流しこむこと― それだけだった。
メキシコW杯で得点王に輝いたことやブラジル戦でPKを外してしまったことや
そんなものはみんな忘れてしまうことにした。歴代2位のゴール数や代表のキャプテンマーク、そんな何もかもをだ。
はじめのうちはそれで上手くいきそうに見えた。しかし僕の中には何かしら
ぼんやりとした空気のようなものが残った。そして時が経つにつれて
その空気ははっきりとした単純な形をとりはじめた。
僕はその形を言葉に置きかえることができる。こういうことだ。

サッカーは22人でボールを追う単純なスポーツ。だが最後に勝つのはいつもドイツだ。

言葉にしてしまうと嫌になってしまうくらい平凡だ。まったくの一般論だ。
しかし僕はそれを言葉としてではなくひとつの空気として身のうちに感じたのだ。
メキシコW杯でもイタリアW杯でも、ドイツは常にイングランドを上回ってきた。
そして我々はそれをまるで細かい塵みたいに肺の中に吸い込みながら生きてきたのだ。

37:ガッサ
08/04/11 21:32 sdVo7DHs
僕はFAに電話をかけ、W杯にどうしてもいきたいんだ。
話すことがいっぱいある。話さなくちゃいけないことがいっぱいある。
世界中にイングランド代表のユニフォーム以外に求めるものは何もない。
酒をやめて代表に復帰したい。 何もかもをEURO1996の頃のプレーからはじめたい、と言った。
FA役員は長い間電話の向こうで黙っていた。
まるで世界中の細かい雨が世界中の芝生に振っているようなそんな沈黙が続いた。
僕はその間ガラス窓にずっと額を押し付けて目を閉じていた。
それからやがてFA役員が口を開いた。『君、今どこにいるんだ?』と彼は静かな声で言った。
僕は今どこにいるのだ?
僕は受話器を持ったまま顔を上げ、電話の周りをぐるりと見まわしてみた。
僕は今どこにいるのだ?でもそこがどこなのか僕にはわからなかった。
見当もつかなかった。 いったいここはどこなんだ?僕の目に映るのは
いずこへともなく歩きすぎていく白衣の看護士の姿だけだった。
僕は精神病院のアル中病棟のまん中からFAを呼びつづけていた。


38:カントナ
08/04/12 10:04 vadNfziA
たぶん僕は時代遅れなのだろう。でもマンチェスター・ユナイテッドで
7番をつけていた事を今でもとても懐かしく覚えている。
今は残念ながら、どのチームをみてもあれほどのゲームメーカーはいない。
たまにテレビやスタジアムでプレミアリーグをみるけど、
あれは僕にはあまりにも動きが忙しすぎる。
休憩するまでひと息いれたり、深呼吸をしたりという余裕がまったくない。
おい、たかがサッカーじゃないか、といつも僕は思う。
どうしてそんなに忙しくあっちみたりこっちみたりしなくちゃならないんだよ?
どうしていちいちそんな複雑にみなくちゃならないんだよ?


39:カントナ
08/04/12 10:10 vadNfziA
僕はフランス代表をやめてイングランドに帰化したとき、フランス代表のユニフォームを自宅に持って帰って置いた。
自宅にはトロフィーなどを置くスペースがあったので、そこにユニフォームを置いて、
俳優業やビーチサッカーに疲れるとときどき部屋に入ってぼうっと眺めていた。
でも不思議なことに、あのフランス代表で王様だった時のような
気分は二度と戻ってはこなかった。
どうしてかは僕にはわからない。でも何かが違っていた。そう、空気が違うのだ。
どうしてだろう?自分という人間の種類が微妙に変化したのだ、
たぶん。


40:トッティ
08/04/13 23:19 djZniTaQ
僕はセリエやローマについての多くをカッサーノに教えた。
殆ど全部、というべきかもしれない。
不幸なことにカッサーノは全ての意味で不毛な選手であった。
会えばわかる。酒癖が悪く、私生活は出鱈目であり、弁論は稚拙であった。
しかしそれにもかかわらず、彼はドリブルやラストパスを武器として闘うことができる
数少ない非凡なファンタジスタの一人でもあった。
バルセロナのメッシ、マンチェスターユナイテッドのクリスティアーノ・ロナウド、
そういった彼の同時代人の選手に伍しても、カッサーノのその戦闘的な姿勢は
決して劣るものではないだろう、と僕は思う。
ただ残念なことに彼には最後まで自分の戦う相手の姿を明確に捉えることはできなかった。
結局のところ、不毛であるということはそういったものなのだ。
数年間、彼はその不毛な戦いを続けそしてローマを退団した。
2006年1月のある晴れた月曜日の朝、ローマからスペインのレアル・マドリードに出て行ったのだ。
彼がローマで問題を起こしていたのと同様、レアルでも問題児になるのに、時間はかからなかった。

41:ベッカム
08/04/15 22:41 NiuAlD5s
たぶん僕の記憶が間違っているのだろう。レアルにいた頃の活躍は
それほどたいしたものではなかったかのかもしれない。僕がただ活躍したと
思い込んでいただけのことなのかもしれない。僕にはうまく思い出せなかった。
最後に代表のユニフォームを着たのがいつのことだったかも思い出せなかった。
僕が覚えているのは移籍金の額だけだった。298億円もあった。肖像権収入込みの金額だ。
会見では何百人というマスコミが押し寄せた。そのフラッシュの光のかたまりが、
まるで燃え盛る火の粉のようにテレビの画面に照り映えていた。
あれはいつのことだったのだろう?そしていったい何処だったのだろう。
うまく思い出せない。
今となってはいろんなことが前後し、混じりあってしまっている。


42:中田
08/04/16 21:38 F7SAZP.o
ドイツW杯の終わりに僕はずっとつとめていたサッカー選手を辞めたが、
それはとくに何か理由があってのことではなかった。
仕事の内容が気に入らなかったというのでもない。
トップレベルとはいえないにしても年棒は悪くなかったし、
ファンやメディアの雰囲気だって寛容的だった。
代表やクラブにおける僕の役割はひとくちでいえば広告塔だった。
でも僕は僕なりによく働いたと思う。自分で言うのも変かもしれないが、
そういった戦術的な職務の遂行に限っていえばかなり有能な人間だったと思う。
戦術理解は速いし、運動量はあるし、ボールはさばけるし、現実的なものの考え方をする。
だから僕がサッカーを辞めたいと言いだしたときマネージメント事務所は
次のW杯も狙えそうなんだがと言ってくれたくらいだった。


43:中田
08/04/16 21:59 F7SAZP.o
でも結局サッカーを辞めた。
辞めて何をするというはっきりした希望や展望があったわけではない。
もう一度ピッチに戻ってコーチのライセンスをとる勉強を始めるというのはどう考えても億劫だったし、
それにだいいち、今となってはとくに指導者になりたいわけでもない。
ただ僕はこれから先ずっとサッカーの世界にいて、ずっとその仕事を続けて
いくつもりはなかったし、もし辞めるなら今しかないだろうと思ったのだ。
それ以上長くいたら、僕の人生はたぶんそこでずるずると終わってしまうことになる。
なにしろもう10年勤めたのだ。


44:平山相太
08/04/17 21:30 HBiw6kfI
僕はどちらかといえば、運動量の豊富な類ではなく、前線に張ることを好むFWだ。か
といって、世間とやらで待望されているところの、点取り屋の類のものでもない。単
に動きが遅くてチェイシングをあまり好かないだけなのだ。

しかし、いつまでもフリーランニングを嫌い、エースの身分に甘んじていられないことは僕自身が一
番分かっている。そういえば去年も同じことを考えていた。こんな僕でも、当然A代表
に打って出るべく、リーグ戦でアピールなるものを人並みにはやってみたのである。代表として
世界にでるからには、できることなら自分のプレーをしたいと、チャンスを選り好みし
すぎ、監督にすべからくダメだしされてしてしまったのである。そして僕は代表落ちしたのである。

世間からしてみれば、このご時世、何を贅沢をなどと怪訝な目で見られることは百も
承知だ。しかし、したくもないプレーで世界に行くなどということは、僕は考えられなかっ
たのである。

そう、僕はシュールなリアリストであると同時に、ペシミスティックなストライカーだった
のである。


45:名無しが急に来たので
08/04/18 20:48 xnA78Dfc
僕は自分が国歌斉唱中に勃起していることに気づいた。
それは今まで僕が経験したことがないほど強く激しいものだった。

46:名無しが急に来たので
08/04/19 11:48 jfLud2x2
ワールドカップとヒットラーの歩みはある共通点を有している。
彼らの双方がある種のいかがわしさと共に時代の泡としてこの世に生じ、そしてその存在自体よりは
ナショナリズムによって神話的オーラを獲得したという点で。ナショナリズムはもちろん
三つの車輪、すなわちテクノロジーと資本投下、それに人々の根源的欲望によって支えられていた。

47:名無しが急に来たので
08/04/19 12:07 jfLud2x2
人々は恐るべきスピードでこの泥試合にも似た素朴なボールゲームに
様々なものを与え続けた。あるものは「光あれ!」と叫び、あるものは「電気あれ!」と叫び、
あるものは「延長あれ!」と叫んだ。そして光がフィールドを照らし出し、電光掲示板がリプレイを映し、
延長戦やPK戦がくり広げられた。
スコアがプレイヤーの技量を十進法の数値に換算し、悪質なファールに対しては審判がカードで応えた。
次にゲームメイクという形而上学的概念が誕生し、ゾーン・デフェンス、プレッシング
オフサイド・トラップという様々な戦術がそこから生まれた。そしてこの時期において、
ワールドカップ・サッカーはある種の呪術性をさえ帯びるようになった。

48:名無しが急に来たので
08/04/19 12:38 jfLud2x2
ワールドカップ研究書「ワールドカップの20世紀」の序文はこのように語っている。
「あなたがワールドカップの観戦から得るものは殆ど何もない。ナショナリズムに置き換えられた
プライドだけだ。失うものは実にいっぱいある。歴代名選手の銅像が
全部建てられるくらいの銅貨と(もっともあなたにアンドニ・ゴイコチェアの銅像を
建てる気があればのことだが)、取り返すことのできぬ貴重な時間だ。
あなたがスタジアムで孤独な消耗を続けているあいだに、あるものはプルーストを
読み続けているかもしれない。またあるものはドライブ・イン・シアターでガールフレンドと
『勇気ある追跡』を眺めながらヘビー・ペッティングに励んでいるかもしれない。そして彼らは時代を
洞察する作家となり、あるいは幸せな夫婦となるかもしれない。
しかしフットボール観戦はあなたを何処にも連れて行きはしない。パスの交換を見つめるだけだ。
パス、パス、パス……、まるでパス回しそのものがある永劫性を目指している
ようにさえ思える。

49:名無しが急に来たので
08/04/19 12:41 jfLud2x2
永劫性について我々は多くを知らぬ。しかしその影を推し測ることはできる。
フットボールの目的は自己表現にあるのではなく、自己変革にある。エゴの
拡大にではなく、縮小にある。分析にではなく、包括にある。もしあなたが
自己表現やエゴの拡大や分析を目指せば、あなたはレッドカードによって
容赦なき報復を受けるだろう。

良きゲームを祈る(ハヴ・ア・ナイス・ゲーム)。」

50:名無しが急に来たので
08/04/26 00:04 B866xato
「完璧なストライカーなどといったものは存在しない。完璧なシュートが存在しないようにね。」
僕が鹿島にいたころ偶然知り合ったブラジル人名選手は僕に向ってそう言った。
僕がその本当の意味を理解できたのは解説者になってからのことだったが、
少くともそれをある種の慰めとしてとることも可能であった。
完璧なストライカ-なんて存在しない、と。
しかし、それでもやはり代表で前線にでるとなると、いつも絶望的な
気分に襲われることになった。僕に出来るプレーはあまりにも限られたものだったからだ。
例えばポストプレーができたとしても、ゴールを奪うことに関しては
何もできないかもしれない。そういうことだ.


51:名無しが急に来たので
08/04/26 00:24 B866xato
8年間、僕はそうしたジレンマを抱き続けた。―8年間。長い歳月だ。

もちろん、あらゆるものから何かを学び取ろうとする姿勢を持ち続ける限り
年老いることはそれほどの苦痛ではない。これは一般論だ。
20歳を少し過ぎたばかりの頃からずっと、僕はそういったプレーをしていこうと努めてきた。
おかげでサポーターや評論家から何度となく手痛い批判を受け、ブーイングされ、誤解され
また同時に多くの不思議なあだ名をもらったりもした。
様々なパスがやってきて僕にシュートを促し、まるで橋をわたるように音を立てて僕の上を
通り過ぎ、そして二度と戻ってこなかった。
僕はその間じっと口を閉ざし、何も語らなかった。
そんな風にして僕は20代最後の年をセリエAで迎えた。

52:名無しが急に来たので
08/05/01 16:19 lmtfpXpg
僕は正しい事をしたんだろうか?
「君は正しい事をしたんだ」ライカールトと呼ばれる監督は言う。
「だって君はリーガの世界で一番タフな10番のブラジル人なんだからね」


53:名無しが急に来たので
08/06/20 02:07 ZHxjsIc6
良スレ

54:名無しが急に来たので
08/06/23 22:18 SGwaJqyQ

「ねえ、巻さん。ところであなたの人生の行動規範っていったいどんなものなんですか?」と僕は訊いてみた。
「内田、お前、きっと笑うよ」と彼は言った。
「笑いませんよ」と僕は言った。
「フォワードであることだ」
僕は笑はしなかったけれどあやうくピッチ上に転げ落ちそうになった。「フォワードって点取り屋のあのフォワードですか?」
「そうだよ、あのフォワードだよ」と彼は言った。
「フォワードであることって、どういうことなんですか? もし定義があるなら教えてもらえませんか」
「自分が点をとるだけではなくて、フォアチェックや潰れ役とか、やるべきことをやるのがフォワードだ」
「あなたは僕がこれまで会った人の中でいちばん変わった千葉の人ですね」と僕は言った。
「お前は俺がこれまで会った人間の中でいちばんまともな鹿島の人間だよ」と彼は言った。
そして僕のゆるいパスにもしゃにむに突っ込んでいってくれた。


55:名無しが急に来たので
08/06/24 21:13 zOZRnX86
「代表に選ばれてるよ」
僕は、耳を疑った。
いきなり、そんなことを言われても僕と代表とを結ぶべき糸など
存在しないはずだ。
しかし、もう一度、電話の向こうの声は続けた。
「あなたの国の、代表チームに選ばれてるよ」
そして、電話は切れた。
僕は、あっけにとられた。

もしかしたら、これが協会からの代表選出の電話なのか?


56:名無しが急に来たので
08/06/24 21:19 zOZRnX86
「でもね」と彼は言って、煙草を地面に落とし、靴の底で踏んで消した。
「オシムの監督しているチームでは絶対にユーティリティって言葉を使っちゃ
いけないの。私たちは『ポリバレント』って言わなくちゃいけないの。
ユーティリティプレイヤーって、ほら、差別用語なのよ。
私、一度冗談で『器用貧乏な選手』って言ってみたの。そしたらすごく怒られちゃった。
そういうことでふざけちゃいけないって。
みんなすごおおく真面目にサッカーしてるんだから」


57:巻誠一郎
08/07/10 21:40 OItb7Z2k
ときどき、まるで義務を果たすかのように僕は憂鬱になった。

冷静に考えれば僕が憂鬱になる理由などなかった。僕はたぶん代表に入るだろうし、
それなりのプレーでチームに貢献するだろう。僕はその仕事をある程度はこなせることを予感
している。特にゴールを決めなくても、ポストとしてそれなりにうまくやっていけるだろう。
もともと僕にはたいした欲はない。日本人FWのプレーなんて、どれも今僕がクラブでやってるのと
似たようなものだ。そのことを嘆く人は僕の周りには多かったけれども、それがそんなに
ひどいことだと僕は思わない。たぶん、ボールをもってないときにはひたすらプレスに走り回って、
中盤が入れてくれたボールを前線で少しでもてれば、それがこの停滞した日本サッカー界で巧くやっているってことなのだ。


58:名無しが急に来たので
08/07/31 08:32 nu.Um2gQ
良スレ

59:反町
08/08/02 14:13 5Toz3Kwc
僕が北京五輪代表の選考をしてる時、彼
女は思い出したように質問してきた。
「ところで、4年前のアテネオリンピックは成功したの?」
「あれは見事なまでに失敗だった。」
僕はOA枠を無視しながら答えた。 まだ遠藤には未練が残っていた。
「4年前、日本がアテネに出場をした時メダルはねらえる筈だったんだ。少なく
とも僕はそう思おうとしていた」
「でも違ったのね」
「でも違ったんだ」
イタリアでくすぶっていた森本をすくい上げ、平山切りをしてからメンバーに入れる。帰化した李をさらに加える。
完成。
「誰が悪かったの?」
彼女はメモをとりながら僕に尋ねた。
僕は記憶をたどり、なるべく彼女に正確に伝えようと頭の
なかで整理してから答えた。
「人間力のおっさん」


60:反町2
08/08/02 20:52 5Toz3Kwc
もちろん厳密に言えばそれは人間力のおっさんなんかではな
く、山本と呼ばれる代表監督だったのだが、彼女に1から説明する気にはならない。
それにあの時の僕にとって山本は人間力のおっさんと呼ぶに相応しい存在だった。
やれやれ。
考えてみて欲しい。
「人間力」があれば強豪国を押しのけてメダルを取れる。サッカーの試合にそんなスキルはない。
ならば帰化人や海外組を多くメンバー入れて個人技の不足を補おうとするのは至極当然の事だろう。
あの時出場した五輪代表の命運はまさに監督次第。メンバーを選び終わった瞬間から
アテネは日本にとって生と死が等価値の空間でしかなかったのだ。
人生とはえてしてそういうものだ。


61:反町3
08/08/07 21:20 izb1Yb2.
「反町くん、選手選ぶの下手だねぇ」と会長は言った。
「そうですか」とぼくはいささか傷ついて言った。


62:名無しが急に来たので
08/08/07 21:29 izb1Yb2.
「あのね、森重君、どんな事情があるかは知らないけど、
そういう種類のことはあなたには向いてないし、ふさわしくないと思うんだけれど、どうかしら?」
と反町さんは言った。彼はテーブルの上に手を置いて、じっと僕の顔を見ていた。
「そうですね」と僕は言った。「自分でも時々そう思います」
「じゃあ、どうしてオーバーラップをやめないの?」
「時々前線でボールが欲しくなるんです」と僕は正直に言った。
「そういうゴールに絡む温もりのようなものがないと、時々たまらなく淋しくなるんです」


63:名無しが急に来たので
08/08/07 21:37 izb1Yb2.
「大丈夫、心配することはないよ。内田君は谷底の世代、北京五輪代表に含まれているんだよ。」
と香川は静かに言った。

「これまでもずっと含まれていたし、これからもずっと含まれている。
ここからすべてが始まるし、ここですべてが終わるんだ。
ここが内田君の場所なんだよ。それは変わらない。
君はここに繋がっている。
ここがみんなに繋がっている。ここが君の結び目なんだよ。」

「みんな?」

「枠にシュートが飛ばない若手FW。名ばかりのドリブラー。
似つかわしくない10番。そういうものみんなだよ。それがこのチームを中心にして
みんな繋がっているんだ」


64:名無しが急に来たので
08/08/07 21:40 izb1Yb2.
やれやれ、と僕はその日10本めの―たぶんそれくらいになって
いるはずだ―枠に飛ばないシュートをした。


65:名無しが急に来たので
08/08/07 21:45 izb1Yb2.
「どうして、あの時ゴールを外したの?」
と内田が訊いてきた。僕は彼のクロスを捉えられなかった理由を考えたが、
なぜかはわからなかった。試しに内田の質問を頭の中で三回程繰り返してみた。
だが、やはりというべきか一向にその理由は思い浮かばなかった。
「わからないよ」
と僕は首を左右に振りながら答えた。
すると、内田は「そう…」とだけ言って僕から顔を背けた。


66:名無しが急に来たので
08/08/07 21:51 izb1Yb2.
ゆで卵をむきながら男は話を続けた。
「俺も二十一年間いろんな日本代表を応援したけどね、こんなの初めてだな」
「何が」と僕は訊ねた。
「つまり、ね、ん…、あんなチャンスボールをゴール前で外す人なんてのはさ。
 ねえ、監督さんも大変でしょ?」
「そうでもないよ」と僕は二杯目のコーヒーをすすりながら言った。
「本当に?」
「本当さ」
「柳沢さんだってすごいんだから」と内田が言った。
「元祖QBKよ」と豊田が言った。
「参ったね」と男が言った。


67:名無しが急に来たので
08/08/08 11:50 g1aJA1R6
やれやれまた予選リーグ敗退か。

68:名無しが急に来たので
08/08/08 12:38 dLiCnYEQ
「いかに目立たないか・・それがサッカー選手の永遠のテーマなのさ。」
つぶさに放った彼の言葉に僕は肯定することも、もちろん否定することもできなかった。
「メディアはわかりやすく負けた試合を批難したがる。つまり、試合で一番目立った選手をやり玉にあげるというやりかたでね。」
それが現代社会の根底に根付いた日本人の生活信条を形容していることに気づいたのは、しばらく後になってからであった。





69:名無しが急に来たので
08/08/08 20:54 tKt61C/A
「どうしてスコットランドに隠れて住むようになったの?」
「きっとあんた笑うよ」と水野は言った。
「たぶん笑わないと思うよ」と僕は言った。
「誰にも言わない?」
「誰にも言わないよ」
「北京五輪に行きたくなかったからさ」
我々はしばらく黙って歩いた。


70:名無しが急に来たので
08/08/08 21:46 tKt61C/A
「ファールをゲットするのは嫌いですか?」
「好きも嫌いも、ただこけるだけですからね」
 監督は笑った。「好きも嫌いもないなんてことはないでしょう。大体において
代表FWをやったことのある人間はシミュレーションが嫌いなものです。決まってるんですよ。
正直に言っていいですよ。正直な意見が聞きたい」
「好きじゃないですね、正直言って」と僕は正直に言った。
「どうしてですか?」
「何をとっても馬鹿げてるように感じられるんです」と僕は言った。「大げさな転倒とか
痛そうな表情の芝居とか、被害者面して審判へアピールするとか
ボックスで何かあればシュートよりPK狙いだとか
セットプレーひとつにとるのにも演技しなくちゃいけないところとか、そういうのが
ひとつひとつ気に入らないんです」


71:名無しが急に来たので
08/08/15 10:58 qnHeVy5A
                     「時々パスを出すんです」
と梶山が言った。
「失礼?」と僕は言った。ちょっとぼんやりしていたもので、聞き間違えたような気
がしたのだ。
「時々パスを出すんです」と彼は繰り返した。
僕は彼の方を見た。彼は指の爪先でペットボトルの表面をなぞっていた。それから
中身の水を思い切り食道の奥へ吸い込んで十秒ばかりキープして、
そしてゆっくりと吐き出した。まるで吐しゃ物みたいに、水が彼の口から空中へ
と漂った。彼は僕にペットボトルを渡した。「給水用の水、ぬるくてもよければ
どうぞ」と彼は言った。
僕は肯いた。


72:名無しが急に来たので
08/08/15 11:03 qnHeVy5A
「ゲームメイクの話が聞きたいね」と僕は言った。
彼は僕の顔を見た。梶山の顔にはあいかわらず表情らしいものがなかった。
「話してもいいんですか?」と彼は言った。
「もちろん」と僕は言った。
「簡単な話なんです。相手のDFが寄ってきたら、近くの味方にボールを預けるんです。サイドや
ヒールでちょこっとやって、それでおしまいです。10秒もキープはしませんね」
「それで」と言ってから、僕は口をつぐんだ。次の言葉がうまくみつからなかったからだ。

彼はしばらくぼんやりしていた。
「5回に1回くらいはドリブルをします」と彼は言った。そしてまた指を鳴らした。「それく
らいのペースがいちばん良いような気がするんです。もちろん僕にとっては、というこ
とですが」
僕は曖昧に肯いた。ペース?


73:反町4
08/08/15 11:12 qnHeVy5A
「結局、あなたの考えた五輪代表って、良くも悪くもあなた独りのものなのよね。
選手たちはきっとチームや日本のことなんて一度も考えなかったんじゃないかしら?」
そうだな、選手はたぶん日本を代表してることなんて考えもしなかったろう。でも僕は五輪代表の監督で、協会のお気に入りなのだ。
今更敗戦の責任のことを持ち出されても困る。
「戦い方に悔いはない」と僕は海外の監督の真似をして言った。
「あなたって面白い人ね」と言ってマスコミはくすくす笑った。
自慢じゃないけれど、私はマスコミの追求をかわすのがけっこう得意なのだ。


74:反町5
08/08/15 11:21 qnHeVy5A
僕は正しい事をしたんだろうか?
「君は正しい事をしたんだ」小野と呼ばれる協会役員は言う。
「だって君は日本人監督で一番高学歴な協会のお気に入りなんだからね」

75:名無しが急に来たので
08/10/16 20:56 Vsohx/mc
「巻さんはどんなプレーが売りなんですか?」と僕は訊ねてみた。
「フォアチェック、ポストプレー、スペースを作る潰れ役、泥臭い運動量」と彼は即座に答えた。
「あまり点の取れるプレーとは言えないですね」
「だから重宝されるのさ。世界のFWと同じプレーをしていれば日本人FWでは通用しなくなる。
 そんなものはワールドクラス、イブラヒモビッチとかの世界だ。まともな日本人はそんなはずかしいことはしない。なあ知ってるか、玉田?
 この日本代表のFWで少しでもまともなのは俺とお前だけだぞ。あとはみんな紙屑みたいなもんだ」


76:名無しが急に来たので
08/10/17 10:35 t2dbg3/.
まったく 一昨日は 出鱈目の年 出鱈目の月 出鱈目の日だった。
やれやれ 

77:名無しが急に来たので
08/10/17 20:03 WLMDyD2Y
「もう一度パワープレーをするのよ。それも今すぐにね」とトゥーリオは断言した
「それ以外にウズベキスタンに勝つ方法は無いわ」
「今すぐに?」と僕は聞き返した
「ええ、今すぐよ。相手が引いてる間はね。果たされなかったことを今果たすのよ」
「でも日本人が放り込みをやって点が取れるものかな」
「取りましょう」と彼は言った
「相手もアジアのチームだもの。きっとどこかに競り合いの弱いDF一人くらいはいるはずよ」
やれやれそんなDFが一国の代表チームに選ばれているだろうか

78:名無しが急に来たので
08/10/18 18:12 DuljOwg2
ドイツW杯で敗退したとき、わたしには理解できたの。
わたしたちジーコJAPANは素敵な仲間、そして家族であったけれど、
結局はそれぞれマスコミに祭り揚げられた凡庸な選手の集団に過ぎなかったんだって。
遠くから見ると、それはスター集団のようにみえる。でも実際のわたしたちは、
ひとりずつJリーグや海外クラブのベンチに閉じこめられたまま、どこに行くこともできない赤ん坊のようなものに過ぎない。
ふたつの選手の軌道がたまたまかさなりあうとき、わたしたちはこうしてパスを交換する。
あるいはシュートチャンスを作ることもできるかもしれない。
でもっそれは束の間のこと。次の瞬間にはわたしたちはまた相手のカウンターの中にいる。
いつか燃え尽きて残り時間がゼロになってしまうまでね


79:名無しが急に来たので
08/10/19 21:02 RF2C6EpY
おまいらw

80:名無しが急に来たので
08/10/20 00:01 jlfWD0Ig
「ナカムラ君、あの煙なんだかわかる?」突然宮本が言った。
わからない、と僕は言った。
「あれ、日本の国旗を焼いてるのよ」
「へえ」と僕は言った。それ意外に何を言えばいいのかよくわからなかった。
「日本の国旗、首相の写真、そのてのもの」
と言って宮本はにっこりした。「中国人はみんな反日の象徴としてそういうのをみるでしょ、
国際Aマッチでもそう。それを反日団体のおじいさんが集めてまわってスタジアムのまわり
で焼くの。それがあの煙なの」
「そう思って見るとどことなく哀愁があるね」と僕は言った。


81:名無しが急に来たので
08/10/20 22:14 jlfWD0Ig
ウズベキスタン戦の後サポーターが騒ぎ始めた。彼らは「岡田解任」を叫んでいた。
結構、解任するならしてくれよ、と僕は思った。解任してバラバラにして、足で踏み
つけて粉々にしてくれ。全然かまわない。そうすれば僕だってさっぱりするし、あとの
ことは自分でなんとでもする。手助けが必要なら手伝ったっていい。さっさとやってくれ。


82:名無しが急に来たので
08/10/20 22:25 jlfWD0Ig
「前線でうちのFWはいったい何をしているのかしら?」と闘莉王が質問した。
「知らない」と僕は言った。
「ポストプレーとかプレッシングなんかやってるんじゃないかな」
「せっかくのFWなのに、もっと点を取ろうとして動くんじゃないの?」
「知らないな。でも頭の構造が点取り屋に向いてないんじゃないかな。つまり、君なんかに比べてさ」
「あなた、意外にいろんなこと知らないのね」と闘莉王は言った。
「中村君って、ピッチ上のことはたいてい知ってるのかと思ってたわ」遠藤が言った。
「ピッチは広い」と僕は言った。


83:名無しが急に来たので
08/10/21 20:51 Tr54Xl0M
「ねえ、彼のことどう思う?」と監督のザガロは訊ねた。
「ロナウドのこと?」
「そう」
「まあ悪い選手じゃない。怪我が多くて、ボールを持ちすぎるときがあるけど」と少し考えてから僕は正直に言った。
「でもセレソンに一人くらいはああいうのがいても悪くないだろう」
「私はキャプテンとしてのドゥンガという選手が好きだけど世の中がみんなあなたみたいだったら
、世界は酷いことになっちゃうんじゃないかしら?」
「だろうね」と僕は言った。

84:名無しが急に来たので
08/10/21 22:31 x0HV.Elw
イナはジャッキー・チェンが香港マフィアの下っ端に不意にドロップ・キック
されたかのように派手に転んだ。ほんの一瞬のことだったがその時のイナの顔は僕に向かって
微笑んでいたようにも見えた。あいつの引退後はスクリーンで見ることになるかもしれない。
すかさず駆け寄るレフェリーは、警告のカードを4番のアリという選手(あのチームはほとんどが
アリだが)にだした。小慣れた東南アジア系のレフェリーは相手の抗議をさらりと流して、ゴール
正面から目測で23、4mの位置を指した。


85:名無しが急に来たので
08/10/21 22:31 x0HV.Elw
僕はいつもフリー・キックを蹴るときは、ポールに高々と掲げられた日の丸をまず見てから蹴る。
この理由は2つあり、1つはゴルフ・プレイヤーのように単に風向きを見る。
イタリーでは数センチの誤差でも修正しなければ僕の鈍い弾は簡単にとられてしまうのだ。
そして2つ目は日の丸が戦争映画に出てくる戦艦の旗が潮風でぴんと張ったように、まっすぐ
見えたときは必ずゴールに吸い込まれるという逆ジンクスがある。それを知っているのは
ヒデさんだけであり、その時は必ず僕に蹴らせてくれる。幾度となくアジアで
の泥臭い戦いを共にしてきた2人の間の意思疎通には言葉もいらないし目さえも入らない。
そこに戦いの場の空気があれば何分も会話ができるのだ。



86:名無しが急に来たので
08/10/21 23:40 .lYyh5sg
>>84-85の元ネタってなんだろ?

87:名無しが急に来たので
08/10/22 01:01 .x29jEwE
なにこのキモスレ・・・・

88:名無しが急に来たので
08/10/23 11:37 q9Llih02
村上春樹は読まんがこのスレは面白いw


89:名無しが急に来たので
08/10/23 21:19 31L0lxj.
「それで、外の世界の様子はどうだね?何か変わったことは起こってないかな?
ここにいると何が起こっているのかわからないもんでね」と彼は言った。
僕は脚を組んで首を振った。
「相変わらずだよ。たいしたことは起こってないよ。
サッカーの戦術が少しずつ複雑になっていくだけだ。
そしてパスをまわすスピードもだんだん速くなっている。
でもあとはだいたい同じだよ。特に変わったことはない」
ロマーリオは肯いた。「じゃあまだ次のワールドカップは始まってないんだね?」
ロマーリオの考える「この前のワールドカップ」がいったいどのワールドカップを意味するのかはわからなかったけれど、
僕は首を振っておいた。
「まだだよ」と僕は言った。「まだ始まってない」


90:名無しが急に来たので
08/10/23 21:23 31L0lxj.
「でも、そのうちにまた始まるよ」と彼は皮手をはめた両手を
こすりあわせながら抑揚のない単調な声で言った。
「気をつけるんだよ。代表落ちしたくなければ、気をつけた方がいい。
代表落ちというのは必ずあるんだ。いつでも必ずある。ないということはないんだ。
ないように見えても必ずある。
マスコミやファンというのはね、心底ではスター選手の代表落ちが好きなんだ。そしてメディアで
けなし疲れるまで監督批判するんだ。
けなし疲れるとしばらく休む。それからまたバッシングを始める。決まってるんだ。
誰も信用できないし、何も変わらない。だからどうしようもないんだ。
そういうのが嫌だったら国内リーグでゴール数を稼ぐしかないんだよ。」


91:名無しが急に来たので
08/10/24 09:44 EFojoBJY
カードを持った審判がやってきて、僕の隣りに腰を下ろし、もう大丈夫かと訊ねた。
「大丈夫です、ありがとう。ちょっと相手DFのファールを取ろうとしただけだから」と僕は言って微笑んだ。
「そういうこと私にもときどきありますよ。よくわかります」
彼はそう言って首を振り、芝生から立ち上がってとても素敵な笑顔を僕に向けてくれた。

92:名無しが急に来たので
08/10/25 12:00 soTi4MEA
僕はサッカーについての多くを鹿島時代のジーコに学んだ。
殆ど全部、というべきかもしれない。
不幸なことに代表監督としてのジーコ自身は全ての意味で不毛な指導者だった。
いっしょにチームにいればわかる。
戦術はないにひとしく、采配は出鱈目であり、自由放任というより無責任そのもだった。
しかしそれにもかかわらず、彼は選手時代の実績をカリスマとして選手を惹きつけることができる
数少ない非凡な監督の一人でもあった。
ヨハン・クライフ、フランク・ライカールト、そういったかつての名選手出身の
監督に伍してもジーコのネーム・バリューは決して劣るものではないだろう、と僕は思う。

93:名無しが急に来たので
08/10/25 12:01 soTi4MEA
ただ残念なことに彼には最後まで自分のチームが闘うスタイルを
明確に捉えることはできなかった。結局のところ、不毛であるという
ことはそういったものなのだ。

3年と7ヶ月、彼は日本代表を率いて不毛な戦いを続けそしてドイツワールドカップで惨敗した。
2006年のある晴れた夏の日、オーストラリアとブラジルに惨敗し、
クロアチアに引き分けて、彼のチームは一勝もできずに予選リーグから消えたのだ。
ドイツでは日本がW杯に参加していたことと同様、予選落ちしたこともたいした記事にならなかった。

94:名無しが急に来たので
08/10/26 04:07 KcIRFy92
規制の時しかこないけど
たまってるとうれしいね、結局のところw

95:名無しが急に来たので
08/10/26 05:44 hwE2PlEM
「サッカーとはシステマティックすぎでもクリエイティブすぎでもよくない。
その均衡を保つことが最大の課題であり重要である」
何故彼にはわかっていたのだろうか。
その当時はセンターバックとしてラインを機械的に統率していた僕は少々
システマスティックな選手だった。
だがブラジルと戦ったことで、精密機械といわれた僕の頭脳はどこの生産工場
にもあるであろうしょうもないボトル・ネックになってしまったのである。
想定されるパターンにないプレーに対しては機械は対処できなかったのだ。


96:名無しが急に来たので
08/10/26 20:54 Db9ixDn6
おもしれーな、このスレw

97:名無しが急に来たので
08/10/27 19:30 ZREHWsfY
引退の潮時かもしれない、とオーウェンは思う。
代表で初めてゴールを決めたのは十八の歳だ。何十ものゴール、
何百ものマスコミ、何千万ポンドのオファーが、まるではしけに
打ち寄せる波のようにやって来ては去っていった。
二十八歳…、引退するには悪くない歳だ。気の利いた人間なら大学を出て銀行の
貸付け係でもやっている歳だ。

98:名無しが急に来たので
08/10/28 20:10 /sBnBX6c
「時々グラウンダーで蹴るんです」遠藤が言った
「どうしてグラウンダーなんかで狙うわけ?」
「変ですか?」
「わからないな。君はゴロで蹴る、ボクは壁をまいて蹴る。そのあいだにははっきりとした違いがあるし
ボクとしてはどちらが変と言うよりは、まず違いをハッキリとしておきたいんだ。
お互いのためにね。それにボクが得意な角度のときにコロコロで蹴られても困る。」


99:名無しが急に来たので
08/10/29 15:51 K5e6Jj12
浅はかな、受け売り文を使うあたりが村上春樹的ということかな?

100:名無しが急に来たので
08/11/16 13:08 vGVVK/6o
揚げ

101:名無しが急に来たので
08/11/16 13:57 qCWYKtFo
「カッサーノ、あなた何人くらいのファンの女の子と寝たの?」と
監督のマッツァーリがふと思いついたように小さな声で訊いた。
「600人か700人」と僕は正直に答えた。
サンプドリアのメンバーが練習を止めてレガースをはたと芝の上に落とした。
「あなたそんなんだからレアルを追い出されたんでしょう?いったいどういう生活してんのよ、それ?」
マッツァーリは何も言わずにその澄んだ目でじっと僕を見ていた。


102:名無しが急に来たので
08/11/16 15:13 1WtZFoJQ
自伝買ったの?
全部ぶちまけてやる、ってあれ精子のことだよね?

103:名無しが急に来たので
08/11/19 17:33 1ZLtnitM
そう、そう。
狙いは、もちろん、自分の顔さ。

104:名無しが急に来たので
08/11/30 09:24 7LekMLEk
「小野シンジ、もし彼がそこにいてくれたなら、いろんなことはきっとうまくいくに違いない。
全ては彼を中心に回転するべきなのだ。許すことと憐れむことと受け入れることを中心に。」


105:名無しが急に来たので
08/11/30 09:33 7LekMLEk
日本代表というのは三葉虫に似ている、あるいは三葉
虫というのは日本代表に似ている。
僕は日本代表の中盤で10番を背負うようになってからそれを切実
に実感するようになった。日本代表というのは三葉虫に
似ている、あるいは云々。
どれだけ息のあったコンビネーションでパスを回したとしても、
スペースはあっちに行ったりこっちに行ったりして、
結局は単なるボールまわしだけに終わってしまう。
日本は相手チームのミスがないとゴールできないのだ。
相手のミスがなければペナルティエリアでは競り勝てないし、永遠にゴールも手に
入らない。
なんだかまるでぐったりした三葉虫を何匹か積み
重ねたみたいだ。生あたたかくて、しかも不安定だ。
そんなものが化石になるなんて - 化石だよ -
すごく恥ずかしいことだと僕はときどき思う。本当に
顔が赤らむことだってある。


106:名無しが急に来たので
08/11/30 09:48 7LekMLEk
今存在する日本人フォワードの優劣について語るこは、インスタントラーメソのどこが美味いか
を一晩中論議することと、本質的には大差のないことだ


107:名無しが急に来たので
08/11/30 11:30 EUGD6Aj2
>>106
ちょっと日本語が不自由すぎない?

108:名無しが急に来たので
08/12/02 20:52 c0YM6FcM
どこが?
分かりやすい例えだろww


109:名無しが急に来たので
08/12/06 21:35 FkLMvD1o
間違いに気づいてないのか。日本語学校へ行った方がいいよ。

110:名無しが急に来たので
08/12/11 05:13 crw6itLY
いちいち誤字脱字に突っ込むなよ
ヒマなんだな

111:名無しが急に来たので
08/12/25 23:41 sESTVRNk
揚げ

112:名無しが急に来たので
08/12/26 09:31 fFr17H1c
「日本のFWはどうして決定力がないの。」
「さあ、考え方次第かな。ボールをゴールに蹴り込むことは誰にでもできる。
ただ、現代サッカーにおけるFWに求められていることはそれだけじゃないんだ。
前線からのチェイシングに、サイドに流れてスペースを作ること。要するに僕らが
想像する以上のタスクやプレッシャーの中で、彼らはゴールが求められるんだ。
わかるかい。」


113:348 ◆04IPYV3Pv6
08/12/26 20:16 K4n9MFks


114:名無しが急に来たので
08/12/26 23:57 MTTvuUzE
やれやれやれやれやれやれやれやれやれやれ
やれやれやれやれやれやれやれやれやれやれ
やれやれやれやれやれやれやれやれやれやれ
やれやれやれやれやれやれやれやれやれやれ
やれやれやれやれやれやれやれやれやれやれ
やれやれやれやれやれやれやれやれやれやれ

115:名無しが急に来たので
09/01/17 21:35 HzwSi1jo
 

116:名無しが急に来たので
09/02/05 23:11 LuffEvYE
「僕はね、ブ、ブ、ブ、ブンデスリーガーになりたいんだよ」
「ドイツのリーグにいきたいの?」
「うん、オファーがきたら、ブ、ブ、ブ、ブンデスリーガーになってさ、
 た、た、た、タカさんみたいに成功するんだ」

なるほど世の中にはいろんな希望があり
人生の目的があるんだなと僕は改めて感心した。

それは大久保が海外移籍を志したのを聞いて感心したことの一つだった。
確かに海外リーグで成功する野心を抱き熱意を持った人間が少しくらいはいないことには―
あまりいっぱいいる必要もないだろうけれど―
それは困ったことになってしまう。

しかし審判が微妙な判定をするたびに暴言でカードを貰ってしまう人間が
日本の代表としてブンデスリーガーになりたがっているというのは何かしら不安であった

117:名無しが急に来たので
09/02/05 23:16 LuffEvYE
「小野くんあなたは社会人生活に何を求めているの?」
浦和の幹部は、テーブルの上に置かれた契約書に目を落としながら無表情に言った。
少し頭が混乱していたせいで、僕はその質問にうまく答えることができなかった。
「自己実現とか成長とかそういうのとは違うのね?」
彼女は僕の目を覗き込みながら言った。
「おそらく」
実際に僕は、そういうジャンク・フード的かつ高度資本主義経済的なものはまったくと言って良いくらい欲していなかった。
「僕が求めてるのは、ある種の評価です」
僕は慎重に言葉を選びながら言った。
「それは最も手に入れるのが難しい種類のものよ」
「知っています」
「そのためにはきっといろんなものを犠牲にするわよ?」
「大丈夫です。僕は既に数え切れない位たくさんのものを失っています。これ以上失うものなんてありませんよ」
僕がそう言い終わると、彼女は少し困ったような表情を浮かべて、力なく肩をすくめた。


僕は勃起した。


118:名無しが急に来たので
09/02/08 21:15 yaF6FFV6
鼻クソ 

119:名無しが急に来たので
09/02/12 10:06 MvYuCQm.
「岡田君、日本代表にスパーゴールは生まれたりするのかしら?相手DFを千切ったりして」
「スーパーゴール?」と僕はびっくりして言った。「あのね、やはり君は何か思いちがいを
していると思うね。高くも速くも上手くもないFWがワントップを張らなきゃいけない代表が
いったいどこでどうやってスーパーゴールなんてものにめぐりあえるんだよ?」


120:名無しが急に来たので
09/02/12 10:08 MvYuCQm.
「いつもそんな風にホームで引き分けを狙うの?」
「強豪相手ならそうだね」
「引き分けが好きなの?」と彼女は頬杖をついて言った。「名ばかりの組織サッカーで、
適当にボールをまわして、ゴール前のときは誰もパスに追いつけなくてシュートが枠を外すサッカーが好きなの?」
「引き分けが好きな監督なんていないさ。勝ち点を失いたくないだけだよ。
そんなことしたらマスコミに袋叩きになるだけだもの」と僕は言った。
彼女はサングラスのつるを口にくわえ、もそもそした声で「『引き分けが好きな監督なんていない。
勝ち点を失いたくないだけだ』」と言った。「もしあなたがミックスゾーンで記者に捕まったら
その時はその科白使えるわよ」
「ありがとう」と僕は言った。


121:名無しが急に来たので
09/02/12 10:15 MvYuCQm.
「今度のオーストラリア戦は難しいのかな」と中村が僕に訊いた。
「どうだろう」と僕は言った。「僕は細かいことを何も聞いていないんだ」
「大久保はこれまでにオーストラリアとやったことある?」
僕は首を振った。考えてみれば代表でオーストラリアと戦ったことは生まれてから一度もない。
「これまでのオーストラリア戦はけっこう難しかったの?」と僕は質問してみた。
「そんなでもないな」、中村はちょっと難しい顔をした。「もちろんまったく難しくないってわけじゃなくて、
場合によってはいくらか難しいこともある。
でもすごく難しいてっていうんでもないね」
「じゃあ今度のも同じようなものじゃないかな」


122:名無しが急に来たので
09/02/12 10:18 MvYuCQm.
「でもさ、これまでと変わらないことをやってたら、やっぱり同じように勝てないんじゃないかな」
「それはわからないよ。何かの拍子ってこともあるだろう」
「栓がすぽっと抜けるみたいに?」
僕は言った、「監督が変われば気分も変わるし、ちょっとした戦術の違いが大きな意味を持ってくることだってある。
簡単にあきらめちゃう手はないと思うよ」
「べつにあきらめているわけじゃないんだ」と中村は言った。
「でもうんざりする?」
「まあね」と中村は言って、溜息をついた。

123:名無しが急に来たので
09/02/17 18:20 sywUvZf.
「オーストラリアの壁の前では僕らは壊れやすい卵に過ぎません」
がっくりと肩を落としながら、わざと明るい声で松井が言った。
「そうかもね」
二人きりのロッカールームで岡田は新聞記者の前とはまったく違ったうつろな表情で答えた。
「俺だってサッカー協会の前では卵に過ぎないよ」
「あなたもですか」
「そうさ」
しかし、うつろな中年男を前に、松井は卵の殻で覆われた何か得体の知れない高い壁を目の前に見ているような気がした。
「フランスワールドカップの直前でカズさんを外したときあなたは壊れやすい卵からかたくなな壁に変わったんですよ」こう言いかけて松井は口をつぐんだ。ローカールームの明かりが消えた。
松井は60年代にボビーダーリンあたりがこんな歌を歌っていなかっただろうか?と思い出した。

「弱いものたちが夕暮れさらに弱いものを叩く」

考え込んでいる松井に岡田は言った。
「何だって?」
岡田は松井の唇の動きを見のがさなかった。
「お前はもう先発で使わないよ」
「わかってますよ」
松井はその細い眼をとじた。

124:名無しが急に来たので
09/02/17 18:44 vm2TfMZU
なかなかうまいし、おもしろいなw

125:名無しが急に来たので
09/03/04 00:52 GeWCCpa2
僕は自分が書き込み中に勃起していることに気づいた。
それは今まで僕が経験したことがないほど強く激しいものだった。
つまりはそういうことか。
やれやれ。

126:あ
09/03/31 00:59 ZBUD4Q0I
カイザースラウテルンの町並みは僕の目にはひどくよそよそしく思えた。
今日全ての決着が着く。それは僕の中に埋め込まれた暗示であり宿命なのだ。
僕らはもう昨日までの日本代表ではないのだよ
そりゃできれば日本で気楽にアジア相手にプレーしてる代表でいたかったさ。
でも今はそうは思わない。
僕の中に新たに三発の遺恨を埋め込まれようと世界と戦う代償をきちんと払っていくのさ。

127:名無しが急に来たので
09/04/05 23:17 dVFwkmW.
飛翔体(>_<)・・・・・・・

128:名無しが急に来たので
09/04/10 00:47 1CSv7Fw.
良スレ発見

129:名無しが急に来たので
09/04/17 20:07 2l4FkVH.
「ね、ここにいる人たちがみんなマスターベーションしているわけ? シコシコッって?」と緑は代表合宿の寮の建物を見上げながら言った。
「たぶんね」
「サッカー選手ってゴールしたときのこと考えながらあれやるわけ?」
「まあそうだろうね」と僕は言った。「株式相場とか動詞の活用とかスエズ運河のことを考えながらマスターベーションするサッカー選手はまあいないだろうね。
 まあだいたいはサッカーのことを考えながらやっているんじゃないかな」
「スエズ運河?」
「たとえば、だよ」


130:名無しが急に来たので
09/04/17 20:44 2l4FkVH.
そして今日でもなお、日本人のサッカー文化に対する意識はおそろしく低い。
要するに、歴史的に見てサッカーというスポーツが生活のレベルで日本人に関わったことは一度もなかったのだ。
代表サッカーは国家レベルで南米や欧州から日本に輸入され、育成され、そして見捨てられた。それが今の岡田JAPANだ。


131:名無しが急に来たので
09/04/17 20:56 2l4FkVH.
「ずっと昔から日本代表はあったの?」
 僕は肯いた。
「うん、昔からあった。Jリーグ創設の前から。
 僕はそのことをずっと感じつづけていたよ。そこには何かがあるんだって。
 でもそれがワールドカップの出場チームというきちんとした形になったのは、それほど前のことじゃない。
 日本代表は少しずつ形を定めて、その住んでいる世界でのポジションを定めてきたんだ。
 アジア限定での強国というね。何故だろう? 僕にもわからない。
 たぶんそうする必要があったからだろうね」


132:名無しが急に来たので
09/04/17 21:02 2l4FkVH.
「それから君のPKすごかったよ」
遠藤は少し赤くなって、にっこり微笑んだ。
「岡田監督もそう言ってたわ」
「僕とオカちゃんとは意見とか趣味とかがよくあうんだ」
と僕は言って、そして笑った。
遠藤は少しずつサッカーの話ができるようになっていた。


133:名無しが急に来たので
09/04/18 10:15 PlJxjFsY
「ところで君にひとつ頼みがあるんだ。変な頼みだけど」
「いいよ。言ってみてくれ」
「悪いんだけど、もしよかったら中盤の底に戻ってしばらく守備をしてくれないかな? かわりにオーバーラップしてくるから。実をいうと、ゴールをこっそり狙うのにワンボランチだといささか目立ちすぎるんだ」


134:名無しが急に来たので
09/04/19 12:56 T.SmR7ME
協会から南アフリカへの召集レターがきた。
5月に最終発表があるからその前に岡田監督から改めて起用方について打ち合わせしたいという内容だった。
うんとじらしてやったけど、これでオアイコだから仲直りしましょう。だって君がいない代表は嫌だと書いてあった。
僕はそのレターを何度読み返しても監督の言わんとする事がよく理解できなかった。
なぜ召集前に打ち合わせすることがオアイコなのだ?
何故監督は僕と打ち合わせしようとしているのだ?
意識はひどく暗黒植物のようにふやけていた。

135:名無しが急に来たので
09/05/23 22:58 a.O3sWMY
やれやれ、と僕は思った。

136:名無しが急に来たので
09/05/27 21:33 WQ99mq26
「ロマーリオ、あなたは何点くらいゴールしたの?」
「1000点です」と僕は言った。「このあいだ数えてみたんだ。思い出せるだけで1000点。思い出せないのが50点くらいはあるかもしれない。日記をつけているわけじゃないからね」
「どうしてそんなにゴールを量産したの?」
「わからない」と僕は正直に言った。「どこかでやめなくちゃいけないんだろうけど、自分でもきっかけがつかめないんだ」


137:名無しが急に来たので
09/05/27 21:37 WQ99mq26
「この時期のホームの親善試合で圧勝したって意味あるのかしら」
「よくわからない」
「よくわからない、というのが口癖なのね」
「そうかもしれない」
「そうかもしれない、というのも口癖なのね」
「どうしてなの? 代表が目指してるサッカーが不確定で不鮮明だから?」
 よくわからない、そうかもしれない。
 僕は他に言う事がなくなってしまったので、記者会見を打ち切った。


138:名無しが急に来たので
09/05/27 21:41 WQ99mq26
意味なんてないんだよ。
日本代表にあるのは意志だけさ。
ゴールしたいと思ったら本田はミドルシュートを撃って、岡崎はこぼれ球をつめる。
全て単純で上手く行くらしい。


139:ベッカム
09/05/27 21:54 WQ99mq26
僕はイングランド代表のことを考えないように努めた。
僕はヴィクトリアの体を抱きしめ、顔を見て、ヴィクトリアのことだけを考えた。
僕はヴィクトリアの唇と喉と乳首に口づけした。
そしてヴィクトリアの体の中に射精した。
射精し終わったあとも、僕はそのままずっと彼女の体を抱きしめていた。
『ねえ、どうかしたの?』とヴィクトリアは僕の顔を見て言った。
『今日監督と何かあったの?』
『何もないよ』と僕は言った。
『まったく何もない。でもしばらくの間こうしていたいんだ。』
『いいわ』と彼女は言った。
そして僕を中に入れたまま僕の体をじっと強く抱きしめていてくれた。
僕は目を閉じて、自分がどこかに行ってしまわないように彼女に僕の体をおしつけていた。

140:名無しが急に来たので
09/06/07 09:14 NIMjofUw
いいかい、とても簡単な事なんだ。世界にはたった二種類の代表チームしかいない。
ワールドカップに出場する代表とそうじゃない代表だ。


141:名無しが急に来たので
09/06/07 09:28 NIMjofUw
予選通過の不安は僕の生活からぴたりと消えた。そして行き場のない思いも消えた。
もちろんそれで「W杯4強進出」というように「大団円」が来るわけではない。
それはずっと先のことだ。チームが疲弊し、本選で審判が下ったとき、僕はピッチの上で横になり、風の音を聴こう。
そしてJリーグなり海外リーグなり、どこでもいい、僕の辿るべき道を辿ろう。
僕にとってこのひと時のエピローグは雨ざらしの物干し場のようにごくささやかなものでしかない。

142:名無しが急に来たので
09/06/07 09:35 NIMjofUw
「うまく言えないけど」と僕は言った。「君達がいなくなるととても寂しいよ。」
「私たちもよ。」
「寂しいわ。」
「でも行くんだろ?」
二人は肯いた。
「本当に帰るところはあるのかい?」
「もちろんよ。」と長谷部が言った。
「でなきゃ帰らないわ。」と大久保が言った。


143:名無しが急に来たので
09/06/07 23:15 NIMjofUw
「中村君あなた、ワールドカップって行ったことある?」と岡崎が訊いた。
「あるよ。もちろん毎回は行ってないけど。他の大抵の人と同じように」
「活躍できた?」
「活躍できるところもあったし、できないところもあった。日本がワールドカップで戦うには
そのための戦術的なシステムの習得が必要なんだよ。もちろん総体としての守備戦術は
だいたいは理解できていると思うけど」
「その手の国際大会にあまり行ったことのないJリーガーが本大会に出てすっと活躍できると思う?」
「まず無理じゃないかな、そりゃ。身体能力は違うし、雰囲気も並のカップ戦とは全然ちがうし、国内リーグの
レベルも段違いだし」


144:名無しが急に来たので
09/06/17 21:43 lXMpge9o
やれやれまたオーストラリアに逆転負けか。

145:名無しが急に来たので
09/06/17 22:44 gSjcwKZI

何かが少し違うんだよ。

146:名無しが急に来たので
09/06/18 00:52 kw7k2tKM
世界を驚かす覚悟がある・・・・・・・

147:名無しが急に来たので
09/08/01 09:37 VsX841ms
「今季はビッグクラブへの移籍はない」と本田圭佑は言った。
「交渉は大変だった?」
「まあまあ」と彼は少し考えてから答えた。たぶんかなり大変だったんだろうと僕は思った。
「ざっと簡単に教えるよ。まず第一に、この問題はもうぴったりと蓋をされてしまっている。
蓋をされて、紐でしばられて、金庫の中に入ってる。誰ももうほじくりかえしたりしない。
終わったんだよ。他のクラブからのオファーはもう存在しない。
中位クラブとか他のローカルリーグから二、三目立たないオファーのようなものはあったかもしれない。
でもたいしたものじゃない。身分照会みたいなもんだよ。それ以上は誰にもさわれない。
代理人もちょっとは動いたけど、確かなものは何もつかめなかった。いろいろと
ややこしい筋が絡んでいる。移籍金がネックなんだよ。だからこのクラブを出るのはけっこうむずかしかった」



148:名無しが急に来たので
09/08/01 09:44 VsX841ms
「あなたは直前に迫った開幕に対して恐怖を感じるということはないんですか?」
と僕は訊いてみた。
「あのね、俺はそれほど馬鹿じゃないよ」と本田圭祐は言った。
「もちろん、初めての一部リーグのシーズンに対して恐怖を感じることはある。
そんなの当り前じゃないか。ただ俺はそういうのを前提条件としては認めない。
自分の力を百パーセント発揮してやれるところまでやる。
欲しいパスは要求するし、出したくないパスは出さない。そうやって海外でもチームの中心になる。
駄目だったら駄目になったところでまた考える。
2部リーグ上がりの下位クラブでプレーするというのは逆に考えれば能力を発揮できる機会でもある」


149:名無しが急に来たので
09/08/02 09:53 3NAfjRC.
「それで、ジーコさんは今までどんなサッカーを日本代表で目指してきたのですか?」と僕は尋ねた。
「見ての通りよ」と言って、彼はピッチを指差した。
「海外組、鹿島組、ブラジル式の自由なパスサッカー」と彼は言った。
「毎回これですか?」と僕は言った。
「そう」と言って、彼は眠そうな目でポストにもたれた。
僕は思わずため息をついた。選手たちは何をしたらいいかわからず適当にボールを回していて
パスサッカーというかただの鳥篭サッカーになりそうだった。
優先的に登用された海外組は国内組とのバランスが絶望的なまでに崩壊していたし、
どこからプレスをかけるのかわからない守備はドストエフスキーの小説みたいな味がした。
「ねえ、ジーコさん」と僕は言った。
「僕は他人の采配に口を挟めるほど豊かなキャリアを送っていたわけではないけれど、
サッカーというのは自由なだけじゃ駄目なんです。
別にガチガチに制限をしろと言っているんじゃないんです。サッカーというのは最低限の約束事がなきゃいけないんです」
彼はポストにもたれたまま、ううむ、と唸った。


150:名無しが急に来たので
09/08/02 09:57 3NAfjRC.
「明日から僕が監督をします。こう見えて僕は戦術的なサッカーが得意なんです。
自分で言うのもなんですけどね。少なくともこれよりまともなサッカーをできる自信はあります」
「じゃあどういう代表を選ぶのかしら?」と彼は言った。
「何かリクエストはありますか?」と僕は逆に聞き返した。
「鹿島の選手が入ってれば何でもいいわ」と答えた彼は、とても素敵な笑顔を浮かべていた。
「やれやれ」と今度は口に出して言ってから、僕は明日からの日本のサッカーをどうするべきか考え始めた。


151:名無しが急に来たので
09/08/04 21:43 m7oAoFzY
「ひとつ質問していいかい?」と主審は言う。
「もちろん」
「あなたが相手ゴール前でDFに寄せられて倒れたとする。ひとつの仮定として」
「ひとつの仮定として」
「ひとつの仮定として。そしてその上で
『あなた今の故意に倒れたでしょう?』
と質問したとする。仮定として」
「仮定として」
「そうしたらあなたは正直に
イエスと返事すると思う?」
きみはそれについて少し考える。

152:名無しが急に来たので
09/08/04 21:44 m7oAoFzY
「しないと思います。
 たぶんノーって言うでしょうね」ときみは言う。
「どうして?」
「ファールが取れればPKやフリーキックがもらえるから」
「それが日本代表の戦術みたいなもの?」
「一種の」
「でも、『それには答えられない』
というのが正しい答え方じゃないの?
もしそれがレフェリングに関わるなら」




153:名無しが急に来たので
09/08/04 21:44 m7oAoFzY
きみは言う。「でも、もし私が
『それには答えられない』と言ったとしたら、
前後関係からして、イエスと言ったのと
事実上同じことになってしまう。
そうでしょう?それは未必の故意になる」
「だからいずれにしても、
答えはノーなんだね?」
「理論的には」
「やれやれ」 そういって彼はイエローカードを突きつけてきた。


154:名無しが急に来たので
09/09/04 19:59 oakvc1L.
「お前はいつもパスと走ってばっかりいるけどシュートを決めない」
カラブロは僕に向って憂鬱そうにそうどなった。
その日カラブロは後半から出場し、2点を奪った。彼の活躍のおかげで、チームは勝利し二位に浮上していた。
僕はその試合でシュートを6本打っていたが、結局得点することはできなかった。
「お前が決めているのはユーチューブの中だけ」
カラブロはそう続けた。そこまで言われたのは初めてだった。
「お前はへたくそや。パスもできへん。体抑えて、振り向いてシュート打つしかない」と僕はカラブロに言い返した。
「それがおれのクオリティー。おれにそれ以外求めてどうする」
「お前、おれにパス出せ」僕は試しにそう言ってみた。
「なんでお前にパス出さないといけない。おれがFWだ。お前がパス出せ。いつでもおれは待ってるから」
そのとおりだった。


155:名無しが急に来たので
09/09/15 17:40 gWlur8dk
僕は日本代表がオランダに惨敗した後で、岡田さんに質問してみた。
こんな代表の監督を2度もやっていて空しくならないのか、と。
「お前がこういうのを空しいと感じるなら、それはお前がまともな人間である証拠だし、
それは喜ばしいものだ」と彼は言った。「日本が今のレベルで日本的なサッカーを追求しても得るものなんて何もない。
結局個人技で敗れて、自分が嫌になるだけだ。そりゃ俺だって同じだよ」
「じゃあどうしてあんなに一生懸命やるんですか?」
「それを説明するのは難しいな。ほら、ドフトエフスキーが賭博について書いたもの
があったろう?あれと同じだよ。つまりさ、可能性がまわりに充ちているときに、それを
やりすごして受けにいかないというのは大変にむずかしいことなんだ。それ、わかるか?」
「なんとなく」と僕は言った。


156:名無しが急に来たので
09/09/15 17:46 gWlur8dk
「案外、すんなりワールドカップに行けるものかもしれないわ」とマラドーナは言った。
「そういうものなのかもしれない。少なくとも、君がいた頃のアルゼンチン代表にとってはね」と僕は言った。
 僕はたぶん、そんなことを言うべきではなかったのだと思う。僕がマラドーナに向けた言葉は、本来なら彼が受け取るべきものではなかったのだ。だけど僕はそれをマラドーナに向けてしまったし、彼はそれを受け取ってしまった。



可哀相な人」とマラドーナは言った。
「あなたはまだ、神の手を知らないのね」
「神の手?」と僕は言った。
「そんなもの、どうやって見つければいいんだ」
 簡単なことよ。と、マラドーナは言った。
「走りなさい。走って、走って、疲れたら、またわたしのところにボールを回せばいいわ」


157:名無しが急に来たので
09/09/15 18:01 gWlur8dk
「ジーコ、君は何かボランティア活動をしているそうだな」とテイシェイラ会長は言った。
「ボランティアほどのことじゃないですね」と僕は言った。
「将来セレソンの監督になるための経験を得てるだけのことです。何でもいいんです。
 でも何かしなければならない。で、僕はやっているんです。雪かきと同じです。サッカー的雪かき」
「雪かき」とテイシェイラ会長は言った。そしてドゥンガのほうにちらりと目をやった。
「面白い表現だ」
「それはどうも」と僕は言った。

158:名無しが急に来たので
09/09/19 13:47 xzr1RzII
「私ね、この前ラモスに呼ばれてビーチサッカーやった時、代表に選ばれそうになっちゃったの。全部のテクニックじっくり
みせてあげたの。代表にいた頃みたいにやって。はい、これドリブルよ、これ代表の魂よって」と
前園は言った。


159:名無しが急に来たので
09/10/04 00:38 cNQZSLHg
「アルゼンチンがワールドカップに出られないかもしれない?」
僕はおもわず自分の耳を疑った。
「それだけじゃないわ。はっきりいってフランスやポルトガルも怪しいわね」彼女はコーヒーを啜りながらそう言った。
なにか奇妙な事が起こリ始めている気がした。スペインではあるクラブが世界的な選手を買い集めて好成績を出し、
コペンハーゲンではペレが嬉し泣きをしている、そんな季節の事だった。

160:名無しが急に来たので
09/10/15 22:44 YYFP./PI
「ホンジュラスがワールドカップに出られることになった。」
僕はおもわざ自分の耳を疑った。確か、試合が終わったとき、
みんなでピッチにうなだれていたはずなのに。
まるで、墓場にひれ伏すアインシュタインのような光景が脳裏に焼きついていた、
あの光景、瞬間的映像として僕の、魂を永遠に葬ってしまうかのような情景だった。

そして、何かが変わった。何かを結び付けていたものが、ほどかれ開放されたのだ。
それは、オーガズムに達したあとの残像のようなもの。
「ホンジュラスがワールドカップに出られることになった。」

夜空には二つの月が浮かんでいる、ひとつはホンジュラスの月
そして、もうひとつはコスタリカの月。

僕はもう一度言った。
「ホンジュラスがワールドカップに出られることになった。」

テレビの解説であのワンチョベが泣いている。そんな秋の一日だった。

161:名無しが急に来たので
09/10/18 01:53 efZcg9Kw
「マラドーナとは一体何なのでしょう」と僕はペレに聞いてみた。
「サッカー選手としての彼は素晴らしい才能を持ち、まさに唯一無二の存在です。特にワールドカップでの伝説的なプレーは今でも語りぐさになっていますよね。
でもその一方で選手時代晩年・引退後の、薬物依存や極度の肥満は世間を驚かせました。
さらにボカ・ジュニオールスとアルゼンチン代表への激しい応援。そして今回のアルゼンチン代表監督としてのあまりにも無策な戦い方。
最終的にワールドカップ出場を決めたとはいえ、一時は出場が危ぶまれる位置にまで落ち込んでしまった事実。いくら名選手だったからといってあれは酷過ぎるでしょう」
僕は思っていたことを全てペレにぶちまけてみた。

162:名無しが急に来たので
09/10/18 01:58 efZcg9Kw
「マラドーナと私は色々と比べられるが、少なくとも私は彼のように監督業なんてしない。自分の身の丈はしっているつもりだ。
こうやってオリンピックを招致するぐらいが私には丁度いい。」ペレは少し皮肉げにそう言った。
「ただ、ひとつだけ言えることは」とペレは続けた。彼は微笑んでいるようだった。「彼は、マラドーナは最高のエンターテイナーだということだ。
選手としても引退後の生活も監督の仕事も、彼ほどハラハラドキドキワクワクとさせてくれる人は他にはいない。あんなことは、彼にしか出来ないんだ」

163:名無しが急に来たので
09/11/02 21:46 Psr7OVzA
「宇佐美は今年の5月頃何をしてたの?」
「ACLで公式戦デビューしてたよ。」17歳14日、最年少記録。
「その後のワールドユースはどうなったの?」
「散々だったね。」
「あなたは気付いていた?」
「遠くから見れば、」と僕はプラチナ世代を見渡しながら言った。
「大抵の日本人ユースは天才に見える。」


164:名無しが急に来たので
09/11/02 22:12 eHdORsfg
こいつの歳で初めて見たW杯が
90年イタリア大会なんて、ニワカ丸出しだろwww

165:名無しが急に来たので
09/11/02 22:14 Psr7OVzA
あなたのせいじゃない、と監督は言った。そして何度も首を振った。
カミタくんは悪くなんかないのよ、精いっぱいやったじゃない。
 違う、と僕は言う。U-17ワールドカップ、ブラジル戦、ロスタイム、セットプレー。
違うんだ。僕は何ひとつ出来なかった。パンチング一つできなかった。でも、やろうと思えばできたんだ。
 人にできることはとても限られたことなのよ、と監督は言う。
 そうかもしれない、と僕は言う、でも何ひとつ終わっちゃいない、いつまでもきっと同じなんだ。
プラチナ世代、スイス戦、メキシコ戦、三戦全敗・・・そして予選リーグ敗退・・・
 終わったのよ、何もかも、と監督は言う。


166:名無しが急に来たので
09/11/21 21:16 Fb.RnCzc
「久保さん」とインタビュアーは話し始めた。「今ブラジルに勢いがありますよね。今までのブラジル代表のような
派手さはあまり感じられませんが、非常にうまい戦い方をしてきちんと勝利をおさめています。若い選手も早くから
活躍しており私も一サッカーファンとして期待してしまうのですが、自国開催である2014年のワールドカップ、
そして2016年の夏季オリンピックで彼らは活躍できると思いますか」
「最近の研究だと2012年に世界の終わりが来るのでそんな先の事は考えられないっす」

167:名無しが急に来たので
09/11/27 12:34 YhcRrUQ.
きたいあげ

168:名無しが急に来たので
09/11/27 16:27 dRN1FphA
球技的雪かき

169:名無しが急に来たので
09/11/27 16:36 Cp2T6WAs
早く1Q84の続き書いてください

170:名無しが急に来たので
09/12/02 19:21 tbaMw9wk
あげ

171:名無しが急に来たので
09/12/05 13:21 .u50yGFw
「あのですね」と彼は言った。
「私ら、忙しいんですよ。それに真剣なんです。
早くこれかたづけてしまいたいんです。
私らだって好きでやってるわけじゃないです。
できることなら夕方の6時には家に帰って、家族と一緒にゆっくりと飯を食べたい。
私らはFIFAに別に恨みもないし、含むところもない。
FIFAがどうしてフランスをシードに入れないのかそれを教えてくれたら、
それ以上何も要求しない。やましいことがなかったら
教えてまずいことなどないでしょう?
それとも何かやましいところがあるから言えないの?」
僕はモニターのグループ分けをじっと眺めていた。
30秒ばかり誰も何も言わなかった。
「アンリのハンドの制裁なんだ」
と幹部の一人が言った。


172:名無しが急に来たので
09/12/05 13:33 .u50yGFw
「岡田さんのチームはどんなグループに入ったんですか?」と僕は訊ねてみた。
「オランダ、カメルーン、デンマーク」と彼は即座に答えた。
「あまり勝ち目のあるグループとは言えないですね」
「だから戦術を勉強するのさ。強豪国と同じサッカーしていれば個人技で負けるに決まってる。
 そんなものはワールドクラス、ヨーロッパトップリーグの世界だ。弱小国の監督はそんなはずかしいことはしない。なあ知ってるか、リッピ?
 このアジア枠の出場国で少しでもまともなのは日本と韓国だけだぞ。あとはみんな紙屑みたいなもんだ」

173:名無しが急に来たので
09/12/21 22:40 RtO9ER2c
「だからね、ときどき俺はチームを見回して本当にうんざりするんだ。
どうしてこいつらはディフェンスというものをしないんだろう、
努力もせずに不平ばかり言うんだろうってね」
僕はあきれて彼の顔を見た。
「僕の目から見ればVVVのDF陣はずいぶんあくせくと身を粉にして
ディフェンスをしている印象を受けるのですが、僕の見方は間違っているのでしょうか?」
「あれはディフェンスじゃなくてただの労働だ」と本田さんは簡単に言った。
「俺の言うディフェンスとはそういうのじゃない。
ディフェンスというのはもっと主体的に目的的になされるもののことだ」
「たとえば相手のロングボールを跳ね返して他のみんながホッとしている時に
ルックアップしてカウンターの準備を始めるとか、そういうことですね?」
「そういうことだよ。俺は今シーズン中にビッグクラブに移籍する。
アヤックスとPSVはもう名乗りを上げてるし、ガラタサライや他のヨーロッパリーグにも移籍できる。
こういうのって努力なくしてできるか?
彼はタバコを吸い、僕はモスクワのクラブのことを考えた。


174:名無しが急に来たので
09/12/21 22:52 RtO9ER2c
今、僕はフリーキックを蹴ろうと思う。
もちろん問題は何ひとつ解決してはいないし、フリーキックを決めた時点でも
あるいは事態は全く同じということになるかもしれない。
結局のところ、プレースキックを蹴るということは得点のための手段ではなく、
チームメイトとサポーターに認められるためのささやかな試みにしか過ぎないからだ。
しかし、ゴールを決めるための直接フリーキックはひどくむずかしい。
僕が壁を巻いてゴールを決めようとすればするほど、ボールはポストの外へと
沈みこんでいく。
弁解するつもりはない。少なくとも今シーズンのこれまでは現在の僕における
ベストだ。付け加えることは何もない。
それでも僕はこんな風に考えている。
うまくいけばずっと先に、何年か先に、スペインリーグになじんだ自分を発見することが
できるかもしれない、と。
そしてその時、象は平原に還り僕はより美しいパスワークでゲームメイクを始めるだろう。


175:名無しが急に来たので
09/12/22 18:41 l0aF81mY
…そこで劣情心が暴走し思想が裏返り始める…
男は己が欲棒を満たさんと女性を追い求め、まぐわい、発射する。
ところが童貞のこの三十路男は女性の虚像を抱き、虚空に発射する。
つまりは、誰にも知られることなく放たれるので、
三十路男以外にはその事実を確認しない。
あるのに、ない。
三十路男にはあるはずのものが、他人には、ない。
発射という現象が無意味化し、快楽が無目的化してゆく。
発射の瞬間、快楽を覚えた三十路男は、
全てのしがらみを解き放たれた、純粋な一個の身体であり、その時、生を時と共に歩むことを深く実感するのである…


176:名無しが急に来たので
10/01/04 20:11 kLGIaI.w
安西画伯激怒

177:名無しが急に来たので
10/01/09 14:42 JIQUdvB.
袴田くん

178:名無しが急に来たので
10/01/19 22:47 7P2GLFME
袴田くん

179:名無しが急に来たので
10/01/19 23:37 3ZDSu/DI
結局強くなったと思ったのは、何だったの?
背が高くなったと思ったのは、鏡が歪んでいたからさ。
飛び上がって、立ち位置を変えただけだったのに
背が伸びたと思ってしまったんだ。

それなら、鏡はどうなるの?
鏡?
そんなものは、最初から誰も見てなんかいなかったんだ。


180:名無しが急に来たので
10/01/21 02:54 kbnqlpf.
URLリンク(blog-imgs-27.fc2.com)

181:名無しが急に来たので
10/01/21 08:07 ILOA7oZg
漆黒の闇に包まれながら僕はふと眼を覚ました。何も聞こえない。混乱に満ちたこの世界に正しい道しるべを見出だすことが出来るのだろうか?

『眼鏡をかけてるサッカー選手を初めて見たあ~!』
日本リーグ時代の数少ない観客からの野次が僕の脳裏によみがえった。
僕は古河電工でも日本代表でも、眼鏡をかけてプレーしていた。しかし、早稲田大学の時にはコンタクトレンズを着用していた。
メディアは僕がこの世界に生を受けた時から眼鏡をつけていたような報道をする。自由と言う名のもとに国民に誤った事実を伝えようとする姿勢は許されるものではないだろう。

『早稲田大学の時には僕はコンタクトレンズを付けてプレーしてましたぁ~!!』
こう叫んでみるんだ。
そして、僕は再び安らかな眠りにつく。真実など無いこの世界。僕はどこへ向かって歩いているのだろうか?



182:名無しが急に来たので
10/01/21 11:59 ILOA7oZg
「僕にはベスト4への道程が見えています」
いつしか僕はメディアにはこのように答えるように僕決めた。
僕がどこへ向かおうとしているのか?僕ですら分からない。
正しい答えなど有るのだろうか?
真実を何で示せば良いのだろうか?
人が生きた証を残すにはどのようにすれば良いのだろう?

度が合ってないかもと思って眼鏡を替えたけど…僕の眼に映る世界は何も変わりは無い。太陽の光を浴びていても、暗闇の迷路に迷い込んだ気分になる。

『オッカン!何してんのや?』
岡ちゃんと呼ばれるようになった僕を昔のあだ名のオッカンと呼ぶ人は少ない。しかも、関西弁だ。心当たりは大阪府高石町立高石小学校出身のアイツだ!
僕は振り向きながら精一杯の愛想笑いをして応えた。


183:名無しが急に来たので
10/01/21 12:02 ILOA7oZg

「川淵先輩!お元気ですか!?」
ドーハの悲劇の時、僕はTVカメラの前で泣いた。その演技を川淵は褒めてくれた。そしたら、オシムが倒れた時に川淵は僕を上回る迫真の演技でお涙頂戴をした。警戒すべき人物である。

「僕、日本代表監督を辞めたいんです!」
世界を驚かす前に川淵を驚かせてみせた。

僕には一筋の光が見えた。先ず川淵を驚かせ、これからメディアに仰天発言を繰り返してアッと言わせて、そして、僕は世界を驚かせてみせるんだ。

184:名無しが急に来たので
10/01/22 17:10 .bGa7tgQ
休日の午後、僕はこのカフェテラスで読書をしながら過ごす。この時間だけは誰にも奪われたくない。
都会の喧騒を忘れさせてくれるこの場所で木漏れ陽を浴びながら、ゆったりと時が流れていくのを感じるのが好きだ。
今日は何を読もうか? ニーチェにしようかカントにしようかデカルトにしようか迷ったが、瀬戸内寂聴にした。
『ひとりでも生きられる』
良いタイトルの本だ。
むしろ、今の僕にとっては『ひとりにしてほしい』

振り返れば、97年~98年の騒動は何だったのだろう!?
僕が何か悪いことをしたのだろうか?

今も僕は誰にも迷惑をかけていないと思う。
観客動員数や視聴率なんて僕には関与できない世界のことだ。

そうさ! 僕はひとりで生きられる。僕はひとりで生きて行くんだ!!

185:名無しが急に来たので
10/01/22 17:49 .bGa7tgQ
京都に住み始めてから一年が過ぎようとしている。
この街の景色にも慣れて来た僕は、ずっとここに居てもいいと思い始めている。

確かに、一年前には京都の薄味には参った。うどんの汁は、器の底が見えるぐらいに薄い。
茨城ではこんなことは有り得ない。
富山でもこんなヒドいことは無かった。

今、僕は京都という街に馴染め始めてる。僕は京都の人々に温かく迎えられているように感じる。
でも…
『柳沢はん、また、シュートを外してはりましな。もっとシュートを打たな、ゴールは獲れまへんで!!』と言われるのには辟易だ。

分かってない。ゴールを奪うことだけがFWの仕事じゃないんだ。僕は何度でも繰り返して叫んで来た。


そう言えば…
梨花に祝電を打つのを忘れていた。
試合中に僕はシュートを打つのを忘れてしまう。
僕は間違っていたのだろうか!?

186:名無しが急に来たので
10/01/22 18:32 .bGa7tgQ
『ゴールすることだけがFWの仕事じゃないんだぞぉぉ~!!』
僕はパープルサンガのFWに教えている。

『さすが、柳沢さん!! 日の丸を背負った人の言葉には重みが有るっス!!』

京都の街に馴染みつつある僕は、街行くオバチャンから気やすく声を掛けられるけど…
やっぱり、僕はサッカー選手と話す方が楽しい。

サンガのFWに教えてやることは山ほどあるから。。

『俺、ドイツW杯のクロチア戦を見ましたよ。あれ、超くやしかったですよね。あそこから立ち直る柳沢さんはスゴいっすよ! 俺、尊敬しちゃいます。
俺があんなドジをかましたら、俺、自殺するっす!
さすが、柳沢さんは、スゴいっす!』

京都の次にはどこに行こうか?

187:名無しが急に来たので
10/01/22 19:22 .bGa7tgQ
僕は『港の見える丘公園』が好きだ。
敢えて言うのならば、港の見える丘公園の【ベンチ】が好きなのかも知れない。

エスパニョールには安住の地など無い。
僕の指定席はピッチサイドに置かれたベンチだ。
スタジアムのベンチに座ったまま90分間の無意味な時を過ごすくらいなら、
この公園のベンチに座って懐かしい景色を眺める方が僕には有意義だと感じている。

『あそこに一人で居るのは俊輔じゃない~!?』

サッカースタジアムのベンチに居る僕は注目される存在では無いのに…
港の見える丘公園のベンチに座っている僕は
何故か?行き交う人々から好奇の視線を浴びる存在になっている。

『俊輔!どうして?こんなところに居るの?』
日本代表の試合でもみんなから良く言われる。

僕は僕の居場所が分からない。。

188:名無しが急に来たので
10/01/23 20:02 pWm0MAII
夕暮れになると、僕は何故か精神が奮い立つのを感じてしまう。
夕焼けに赤く染まった西の空を見て、サッカープレイヤーが連想する言葉はレッドカードしかないだろう。

光り輝く太陽は、レッドカードに彩られたFWだ!と僕は思っている。
僕が間違っていると言う人が居るのならば、どうぞ、ご勝手にレッドカードを出してくれ!!

僕は、、僕を主軸にして世界が回っていると思っている。僕は天道説も信じているし、地動説も信じている。
だって、世界の中心は僕なのだから。。

ヒデさんだって僕を褒めてくれた。
『大久保はテクニックもスピードも有る。でも、それは練習でのことで、紅白戦では50%になって、公式戦では…練習の10%すら出来ない。不思議な選手だ!』

あのヒデさんがこんなふうに僕を絶賛してくれたんだぜ!
僕は、人とは違って特殊なんだよ。
僕と同じ考えの人に今まで会ったことが無いから。

僕に一番近い存在は太陽だと思う。

189:名無しが急に来たので
10/01/24 01:19 XqKmnN2g
道行く人々が落ち着きを取り戻したように感じているのは僕だけだろうか!?
代表監督にとってはクリスマスを愉しむ余裕など無いし、本来ならば、家族や親戚と憩いの時を過ごすはずのお正月ですら、僕は来たるべき苦難と闘っていた。

今日は久し振りの休日だ。いつものカフェテリアで読書をすることが僕にとって至福のひとときである。

瀬戸内寂聴全集を読み終えた僕は、神田で古本屋巡りをしたけど、これは!という良いタイトルの本に出会わなかった。

『日本代表監督がワールドカップで成功する方法』
という様なマニュアル本は無いのだろうか!?

でも、僕は古本屋巡りを続ける。そして、良いタイトルの本を見つけたら、このカフェテラスで思う存分に読書を楽しむんだ。

190:名無しが急に来たので
10/01/24 01:46 mCKMhkUs
保守

191:名無しが急に来たので
10/01/24 01:50 IYbbZ6Fc
あげ

192:名無しが急に来たので
10/01/24 02:14 XqKmnN2g
凍てつく寒さに震えながら僕は目覚めた。ドイツに比べれば日本の冬は温かいのかもしれない。しかし、遠征で札幌や新潟に行った時の寒さは半端じゃなかったと感じている。

今、僕は迷っている。

モスクワ??

モスクワの寒さを想像できない自分が居ることに、僕はたじろぐ。

『小野クン!
ボリショイサーカス団から君にオファーが来てるんだよ。良い話だと思うよ。

木下サーカス団からもオファーを受けてるんだけど、
小野クンの芸当は…サッカー選手としては最低だけど、奇人変人としてなら世界に名を轟かせることができると思うよ☆
木下よりはボリショイの方が君には相応しいと思うのだよ』

どちらも、僕にとっては大切なオファーだ。
迷ったまま何も決められないのが僕の特徴だけど、今回こそは決めたい!

193:名無しが急に来たので
10/01/24 02:33 Y/kDNTiE
エドガーマルチネス「ヒットを打ったのは誰かと聞かれたらイチローだ、と答えておけばだいたい正解する」

グリフィージュニア「雷だと思ったら、イチローが投げたボールだったんだ」

シリング「満塁でもっとも対戦したくない打者?ボンズでもマニーでもなくイチローさ」

ボンズ「イチローに俺の体があったら4割90本打つだろう」

Aロッド「いつの間にかサードに誰かいるからびっくりしたよ。イチローは瞬間移動ができるのか?」
(三盗に成功したイチローに対して)

サバシア「どんなコースもヒットにされちまう。イチローには2倍のストライクゾーンが必要」
(外角低めの98マイルを弾き返されて)

194:名無しが急に来たので
10/01/24 04:03 XqKmnN2g
人は誰でも自分が生まれて来た意義を意識していると思う。
でも、自分の生き様をこの世に記すことが出来る人は僅かだ。

少なくとも僕は、僕が生きた証をこの世に示すことが出来たと感じている。

『エコノミー症候群』って言葉を日本全国民に教えてあげたのは、この僕なのだから。

エコノミー症候群と言えば⇒サッカー日本代表FW高原。
と定義づけられていたはずだ。

あの時、僕は一斉風靡した☆
幸せの時が永遠に続くと僕は信じていた。

しかし、僕は今、疑問を感じている。

今は…エコノミー症候群って病名に驚く人は誰も居ない。

僕が決めたゴールを僕は自画自賛するけど、そのゴールを誉められたことは無いのと同じだ。
人生は同じ事の繰り返しなのだろうか!?

195:名無しが急に来たので
10/01/24 11:19 ZhwnU5aU
村上春樹はアイロニー

196:名無しが急に来たので
10/01/25 19:56 cWK007Rg
カフェテリアのBGMに懐かしい名曲が流れた。
♪『どれだけ歩けば一人前の男と呼ばれるのだろう?
いくつの海を渡れば海鳥は安らぎの地にたどり着けるのだろう?』♪

ボブ・ディランだ!

英語を解することができない人々は、この名曲に耳を傾けようとしない。

しかし、僕には分かる。

いくつになれば僕は一人前になれるのだろうか?
どれだけの失敗を繰り返せば、僕は代表監督として認めてもらえるのだろうか?

春風が吹く季節になる時、その風は僕にとって追い風になるのだろうか?
向かい風になるのだろうか?
答えは風だけが知っている。

そぉっか☆ 天気予報で風向きを調べて、追い風になるように歩けば良いんだ。

僕は単純な答えを見つけることが出来ない。悩み抜いた挙げ句に、答えを見付けた時には全てが終わっているということの繰り返しだ。

197:名無しが急に来たので
10/01/26 10:59 mwFr36tc
僕の故郷はどこだろうか??
一般的には出身地を故郷と呼ぶ。しかし、第二の故郷という言葉があるように、人生が好転する契機を与えてくれた街を故郷と呼ぶこともある。
生まれ故郷にも増して懐かしい場所が第二の故郷ということなのだろう。

それを言い出せば…
僕には第三・第四・第五・第六・第七・第八・第九‥‥故郷が多過ぎて僕は混乱する。

日立市は生まれ故郷だ。これだけは揺るぎない事実である。
第二の故郷は…鹿島だろうか? リオデジャネイロにすべきなのだろうか?

日本・ブラジル・ベルギー・セルビア・アメリカ……
僕を求める場所が有るのならば、僕はそこへ行く。

『隆行くん! ギネスブックに君の移籍暦を申請しようとしようと思うんだけど、承諾してくれるかな?』

こんな温かい言葉を僕に伝えてくれるのは日本人だけだ。僕の故郷は日本です!

198:名無しが急に来たので
10/01/26 11:48 mwFr36tc
僕の人生を振り返れば…僕が生まれ故郷を忘れてしまうのは仕方ないでしょう。
生まれた土地から遠く離れて暮らし続けると…どこが故郷なのだろうか?分からなくなる。
どこも故郷と思える。
行方の知れない旅を僕は続けている。

『隆行くん! 「世界ウルルン滞在記」のディレクターが、是非とも君に出演してほしいってオファーを受けたよ。
やってみないかい?』

呼ばれるままに、どこにでも行く僕だけれど、僕だって安住の地を求めているんだ。簡単にはOKできない。

『南アフリカのスラム街に隆行くんが溶け込むというシナリオなんだよ。
こんな設定だからタレント全てが出演拒否したから、君に依頼が来たのだよ。
言わば…君は日本代表として南アフリカに行くのだよ☆
南アフリカで生まれたブッシュマンは全人類の祖先なのだよ。』

僕にとっては凄く魅力的なオファーだ。
全日本人の代表として、全人類の故郷である南アフリカに行ってみたい♪

199:名無しが急に来たので
10/01/27 16:30 kzafuMwc
何となく世間が不況らしいってことは僕でも知っていた。
僕にミネラルウォーターを浴びせる人は、今のこの日本には居ないから…
水すらも日本では高価になっていると僕はひしひしと実感している。

しかし、『スポルト』が打ち切りになるなんて!?

こんなふうに彼と膝を突き合わせるように話し込むのは初めてだと思う。
僕の苦境を武田さんなら救ってくれると信じていた。。
しかし‥‥

「城くん。実は『うるぐす』も打ち切りになるんだよ。
僕は今、僕のことで一杯一杯で君を助けることは出来ないんだ。
そもそも、日本代表FWとして何も成し遂げられなかった二人が話し合ったって改善策が浮かぶわけないよ」

『うるぐす』も打ち切り!? 晴天の霹靂だ!
でも…
「武田さんなら、地方のスーパーのチラシのモデルとして食っていけるでしょ。
僕はどうすりゃいいんですか?」

200:名無しが急に来たので
10/01/28 03:13 LS9N4kUA
街がざわめいているのがわかった。
徹雄にとってこの街にさよならを告げなければならないときが近づいていた。
「お別れだ」
そう呟いて電車に乗る。列車の加速音が耳障りだ。隣の若者がサッカーの日本代表の試合を解説している。
どうやら昨夜の試合で日本が大敗したことに腹を立てているようだった。
徹雄はひどく不愉快になった。


そういえば俺も昔はサッカーをしていたんだっけ。いまじゃまったく興味がないな。
窓の外を見ると大

くぁwせdrftgyふじこlp

201:名無しが急に来たので
10/01/28 23:24 ML8S83LU
こんなことになるのなら、現役時代のピッチでもっと頭を使っていれば良かったと思う。
ゴールを決めた後の空中回転の決め方は凄く練習したなあ。 あの後、台頭して来た小野伸二のサーカス芸にははっきり言って負けるけど、
あの時には、僕は日本サッカー史上最高のピエロだったはずだ。

今さら、この年で大道芸人として食い扶持を稼ぐなんて出来ない。

武田さんは…『僕に相談するよりは、僕の先輩の松木さんに相談した方がいいよ。』
とアドバイスしてくれたけど…
松木さんが僕の話を真剣に聞いてくれるとは思えない。

202:名無しが急に来たので
10/01/29 03:21 OGlke4Oo
「俊輔は言うんだ、『俺がチームを引っ張る、だからサポーターのみんなは安心してくれ』と」
ため息混じりに話すのはキングカズこと三浦だった。
「ところがどうだい、クラブレベルでも試合に出られない人間がチームの主力になれるとおもうかい?
チームを引っ張れると思うかい?俺は不安で仕方ないよ。前回同様、日本はグループステージで敗れ去るんじゃないかって」
「カズさんの言うことはもっともです」
徐にヒデが口を開いた。
「しかし、現実を見てください、俊輔の口八丁にサポーターはみんな騙されている。揃いも揃って安心している。
この国がワールドカップに対して楽観的すぎるのはマスコミのいい加減さにあると思うんですよ。ちがいますか?カズさん」

三浦は微笑んでこう言った。
「違う。いい加減なのは監督の岡田だ。あいつは俺の意思を継ぐキングカジ、すなわち加地も外す間抜けだからな」
これにはヒデも相槌を打つしかなかった。


203:名無しが急に来たので
10/01/29 19:10 UmKKBAWo
日本代表合宿に入る前に、古本屋巡りをしたけど…僕が求める本は無かった。
「『日本代表監督がW杯でベスト4になる方法』っていう本を探してるんですけど。。」
精一杯に下手に出て、僕にも負けず劣らずの仏頂面した親爺に訊いたら‥‥
「そんな本、うちには置いてないね。」
僕の倍ぐらいの仏頂面で答えやがった。

「でも、南アフリカ特集のブースは設けてるよ。日本の監督は最低だけど、W杯で活躍すると妄想してるイカれたサポーターは多いから、4年に1度こうやって売上げを得てるのさ。」

確かに、そのブースは南アフリカに関することで溢れていた。何でもかんでも見てやろう! 今の僕は藁でも掴みたいのだから。。

映画のDVDだ。タイトルは『遠い夜明け』
僕にピッタリだ♪ 日本代表監督としての夜明けは遥か彼方だ。明けない夜は無いのに、僕にはいつになっても夜明けは来ない。
いつの日にか僕にだって夜明けを来ることを信じて、この映画を観てみよう!

204:名無しが急に来たので
10/01/29 21:40 UmKKBAWo
座り心地の良い椅子だ。贅沢の限りを尽くしたこの部屋に佇みながら、ブルーマウンテンコーヒーを飲むのが、僕の朝の憩いの一時である。
たかが会長という職で隠遁生活をしてる渡邊恒雄と僕との違いを想像するだけで愉快になる。
僕は名誉会長室で優越感に浸る。

ただ、頭の痛い難題が有る。
振り返れば、強化委員長として、森を就任させて以来…森⇒石井⇒横山⇒オフト⇒ファルカン⇒加茂⇒岡田⇒トルシエ⇒ジーコ⇒オシム⇒岡田
僕は全ての監督人事を独断専行で決めて来た。監督交代では様々な言い訳を駆使して上手く責任逃れを繰り返して今の地位を築いたのだが……
南アフリカ大会後には、4年前の茶番劇は通用しないだろう。
新たな戦術を考えるしかない。

日本代表監督に据えてやった人間の無能ぶりには呆れる。
僕は監督交代の度に、あの手この手を繰り出して責任逃れをしてきた。
次の代表監督の条件は…数々の修羅場を言い逃れて来た人に絞って人選しようっと!


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