07/07/14 07:03:22 sQ3dLzOy0
あたし中卒やからね 試合に出してもらわれへんのや と書いた
藤波の手紙の 文字は とがりながら 震えている
ガキのくせにと 頬を打たれ 練習生達の眼が 年をとる
悔しさを握りしめすぎた こぶしの中 爪が 突き刺さる
私 本当は目撃したんです あの日 赤坂の キャバレーで
崩れ落ちた力道山と 突き刺した男の うす笑い
私 驚いてしまって 助けもせず 叫びもしなかった
ただ恐くて逃げました 私の敵は 私です
ファイト! 闘うレスラーの姿を
闘わない奴等が 笑うだろう
ファイト! 冷たいプロレス界の中を
震えながら 昇ってゆけ
冷たい先輩の竹刀に 打たれながら 練習生達 リングに昇ってゆく
光ってるのは 傷ついて ボロボロの身体の上を汗が 揺れるから
いっそ 『辞めちまえ』って言葉に身を任せ 流れ落ちてしまえば 楽なのにね
やせこけて そんなにやせこけて 練習生達 昇ってゆく
勝つか負けるか それはわからない それでもとにかく闘いの
出場通知を抱きしめて あいつはレスラーになりました
ファイト! 闘うレスラーの姿を
闘わない奴等が 笑うだろう
ファイト! 冷たいプロレス界の中を
震えながら 昇ってゆけ