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その２
山本×越川
山本「ゴリって面白い奴だよな～」
越川「えっ、何かあったんですか？」
山本「実は先日、奴とマンツーマンの練習で一戦交えたんだ。久々にいい汗かいたよ」
越川「え……一戦交えた？いい汗？え？え？え？」
山本「それが激しくシゴき過ぎちゃってさ。球に当たったらしく、奴、相当痛がってたよ」
越川「シゴいたって……山本さんが？！痛がるほどアイツにタマを押し当てたってこと？」
山本「うん。やり過ぎた。しかも皮がムケてたし」
越川「シゴき過ぎて皮がムケたって……アイツ、あの顔であの歳で、今ズルムケ状態なんですか？」
山本「いや、ズルムケっつーか、軟膏塗ったら治ると思うけど、膝だし。……ん？」
越川「ウッ……ウッ……ウッ（泣き声）」
山本「……おい、どうした？ごめん。俺、何か変な事でも言ったのかな？」
越川「なんで……山本さんがアイツなんかと、俺だって俺だって…山本さんと…ウッ…ウッ」
山本「え？お前はすでに完成されてる選手だし、俺のシゴきなんて必要もないだろう？」
越川「そりゃあ、アイツは若いしパワーもあるし、でもテクニックなら俺のほうが上です！」
山本「そんなの……俺が一番よく知ってるよ。お前は人気もあるし素晴らしいプレイヤーだと思う」
越川「嘘だ！俺のプレイをなにもしらないくせに！俺様の夜の三段締めスパイクを知らないから！」
山本「そりゃあ、所属は別だしよく知らないけどさ……それよりなんなんだよ、俺様の三段締めスパイクって？」
越川「この出っ歯だって利点があるんですよ……マニアには喜ばれます。や、山本さんになら……教えてあげてもいいけど」
山本「ん、利点？……知りたいような知りたくないような……」
越川「なんだか……俺、ショックで……よくわかりません……今日は平井堅を聴いて寝ます」
山本「ごめんよ……俺、お前の事わかってやれなくて。今度ちゃんと相談に乗ってやるよ。ホントにごめんな……」
越川「ウッ……ウッ……ウホッ！」
山本「ウホ？」