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東京都区部では年間２７００件の異状死を対象にした行
政解剖が行われているのに対して、荒川ひとつ隔てた千葉
県では、行政解剖の予算は年間５００万円、約２０体分し
か計上されていません。
（中略）
幸い日本には世界の５０％を占める１万５０００台のＣ
Ｔが設置されているので、厚生労働省が費用拠出しさえす
れば、すぐにでも導入可能です。しかし、厚労省は、頑と
してビタ一文出そうとしません。それどころか、いまだに
解剖にすら費用拠出を行いません（司法、行政解剖には微々
たる費用が出ているのですが）。
こうした医療行政の怠慢が、世界に例のない「死因不明
社会」を生み出しました。いま日本は、リンチ殺人や児童
虐待がやりたい放題という殺人者にとっての天国なのです。
（前の「週刊現代」のＰ２８、２９）