08/04/19 14:50:49 CYgj1Vv7
松井へ
この手紙をもって僕の野球選手としての最後の仕事とする。
まず、僕の単打を美化する為にシェフィールドの口封じをお願いしたい。
以下に安打数についての愚見を述べる。
安打数を稼ぐ際、第一選択はあくまで内野安打であるという考えは今も変わらない。
しかしながら、現実には僕自身の場合がそうであるように、当て逃げする時点で観客や選手の失笑を買う現象がしばしば見受けられる。
その場合には内野安打を除く実質安打が必要となるが、残念ながら未だ満足のいく成果には至っていない。
これからの日本人打者の飛躍は内野安打以外の打撃法の発展にかかっている。
僕は君がその一翼を担える数少ない選手であると信じている。
能力を持った者にはそれを正しく行使する責務がある。
君には正統派の打者として在り続けてもらいたい。
遠くない未来に日本人の選手が、正統な打撃による正当な評価を受けられる事を信じている。
ひいては僕の数少ない実質安打の映像を、君の打撃進化の一石として役立てて欲しい。
君は僕に打率で唯一勝った打者なり。
なお、自ら安打製造機の第一線にある者が打撃進化できず、最後まで当て逃げに頼ったことを心より恥じる。
鈴木 一朗