08/04/10 07:19:52 O
とある漁港、中年の２人組がなにやら騒いでる。
投げ竿が限界まで曲がっている、リールはジージー空回り。
竿を握ってる人は 興奮してるのか顔は真っ赤でハナイキも荒いが無言でファイト。
一方 相方は 「デカいよデカいよ」「慎重に慎重に」「ゆっくりゆっくり」 などと なぜか同じ言葉を２度繰り返す。
そーこーしてるうちに、ギャラリーが20人くらいに、みな興味深く見守っている。
無言ファイターの顔は更に赤みを増し完熟トマトの様だ、相方のボルテージも とどまることを知らず、その場を仕切りはじめた。
獲物が走る（？）方向の釣り人に、竿をあげるように指示。タモに関しては、周りの人から借りまくり なぜか３本用意。
相変わらず２度繰り返している、「おおものですから おおものですから」「空けて空けて」 多少、声は枯れてきてるが まだまだやる気は失ってない。
いよいよ獲物が見えてきそうだ、相方は「焦らないで、焦らなないで、一番大事なところだからね」と過呼吸気味に、誰に言うまでもなく 呟いている。
無言ファイターの腕はプルプル、膝はガクガクし、はたから見てても限界が近づいてるのが分かる位だ。
遂にその時はキタ！
水面近くに現れたその大きな獲物とは……