07/03/12 23:55:58
小学中学と、体育はなにやってもだめだめで、なんとかしなきゃの一念発起で
中２のときにバスケ部に入った。バスケ選んだのは、単純にボール扱いが
むずかしそうで、一番ハードなスポーツに思えたから。やるなら徹底的にと思って。
最初はドリブルも満足にできなくて、みんなが紅白戦やってるそばで
延々と基礎運動とドリブル練習。もちろん一緒にやってるやつなんかいない。
試合がある日は、呼ばれないか観戦組。
正直悲しかったし、なんでこんな奴がいるんだと上級生にいじめられもしたが、
当初の目標が運動オンチ解消だったので耐えた。
幸いにも、当時の顧問と主将が俺の存在を大目に見てくれたので
なんとか長続きし、３年生になって受験引退する頃には
紅白戦要員くらいはできるようになっていた。
３年生最後の試合（といっても隣校との練習試合だが）の時、
顧問の先生が「最後だし、試合に出てみるか？」と聞いてきたが、
俺はその申し出を辞退した。
客観的に見て、いくらうまくなったといっても以前と比べてだし、
俺が出て、３年最後の試合で負けたら他のメンバーに申し訳なかったから。
中学卒業後、バスケはすっぱりやめた。顧問の先生は、せっかくここまで
できるようになったんだから続ければいいのにと言ってくれたが、
興味は別にあったから続ける気はなかった。
こうして俺は、一度もレギュラーになることなくバスケをやめた。
だが、この２年間のおかげで、高校時代は体育の授業や体育祭で、
どんな種目もそこそここなして女にもてたし、
大学時代は力仕事なバイトをやってもぴんぴんしてた。
就職活動でも、運動は何かしてた？と聞かれて、バスケと答えられるのは、
どんな仕事も体力が問われる昨今では有利だった。
（中学の２年間しかやってないのにちょっとずるいとは思ったがｗ）
そして、人付き合いが苦手な俺が、唯一続いている学生時代からの友人は、
そのとき同じバスケ部員だった同級生だ。
一昨年の１１月、バスケがプロ化すると聞いて、久しぶりにバスケを思い出して
有明の開幕戦を見に行った。ひょっとして、あのまま続けていたら、
俺もこの舞台にいたのかもしれないな、なんてちょっと思ったりもしたが、
まぁ２年やってたいしてうまくならなかった俺では無理だったろう。
だが、あの２年間は、俺にとって今の俺の大半を形作った大事な２年だった。
レギュラーにはなれなかったが、それ以上に大事なものを得た２年だった。
たった２年でも、バスケ無しに俺の人生は語れない。
試合が終わって有明を去るとき、バスケのボール買おうかちょっと悩んだ。