03/04/14 01:23
借金苦で失跡中の元十両力士を解雇
借金苦などの問題で2月末から失踪している大相撲の幕下増健（３0）への対応
が注目されていた日本相撲協会は１２日の理事会で、「無断の職場放棄は協会の規
約に触れる」とし、今日付で協会の力士を解雇することを決めた。現役の力士
が解雇処分となるのは史上初のことで、異例の厳罰が下されたことになる。
増健は、2月末に身重の妻と子供を残したまま自宅を出てから行方不明となり、土俵を無断で放
棄していた。このため、師匠の三保ケ関親方や家族が場所前に退職願を協会に提出してい
た。
これに対して、北の湖理事長は、「しばらく（様子を）見よう」と処分を保留し
てきた。１0日の段階でも、今日の理事会で、増健に「今は（本人からの連絡を）待つしかない」などと、さらに処分を保留
する姿勢も見せていた。
しかし、今日の理事会でこの問題が討議されると、出席した「理事の大勢」（大
島親方）が厳罰は止むなしとの判断を示したことで、これ以上の恩情がかけられな
いことになった。
一方、師匠の三保ケ関親方は、失踪の理由について、9日には、本人がギャンブルにのめり込
んで、あちこちに借金を作ったなどと説明すると同時に、「できれば退職させてや
りたい」と語っていた。
が、この日は「何とかして見つけようとしたけれども見つからなかった。理由は
ハッキリしないが、とにかくこの場所（相撲界）にいられなくなったということで
す。お騒がせして大変申し訳ありませんでした」と多くを語らなかった。
増健の借金の理由については、交際していた風俗業の女性と絡む問題なども関係してい
るのではないかとの見方もある。が、結局、なぜ多額の借金を抱えたのか、また、
その額など明白にならないまま、この問題は協会の手を離れることになった。
解雇となったことで、増健には退職金も支払われないが、借金の総額が倒されたフセイン像の
建立費用より大きい額であるのは間違いないようだ。
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