09/08/19 00:09:54 W5Kexq6W0
>>767
最大の要因は前者のローカル輸送ではなくて、後者の貨物輸送。
これに加えて問題だったのが適正なタイミングで適正な幅での運賃値上げが実施できなかったこと。
東海道新幹線開業後の東海道本線が、金額ベースで国鉄一の大赤字路線に転落したのは周知のとおり。
山陽新幹線開業後の山陽本線、東北・上越新幹線開業後の東北本線・上越線もまた、
同様の状況に陥ってしまった。
もちろん首都圏や近畿圏の輸送にかかわる区間はこれを逃れているが。
これは何ゆえこうなったかといえば、貨物輸送の低運賃・高コスト構造にあったのは言うまでもない。
もう既にトラックへのシフトが始まっている中で、ヤード輸送という旧来のシステムをそのまま踏襲し、
後に開業する武蔵野線にも巨大ヤード(新三郷駅付近に存在した武蔵野操車場)を設けるなど、
この輸送にこだわってしまったのは国鉄の最大の失敗であったと思う。
早々にコンテナ輸送に特化した輸送に切り替えていれば、こんな大ケガを負うこともなかったかも知れない。
その、コンテナ輸送にしたって大して収益力もないのは、現在のJR貨物の収支構造を見ればわかる。
それゆえJR貨物は「アボイダブルコスト」という激安の線路使用料で
かろうじて経営を成立(といっても昨年度等、年度によって赤字になるが)させているのが現状で、
インフラを持っているJR旅客会社はどこも貨物輸送においては、
「アボイダブルコスト」による線路使用料であるが故一銭も稼げておらず、
依然として「赤字構造」が続いているのが現状である。
整備新幹線の並行在来線問題が存在しているのも、
JR東海がJR貨物に対し、EF200の運行にあたって変電所の増設に負担を求めたり、
M250系の運行にあたって、何かと条件づけをしてきたのも、ここに大きな原因がある。
貨物輸送が「合理化」された現状であってもこのような状況であるから、
国鉄時代におけるヤード輸送による経営への「悪影響」は計り知れないと容易に想定できる。