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マリ・ニコル・アントン・ダブリュイ『朝鮮事情』より
「朝鮮の貴族階級は、世界でもっとも強力であり、もっとも傲慢である」
「朝鮮の両班は、いたるところで、まるで支配者か暴君のごとく振る舞っている。
大両班は、金がなくなると、使者をおくって商人や農民を捕えさせる。
その者が手際よく金をだせば釈放されるが、出さない場合は、
両班の家に連行されて投獄され、食物もあたえられず、両班が要求する額を支払うまで鞭打たれる。
両班のなかでもっとも正直な人たちも、多かれ少なかれ自発的な借用の形で自分の窃盗行為を偽装するが、それに欺かれる者は誰もいない。
なぜなら、両班たちが借用したものを返済したためしが、いまだかってないからである。
彼らが農民から田畑や家を買う時は、ほとんどの場合、支払無しで済ませてしまう。しかも、この強盗行為を阻止できる守令は、一人もいない。」
「両班が首尾よくなんらかの官職に就くことができると、彼はすべての親戚縁者、もっとも遠縁の者にさえ扶養義務を負う。
彼が守令になったというだけで、この国の普遍的な風俗習慣によって、彼は一族全体を扶養する義務を負う。
もし、これに十分な誠意を示さなければ、貪欲な者たちは、自ら金銭を得るために様々な手段を使う。
ほとんどの場合、守令の留守のあいだに、彼の部下である徴税官にいくばくかの金を要求する。もちろん、徴税官は、金庫には金が無いと主張する。」
「すると、彼を脅迫し、手足を縛り手首を天井に吊り下げて厳しい拷問にかけ、ついには要求の金額をもぎとる。
のちに守令がこの事件を知っても、掠奪行為に目をつむるだけである。
官職に就く前は、彼自身もおそらく同様のことをしたであろうし、また、その地位を失えば、自分もそのようにするはずだからである。」